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おれを出せ
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「 つぼから出すのか? ろくでもないのが出てくるぞ」
「だしませんだしません!」
『 なんだと!このガキ!―― じゃあ、そのままディークに連れて行かれていいんだな? そいつらは戦ってるときに邪魔されんのが、なにより嫌いだ。 戦いを邪魔したおまえは、そのまま次の戦の中に放り込まれて、敵味方関係なく襲われる。 事情をしってるほかのやつらも、すぐには楽にしてくれねえだろ。 ――― 知っての通り、そいつらの戦は、ながいぜ 』
「い、いやだいやだいやだああああ!!」
『 なら、おれを出せ。助けてやる 』
その言葉に、ディークの男が声を立てて笑った。
「助ける?この、わたしから、このノーム種族を?わたしは、ディーク種族だぞ? おまえが何種族かは知らないが、そんな壷にとじこめられるようでは、たかがしれている」
「そ、そうだよ、あの、凶暴で残忍なディークだぞ!だいたいおまえ、本当は何」
『 いいから出せ!!お守りを投げつけろ!! 』
先ほどから、ことの成り行きをディルの懐で見守っていたお守りの青い炎が、一気にふくれあがり、ディークの男の手が離れる。




