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『月と狼』と私2
「いらっしゃいませ!・・・ってテミス達か。」
メイドの格好をした獣人の女性が私達に声を掛けて来た。
「キャロン、今戻った所。それとさ、この子の為に一部屋用意して欲しいんだけど、良い?」
「良いけどさ・・・ヴァンプさん、スケアさん、このバカ何かやらかした?」
「何も無かったですぞ。」
「うむ。」
ヴァンプさんとスケアさんは目を逸らした。
「2人とも誤魔化さなくて良いよ。『あれ』を使ったのはクランメンバー皆知ってるから。」
「すまない、キャロン・・・。誰かがやらなければ生き残る事は出来なかった。」
「仕方ないわよ。私達は勇者では無いんだから。それで?その子は何者なの?」
キャロンさんは私を指差してそう言った。




