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【完結済】人生に正解なんて存在しない  作者: 空腹の汐留
閑話 本章読んでから
3/45

閑話 37話 その後の2人の会話

「さて! どうしてやりますか?」



不気味な笑みを浮かべる真奈美と由香の準備室探偵団の2人。


そう、恵理が足早に店を出て行った後の話である。


残った2人は、佐々原心美が中心となっていた、通称「パパ活倶楽部」に関係していた、ある教師への制裁について話を詰めていた。


「マジこいつサイテーだわ」


「本当。教育者としてあるまじき行為だわ」




1枚の男女が写った写真。




”大変親密な関係”にしか見えない、ある生徒と1-3のクラス担任の姿がバッチリと撮られていた。


「この女の子って結局だれだったの?」


「佐々原心美の中学時代からの友達で【東海林清良(しょうじせいら)】。彼女とこの子が中心になって、パパ活倶楽部は人を集めてたみたいです。」


「心美と清良って・・・。名前とやってることが・・・」



実は由香が以前より気になっていた存在が東海林清良だった。

この人物のアカウントだけは、他のパパ活倶楽部メンバーとは異なり、親密な関係であると思わせる男性の存在が投稿されていた。勿論、男性の顔などは加工されており、パッと見で誰なのかは分からないが、身体的特徴や服装から、1-3のクラス担任であると、由香は睨んでいた。


そしてある日、由香は下校後の教室内に残っていた2人を()()()()目撃してしまう。


男女の情事には至っていなかったが、抱き合い、唇を重ねており、その関係がなんなのかは聞かずともわかった。


「最初は気付かなかったことにしようかと思ったんですよ? でも馬鹿みたいにベラベラ話してたから、()()()にと録音までしてしまいました」


「ゆかりん・・・ちょっと聴かせて・・・」


「いいですけど、気持ち悪い内容ですよ?」


「そんなに・・・?」



おそるおそる再生をすると、イヤホンを通して流れてくる2人の会話の内容に真奈美は驚愕する。


パパ活倶楽部で清良が貰った品を、クラス担任がネットで転売していたこと。

そのお金を元手に、2人は車を購入する計画と、旅行の計画を立てていること。

さらには今後、倶楽部メンバーに売春斡旋をする計画まで聴こえてきた。


そして()()()()()()()()()()()()()()()()()()こと・・・。


最後だけ少し引っかかるが、教師と生徒の恋愛を他に知られるのはまずいと思っているのだろうと、安易に解釈した。



「きもちわる・・・」


「だから言ったじゃないですか」


「ってか、この音声、遠くから録音したように思えないけど?」


「ふふふっ」


「うわぁ・・・」


誰よりも怖いのは、心美でも清良でもなく、由香であると真奈美には感じた。


「と、とりま、どこまで文ちゃんに報告すればいいの?」


「一旦は、ネットから拾ってきた写真を証拠として、学校と教育委員の方に報告してもらえるよう、お願いできますか?」


「こっちの音声と写真は?」


「それは()()()()()()()から、白日にしてもらいましょう」


「うわぁ・・・」





”今張良”という言葉が由香にはピッタリかもしれないが、真奈美にはそんな言葉は浮かぶはずがなかった。


盗聴はだめですよ?自分の家ならいいですけど。


今回はたまたまクリアに録音できただけですので。

ええ。たまたま。

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