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第98話 まさかの拝任教師!?

今回は前回の後書き通りのストーリーとなります!!重要になる言葉を散りばめてあるので、その言葉がこの先のストーリーにどのように関係していくのか予想しながら読んで頂けると嬉しいです!


それでは、どうぞ!

グレムたちは、王国の大問題となっていた連続誘拐犯、ケアドを捕まえた為、その誘拐犯に教師全員と、誘拐された女子生徒たち全員を集めて取り調べを行っていた。


「どういう事ですか!!?ケアド先生!!先生の立場でありながら!!生徒を誘拐するとは!!」


カイル校長はそのあまりのケアドの行動に怒っていた。ケアドはこう返した。


「だから…誤解ですって…。連れ去った訳ではなく、私は()()をですね……」


その言葉を聞いてサアラ先生も声を大きくして怒鳴る。


「『教育』!?あなたは、自分の欲望の為に生徒を地下に連れていって、猿轡までして!!さらに手足も縛った!!それが『教育』だというの!?」


ケアドはにこやかな顔で言う。


「はい、1()()()()()()()()()1()()()()()()()()()()()()()()()という事を子供たちに伝えたかったんです、この誘拐を通してね。」


今度はカルマ先生が言う。


「言い訳にしても苦しすぎる…女子生徒を泣かせてまでそれを伝えたかったというのなら、あなたは教師失格です。言い聞かせれば良かったんじゃないですか?なんでそんな事をしてまで伝えようとしたんですか?」


「体験させた方が…より恐怖も増すでしょう…?それだけよく分かるようにしたかったのですよ。」


今度はミラス先生が言う。


「良くもまぁそんなことが言えますね、そういう『教育』なのなら、何故男子生徒には手を出さなかったんですか?これでは、女子生徒のみにしか教えられませんよね?」


ケアドは笑って返す。


「あっはっは!……男子生徒にやったって、分かるやつがいると思いますか?絶対にもう一度誘拐されますよ。あいつらは、()()()()()()()()のだから。」


グレムはその言葉を聞いてとてつもなく濃い黒いオーラを出した。あまりの恐ろしさに全員が背筋を凍らせる、グレムは言った。


「ケアド先生…私…言いましたよね…『あなたにも、私なりの教育が必要なようですね…。』と…。」


そう言って、グレムは手足を椅子に縛りつけられているケアドに近づいていく、そして、また言う。


「何のために私があなたをあの黒焦げの状態から仲間に回復魔法をかけてもらってまで治したのか分かりますか?…まだ…謝罪をするチャンスを与えたかったからですよ…。もう一度、ふざけてみろ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。」


ケアドはガタガタと震え出した、あの炎を思い出すだけで鳥肌が立つ。あんなに熱くて、苦しい殺傷能力のある炎は体験したことがなかった。あれよりさらに強い炎で焼き尽くされたら…私は…私は…一体……。


そうやって震えているケアドにグレムは言う。


「言え、今すぐにだ。ここにいる全員が納得出来るような、ちゃんとした理由を。その理由がきちんとしてなかったら…お前が泣かせた女子生徒の分だけ俺が代わりに殴ってやる。」


その場にいる誘拐されていた女子生徒たちは、みんなケアドの事を睨みつけていた。もう、()()ではなく、完全に()()()を見るような目であった。


ケアドはあまりの恐怖に震えていた、目の前にいる人間、グレムが怖すぎて思わず漏らしてしまう。そんな中、グレムは言う。


「早く…それとも…無いのか?」


そう言われ、怖くなったケアドは必死に声を出して言った。


「すみませんでした!!全部自分の欲望の為です!!連れ去ったのも、可愛い女の子をずっと見ていたかったからです!!」


そう言ったケアドは怖くなって目を瞑った。教師全員及び女子生徒たちはそれを聞いて、ケアドを軽蔑した。その後にグレムは言った。


「宜しい……。では私は彼を城に連行します、連絡はお願いしますね。」


それを聞いた教師たちは全員で『はい!!』と言った。それを聞くと、グレムは笑顔で頭を下げて、ケアドを抱えあげ、エルとルリを連れその場を出ていった。





その翌日の事である、グレムという者が王国全体を困らせていた誘拐事件の犯人を捕まえたという事で、すぐに王国全体にその事の噂が広まった。


自分の娘が戻ってきた母親と父親が喜んで泣いているような光景を何度も見かけた。「助けられてよかった」とグレムは思った。


現在はというと、グレムたちは王城に呼び出されていた、何やら、この事件解決に至ってのお礼がしたいとの事である。グレムたちは王城に向かって歩いていた、エルが歩きながら言う。


「今回は何を言われるんでしょうね!?少しワクワクします!!」


グレムはその言葉に返答するように返す。


「これで王城に呼び出されるのは何回目だ…怖くて緊張するわ。」


エルはそのご主人様の言葉に不思議に思いながらも言い返す。


「何言ってるんですか!!ご主人様は悪い事はしていないですし、怖がる事は無いはずです!!」


グレムはエルがそう言うと俯いた。


「でもな…今度は何を言われるんだろうと考えるとちょっと怖くてな…。」


エルはその言葉に疑問に思ってグレムに聞く。


「一体何が怖いんですか…?」


すると、グレムは頭を抱えて、2人に問いかけるように言い出した。


「一国の主から直接お礼が言いたいなんて言われたら、一体何を言われるのかって心臓がバクバクしないか!?それに、怒られるような事もしたような気がするし…例えば、1回その犯人を黒焦げにしたとか…脅迫するようなことをしたとか…。」


ルリはそれを聞いて呆れたように言葉を返す。


「ご主人様…それは優しすぎる…相手はどうしたって誘拐犯なのは変わりない…犯罪者が相手なら…それくらい…普通だと思う…。」


グレムは顔を上げ、ルリの方を見て言う。


「そ、そうか…?」


エルが続けて言う。


「ルリちゃんの言う通りです、別にそのくらい、気にしないでください。」


エルにそう言われ、グレムは少し安心した。


そう安心していると、すぐに王城へと着いた。すると、グレムは言う。


「やっぱ…帰らない…?」


エルは少しご主人様の態度に呆れながらもご主人様の手を取って言った。


「どうしてそんなに今日は弱気なんですか!!ほら!!行きますよ!!」


グレムはエルに引きずられていった。





王城へと入ると、内面は綺麗に白色で統一されていた、なんとも高貴な感じを思わせる。


すると、すぐにメイドが出迎えてくれた。


「グレム様たちですね…?今から王の間へと案内しますので、付いてきてください。」


綺麗な金髪のエルフであった、どうやら他の種族を拒まない王国ではあるようだ。とグレムは思う。


5分ほど王城内を歩いただろうか、グレムたちは1つの大きなドアの前に着いた、その時、メイドは振り返って言った。


「ここが王の間でございます。どうぞ、お入りください、陛下がお待ちですので。私はここで失礼します。」


そう言って、そのエルフはその場から去っていった。グレムは覚悟を決めて、目の前の大きな扉を開ける。すると…


奥には1人の女性が見えた、グレムはまだ少し緊張している。すると、その女性はいきなりこっちに走ってきてグレムに抱きついて言った。


「やっと来てくださったのですね!!お待ちしてましたわ!!」


ぎゅううううとかなり強く抱きしめられる、グレムは少し戸惑う。


「あの…王女様…?」


そうグレムが言うと、王女はぱっと体を離して言った。


「ああ!!すいません!!嫌…でしたか…?」


グレムは首を横に振りながら言う。


「いやいや、こんな美人に抱きつかれて嬉しくない男性はいませんて。」


その王女は、グレムの言葉に少し嬉しそうにしながらも可愛い笑顔を見せて言う。


()()…うふふ…本当に女性の扱いに慣れているのですね。お世辞はいいですよ。」


お世辞じゃないんだよな〜だってめちゃくちゃ可愛い見た目してるし、金髪のロングヘアーでドレスも似合ってるから実際可愛いし。しかも……


「自分はお世辞を言ったことはありませんよ。」


グレムがそう言うと王女は顔を赤くした、そしてモジモジしながら言う。


「あ、ありがとう…ございます…私もあなたのような方に言われて…とても嬉しいです…!」


あ〜ダメだ、あざとい。天然なんだろうけど。


すると、王女は我に返ったのか、首をちょっと横に振り、自分の両頬を叩いてから、話し始めた。


「申し遅れました、私は、このベルディア王国の王女をやらせてもらっています。マルタール=アドミネ=アリシアと申します、よろしくお願いします。」


それを聞いてグレムも返す。


「ご存知だと思いますが、冒険者のグレムと申します。そしてこちらのダークエルフは仲間のエル、こちらの獣人は仲間のルリといいます。」


アリシア王女はそれを聞いて、2人に興味を示した。


「エルさんに…ルリちゃん…ですか…可愛い名前ですね〜!!どなたにつけてもらったのですか?」


エルとルリはグレムの方を見てきた、これは…説明しないとダメかな…?


「ああ、一応この2人は元奴隷でして…それで、名前がないと呼んであげられないなと思ってつけました…。」


アリシア王女はそれを聞いて驚きながらも、言った。


「元奴隷!?あなた方…本当に大切にしてもらっているのですね…。首輪も外してもらって…、まぁ!!高い宝石の指輪まで!!これもご主人様に?」


ルリの指を見てきたアリシア王女のその言葉に、ルリは頷く。すると、グレムに好印象を抱いたのか、アリシア王女は言った。


「まぁ!!素晴らしい!!こんなご主人様に出会えて本当に良かったですね…。」


エルはその言葉にこう返した。


「はい!自慢のご主人様です!!」


エルがそう言ったのを聞いてから、アリシア王女は今回の事件について話し出した。


「そんな優しい方が…今回の事件を……。…この誘拐事件には、本当に困っていたのです。1度王国全域で大調査を行ったのですが…まさか…あの教師が犯人だったとは気づけず…。」


グレムはアリシア王女のその言葉に疑問を抱いて聞く。


「その時、学園内も探索はしなかったのですか?その犯人は、どうやら床下に秘密の通路があって…それを使って誘拐した子供たちを隠していたのですが…。」


アリシア王女はその言葉に、用意をしていたかのように返答する。


「それが…探索させてもらおうと思ったら、ある先生に止められて…『うちは大丈夫です。』と言ったものですから…。その先生は、長年、この王国で教師をやってきたので、信頼出来る方だったのです。」


グレムは「まさか」と思い、アリシア王女に問いかける。


「まさか…その先生って…。」


アリシア王女は頷いてから言った。


「はい…。今回の事件の犯人、ケアド先生です。それが分かった時は…かなり残念でした…。」


あいつは…国からこんなにも信用されているのに、逆にその信用を利用して今回の犯行に及んだっていうのか?…反吐が出るほど最低な奴だ。


「けど、捕まえてもらえて本当に良かったです。誘拐された子たちの親が、最初は絶望してまるで全てを失ったかのような顔をしていたのに、あんなにも喜んで笑顔を見せてくれるようになったのですから…。…先程は、すいませんでした。あまりの嬉しさと、()()()()()()()という感動に包まれて…思わず抱きついてしまったので…。」


アリシア王女はまた顔を赤くしながら謝ってきた、グレムは優しい言葉を返す。


「いや、その件はもういいですよ、こちらも気にしてないので。それに…国民に笑顔が戻って自分もよかったと思いました、ここに来る最中に、泣いて喜んでいる家族を何人も見かけたものですから……こちらも助けた甲斐があったというものです。」


アリシア王女はその言葉を聞いて、さらにお礼を言ってきた。


「グレム様……。本当にありがとうございました、あなたのような方が来てくれて、本当に良かったです。お礼としてですが……。」


グレムはその言葉に気にしていないように言葉を返すが…


「ああ、いいですよお礼なんて。この件で見返りは求めてなーー」


そうグレムが言っていると、アリシア王女はグレムの頬に「チュッ」とキスをした。


グレムは脳の処理が追いつかなくなる。あれ?今俺何された?確かに頬に唇を当てられたような感触が…したような……。


そう思っているとアリシア王女は言った。


「ふふふ…女性の扱いには慣れていますのに、女性の思わぬ行動には純粋なんですね…♪少し可愛いです。」


グレムはまだキョトンとしている、アリシア王女は自分の唇に触れながらグレムを見て続けて言った。


「少し早いかもしれませんが、それでは、今日はこれで……グレム様にも、()()、出来ましたしね。また何かありましたらお呼びするかもしれません、その時は、またお願いします。」


アリシア王女は頭を下げた、それでグレムは我に返って言う。


「ああ、はい。こちらこそ、お願いします。それでは、失礼します。」


そう言ってグレムも頭を下げた、エルとルリも同じように頭を下げる。そして、グレムたちは王の間から出ていった。


その後にアリシア王女は窓の外を見て言った。


「本当に…素敵な方…、あの方がいたら…この国も…きっと…。」


アリシア王女はそう言って、何かを願うかのように、着けていた月の形のネックレスを握りしめた。





「怖いことどころか…なんというか…。」


グレムが言うと、エルが言葉を返す。


「ね?ご主人様、『怖いこと』は無かったでしょう?」


「確かにな」とは思ったが、グレムにはそれ以外に思うところがあった。


「まぁ…驚くことはいっぱいあったけどな…。」


エルはその言葉を聞いた後、グレムに問いかけてきた。


「あ、あと、この後どうします?まだ朝ですし…。」


グレムは少し考える様子を見せてから言った。


「そうだな…ギルドに行って何か討伐するか!!」


ルリは嬉しそうに目を輝かせる。


「やった…!!ルリ…楽しみ…!!」


そう言って、3人はギルドへと向かった。





「いいクエストいいクエスト…。」


グレムたちはまたクエストボードの前で迷っていた。


「う〜ん、この『グリフォン3体の討伐 討伐難易度星27』はどうでしょう?」


グレムはそれを聞いて、「いいじゃないか」と思いながら言った。


「おっ、いい感じのを見つけたな。それにするか…」


そう言ってクエストボードから依頼書を外そうとすると…この間のおさげのメガネの受付嬢が走ってきて言った。


「すいませ〜ん!!グレムさん方〜!!」


その受付嬢は目の前で止まって、息を整え始めた。


「ハァハァ……。」


グレムは不思議そうにしながらその受付嬢に聞く。


「何かあったんですか?」


息を整えた受付嬢は、早速グレムに事情を話した。


「グレム様に…()()()()が来ておりまして…。」


グレムは少し驚きながら言葉を返す。


「『匿名依頼』?自分に?」


『匿名依頼』とは、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()という依頼の事である。主に依頼主から信用されている冒険者に出されるものである。


「はい…その内容ですが…()()()()()()()から、あなたに数日間()()を務めていただきたいとの事です…。」


グレムはあまりに突然の事で、理解が追いつかなかった、故に、疑問の声を出してしまった。


「………え?」

どうでしたでしょうか?


次回からは、まさかの、グレムが教師を務める!?しかも…任せられたのは、問題があるクラスで…?乞うご期待下さい!


それでは、また次回お会いしましょう!

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