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しぶといのが ここに
「現に、 ここでなっているんですから、しかたない」
「―― じゃあ、どの種族の従者に?ここの城の主は何種族?」
「キラ種族です」
「キラ!?またウソばっかり!キラ種族なんて、とっくの昔に滅んじゃっただろ?」
「ところが、しぶといのが一人、ここに」
アルルがネイブの足下をさす。
つられてネイブも石の床を眺め、思い切ったようにソファを移動しはじめた。
「言っとくけど、おれに何かあったら、さっきあんたが自分で言ったとおり、みんながさがしに来るからな」
「―― まあ、普通は、そうでしょうね」
床石が、一ヶ所だけ鈍く輝いていた。
よく見ればそこが鍵穴になっている。
ちらり、とみた顔がゆっくりうなずく。
「 怖がる必要はありませんが、 気をつけたほうがいい」
「なんで!?」
鍵を差し込もうとした手をあわててひっこめる。
「 ―― 危険はないが、よく、おかしなものが飛び出してくる」




