月と狼とプリーヴィアス
このままだとギルドマスターが・・・。
私のせいだ。
私のせいで、また他人の物語が終わる。
それは、嫌だ。
あの日、私はあの人を助けられ無かった。
このままだと、英雄では無い、物書きの私のせいで皆の物語が終わってしまう。
「ノベル!ノベル!しっかり。まだ戦闘中ですぞ!」
ヴァンプさんの声で私は現実に引き戻された。
「月が出始めた。・・・プリーヴィアスモードを使う。」
「やめんか、とは言えんな。・・・覚悟を決めたんだな。」
「これから起きる事は他言無用で。」
へ?何が起きるんですか?
「お別れは済んだか?」
「ああ、済んださ。野郎ども、後は頼んだよ。ノベル、これから何が起きても自分を責めないで。」
テミスさんが悲しげな表情をして月を見上げると彼女は銀色の狼へと徐々に姿を変えていった。
「は?フェンリル!?まずい、このままでは・・・。」
魔族の女性は逃げようとしたが既に事切れていた。
『ワオーン!』
「・・・ここからが本番ですな。」
「ああなった、りーだー、つきがしずむまであばれる。」
「やめさせんとな。ノベル、ギルドマスターを頼む。」
「プリヴィアス開放!」
そう言って、3人はフェンリルになったテミスさんに対峙したのであった。




