表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/56

グレーランドのうわさ



 ここはグレーランド。



 この世界を構成するオヴァーランドとビロオランドの間に位置する場所だ。



 オヴァーランドっていうのは、このグレーランドにいる間に『いいこと』をすればいける、上のほうの国。

 ビロオランドっていうのは、『よくないこと』をしたときに放り込まれる下にある国。

 



 もちろん、どっちがいいかって聞かれれば『上』がいい。


 なにしろ、『上』にいけば、仕事をしなくともおもしろおかしく暮らせるという噂がある。




  

『まーだそんな噂を信じてるのですか?』



 最後の一軒をめざし、まきあがる雨と風の中、オヴァーランドには晴れの日以外はないらしいぜ、と言ったのへ、ランプの中からばかにした声が返った。




「 だって、噂っていったって、みんなが昔っから言ってるし、そういうの、なんつうんだっけ?都市伝説?火のないところになんとか、とも言うし、おれは本当だと思うけどなあ」




『・・・・いろいろ、言いたいですけど・・・ひとつだけにします。いいですか?ネイブ。上にしろ下にしろ、そこから戻ってきた人はいないんですから、やはりあくまでも、噂なのですよ。 そういうものをやすやすと、』




「わあ!風がひどいなあ~」




 説教臭いコーニーの声を断ち切るようにわざとランプを大きくゆらし、ネイブは地図で確認した道をめざし走った。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ