初めての飛行とスピードレース
魔理沙「お~い。早く来いよ~っ!」
「まっ、待ってよ~!」ぜぇぜぇ
魔理沙は箒で飛んでるから楽だろうけど、私は走ってるんだから。しかも慣れない四足歩行!
シュタ
魔理沙「天照、大丈夫か?」
「だっ、大丈夫じゃない…大問題だよ。」
魔理沙「お前は飛ばないのか?」
「だって私、魔理沙みたいに箒持ってないから無理だよ。」
魔理沙「おいおい、何も空を飛べるのは魔女や羽を持ってる奴だけじゃないぜ?」
「へ?」
魔理沙「霊夢や早苗、それに咲夜だって飛べるんだぜ。」
「すごいんだね、幻想郷って…」
魔理沙「早苗の言葉を借りるなら、この幻想郷では常識に捕らわれてはいけないんだぜ。」
「で、どうやって飛ぶの?」
魔理沙「霊夢たちは飛ぶ姿をイメージしてるらしいぜ?」
「飛ぶ姿…」
魔理沙「霊夢に聞いたんだが、こっちに来た時は狼の姿だったんだろ?元の姿に戻った時の感じでやればいけるはずだ。」
「………」フワッ
魔理沙「おっ!」
ドンっ
「あいた!」
魔理沙「くそ~駄目か~。」
「もう一回!」
…………時は動きだす
「どうだ~!」
フワッー
魔理沙「おぉっ!」
「やっ、やったぁ!」
魔理沙「出来たじゃないか!」
「それじゃあ、早速行こう!」
魔理沙「よしっ!まずは近い魔法の森から行くぜ。」
「魔法の森?」
魔理沙「あぁ、変わった植物や茸なんかがあるんだ。ちなみに私の家も、その魔法の森の中にあるんだぜ。」
「よっしゃあ!張り切って行こ~!」
………
「気持ち良いなぁ!」
魔理沙「今はまだ速く飛べないだろけど、慣れたらもっとすごいぜ。」
「魔理沙は速いの?」
魔理沙「もちろんだぜ!幻想郷一の速さだぜ!」
?「あややや!それは聞き捨てなりませんね!」
ビュン!
魔理沙「おっと。」
「うわっ!」
なっ、なに!?
文「ごきげんよう、魔理沙さん天照さん。清く正しい射命丸文です!」
魔理沙「なんだ、文か。一体何の用だ?」
文「いえいえ、天照さんに取材をお願いしようと思いまして。気配を探って来てみれば、魔理沙さんが聞き捨てならない事を仰っていたので。」
魔理沙「なんだよ、事実だろ?」
文「いいえ!幻想郷一のスピードスターは、この射命丸です!」
……そんなこと~!?
文「おや、天照さん。今、どうでも良いみたいなこと思いませんでした?」
「いや!全然!」
鋭いな文ちゃん……。
文「丁度良いです。ギャラリーもいることですし、魔理沙さん私と勝負しませんか?」
魔理沙「別に構わないぜ。私が最速だってことを思い知らせてやるぜ!」
「あの~…お二人さ~ん。」
文「それでは、天照さん。スタートコールお願いします!」
「はぁ、もうどうにでもなれ。いくよ、よーい……。」
文「振り切りますよ!」
魔理沙「一丁派手に決めるぜ!」
「スタート!」




