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儀式のような
「イヤよ。47日間、出てこないのよ?」
「 急用だ。 ―― それに、今回の新月は、すぎている」
「・・・・怒られない?あたし・・」
「大丈夫だ。わたしが責任を持つ」
「・・・・・・」
アルルをにらみあげたまま、女がドレスの裾を引き上げた。
女の白い手が、むきだされた右足の膝から内側の腿へ上がりそのままドレスの奥へとはいりこむ。
ネイブは横から、唾を飲むのも忘れて見守った。
ゆっくりと戻された手には、大きく古い型の銀色の鍵。
無言でそれの受け渡しをする男と女は、まるで儀式のようにゆっくりとした動作だ。
そういえば、アルルは確か、『本人に聞く』といわなかったか?
それならば、あの小さな扉をくぐったことから始まったこの《儀式》は、この書類に記されたホーリーとかいう人物に会うためのものだろう。
―― 鍵だって?
さっきの扉を開けるときも、ウイザナがかなり渋っていた。
鍵で、閉じ込めているのだろうか?
その、ホーリーとかいうこの城の本当の主人を?




