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東方天照記  作者:
10/91

貴女に花を

幽香「いつまでそうしてるつもり?」


「もう嫌…恥ずかしい…死にたい…。」ぶつぶつ


体育座りで固まる天照。


「あんなの私じゃない…あんな姿…。」


幽香「…貴女が悪いのよ?あんな可愛い反応するから。」


「かっ、可愛い!?」かぁぁ←真っ赤


幽香「そういう反応が。」ズイッ


「わわっ!幽香さんっ!」


幽香「可愛いって言うのよ。」


ズギューーーーン!


「んんっ!?」


幽香「んっ。」


「ぷはぁ!いっ、いきなり何するんれすかぁ!?」


幽香「して欲しそうな顔してたから。違った?」


「そんな顔してません!だいたい、楽しんでたの幽香さんだけです!」


幽香「あんなに愛し合ったのに、そんなこと言うのねぇ。なんだか悲しいわぁ。」


「むっ。」


幽香「貴女の中の私なんて、所詮そんなものなのね。」


「そっ、そんなこと言わないで下さいよぉ。」


幽香「ぷっ。」


「えっ?」


幽香「あはは。やっぱり面白いわね、貴女は。」


「からかわないで下さいよぉ。」


幽香「ふふっ。いらっしゃい天照、お茶にしましょう?」


「はっ、はい!手伝います!」


……神様休憩中


幽香「どう?お口に合うかしら?」


「はい、とても美味しいです。でも変わった味のお茶ですね。」


幽香「当然よ。だって、私が作ったオリジナルですもの。」


「幽香さん、お花以外にも育ててるんですか?」


幽香「えぇ、ハーブや薬草とか色々ね。」


「すごいですね、幽香さん。あの向日葵もそうですけど、全部一人でやってるんですから。」


幽香「まぁ、能力を使ってだけど。」


「幽香さんの能力で、ですか?」


幽香「そうよ。私の能力は花を操る程度の能力。花を咲かせたりできるの。」


「花を操る?」


幽香「言葉の通りよ。花の向きを変えたり、種の状態から一気にに育てたり。やろうと思えば一度咲いた花を種まで戻すことだって可能よ。」


「なるほど!だからあんなに沢山の向日葵を一人で管理できるんですね。」


幽香「ふふっ、そういうこと。」


「素敵ですね、その能力。」


幽香「ありがとう。自分でも気に入ってるわ、便利な能力だってね。ところで、天照。貴女の能力は、何なのかしら?」


「私ですか?私は、繋ぐ程度の能力です。」


幽香「繋ぐというのは、具体的にはどういうことなのかしら?」


「人と人を繋げたり、人と物を繋げたり。使い道は色々です。」


幽香「ふ~ん。じゃあ、私と貴女がこうして出会ったのも貴女の能力なのかしら?」


「いえ、能力は関係ないです。私は、ここに来たいと思って来たんです。」


幽香「ごめんなさい、変なこと言って。」


「いえ、気にしないで下さい。そうだ、幽香さん。今夜、博麗神社で宴会があるんですよ。」


幽香「宴会?」


「はい。私の紹介を兼ねての宴会なんですけど、良かったら来ませんか?」


幽香「そうね……それじゃあ行こうかしら。」


「本当ですか!やったぁ!」ぴょんぴょん!


幽香「ほら、はしゃがないの。」


「はっ、はい!」


幽香「夜に宴会なら、そろそろ帰った方が良いわね。太陽も沈みかけてるわ。」


「そうですね。それでは、これで。」


幽香「天照、ちょっと待って。」


幽香が天照を呼び止める


「なんですか?」


幽香「はい、これを持っていきなさい。」


そういって幽香が手渡したのは、真っ赤な薔薇と黄色い向日葵だった。


「幽香さん、これは。」


幽香「お土産と御守りよ。神社に着くまで、しっかり持ってなさい。」


「?……分かりました。」


薔薇の花言葉は「あなたを愛しています」


向日葵の花言葉は「あなただけを見つめています」


「それでは、幽香さん。また後で!」


幽香「えぇ、神社で会いましょう。ちゃんと帰るのよ?」


「能力を使って帰るので大丈夫です!それでは

お邪魔しました!」ガチャ


バタンと扉が閉じると、風見幽香は椅子に座った。


「天照大神……なかなか、面白い子ね。」


風見幽香は不敵に笑った。





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