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地下室
「 ―― ウイザナ、どうやら聞こえなかったらしいな。地下室の扉を出せ、と言ったんだ」
「聞こえてた。 だから言い返しただろう?47日間、でてこないと言っていた」
主従の関係にあるはずのアルルとウイザナが冷静ににらみ合う。
ネイブははらはらしながらも、地下室って何?と口をはさんでみた。
魔法使いが不機嫌に喉を鳴らし教えてくれる。
「 地下室は地下室だ。 ここよりも暗くてごったがえしてて、たくさんの本と、ひどいにおいの薬草と、なんだかわからない、ガラクタであふれてる」
「そこに行くための扉をだすんだ。おまえの主は誰だか思い出させてやろうか?」
アルルが右手を高く上げ指を立てるのをみあげ、ウイザナが耳をねかせ、先ほどとは違う音で、喉奥を鳴らした。
「 ふん、主が二人いるようなもんだ。 あっちもこっちも、わがままで」
ぶつぶつとつぶやくと、うなずくように頭を動かす。




