第65話 僕が勇者に!?
始まりました!第6章です!最初から驚くような展開で進んでいきます…是非、期待しながら読んでいってください!
それでは、どうぞ!
僕の名前は和典 正人。どこにでもいるただの男子高校生だ。
好きな事はバスケットボールをすること。だから僕はバスケットボール部に所属している。
1年生の時はまだまだ初心者で、ダメダメだったけど、誰にも負けたくないから、必死に練習をして、2年生になって、3年生の先輩が卒業してからは、レギュラーになって、キャプテンまで任されるようになった。
ダムダムとバスケットボールを地面に弾ませて考える正人。残り時間は少ないが点では負けている…この時にはあれしかない!!
正人はゴールに突っ込もうとフェイントをかけて、相手のディフェンスと距離ができた瞬間に、後ろにバックステップをしてスリーポイントシュートを撃った。
ザッ!!とそのシュートは綺麗な弧を描いてゴールへと入った。その瞬間、ブザーが鳴る。
わああああああ!!!と歓声が上がった。仲間に「ナイス!!」と言われる。体育館の外では女子たちが集まって言っている。
「きゃー!!正人先輩かっこいい!!」
「さすがキャプテン!!ナイスシュートです!!」
正人は女子の方に手を振る。また女子たちは「きゃー!!」と歓声を上げる。
その後のバスケの顧問の先生がまとめる反省会でも、正人は特に褒められていた。
部活が終わって、帰り道を歩いていて正人は思う。
だが…最近は何か変なんだ…。大好きなバスケットボールをしているのに、心が満たされない。何かもっと…楽しいことがあれば…心が満たされるようなギリギリの勝負が出来れば…。
そう思っていると、目の前の歩道の信号が赤になった瞬間に、ある女の子が腕に抱えていた猫が道路に飛び出す。それを助けようとしてその女の子が道路に出ていく。そこに、トラックが突っ込んでくる。正人は思わず走った。…間に合え!!
「危ない!!!」
正人は道路に飛び出した猫を抱えた女の子の背中をドンと押した。
女の子は、ギリギリ向こうの歩道へと着いた。あぁ…良かった…。
ドガシャ!!!
正人はトラックに引かれ、その瞬間に意識が途切れた。
【起きてください…正人さん…。】
おかしい。僕はトラックに引かれて…死んだはずだ…声が聞こえるなんておかしい。
【起きてください…。】
正人は目を開ける、するとそこは周りを光に囲まれた、とても神秘的な場所だった。
「一体…なにが…。」
【起きましたか…正人様…。】
目の前にはとても美人で豪華なドレスのようなものを着た美しい女性がいた。正人は聞く。
「あなたは…。」
【私は女神マルク…あなたは残念ながら命を落としてしまいました…。】
「そうか…やっぱり僕は…そうだ!!あの女の子は無事なんですか!?」
【はい、あなたのおかげで彼女は救われました。心配せずとも、生きていますよ…。】
「良かった…で、僕はこれからどうなるんですか?」
【元いた世界、もうあの世界に戻ることは出来ません。申し訳ありませんが…。】
「そんな!!まだお父さんやお母さんにも何も返せていないのに…。」
【すみません…こればかりはどうしようもなく…。】
「いえ、でも…女神様が謝ることではありません。しょうがないんです…もう。」
【でも、他の世界であれば生き返ることは出来ます。】
「他の世界?まさか…異世界というやつでしょうか?」
【そうです、それも剣や魔法、色んなものに囲まれた世界にならば、転生させられます…ただ…。】
「『ただ…』?」
【ただ…その世界は今、悪い者に脅かされています。もし、正人様が良ければ…その世界に、悪を倒す勇者として君臨して欲しいのです。】
正人は考える。『異世界転生』ってやつか…けど、どちらにしろもう家族には会えないし、バスケットボールも出来ない。せっかくの異世界に行けるチャンスだ。少し、憧れはあったからな…。
【勿論、私のありったけの加護を貴方に付与します。勇者になれるだけの、素晴らしい力を持って転生する事が出来ますよ。】
正人はそれを聞いて思った。これは…その悪い奴から世界を救う勇者となるチャンスだ!どうせなら世界を救って、ヒーローになってみたい!正人は言った。
「行きます、その世界に。僕は勇者としてその世界を悪い奴らから救ってみせます。」
その女神は内心ニヤリと笑みを浮かべていた。
【そうですか…それでは…あなたに加護を授けましょう。】
女神マルクの手から白い光の玉が作られ、正人の胸の中へと入っていった。
その瞬間、正人は身体にとてつもない力を得た感じがした。みるみるパワーが湧き乱れてくる。正人は、今ならなんでも出来そうだという気持ちになる。正人は聞く。
「それで…その悪いやつらを統率している者はなんて言う名前なんですか?」
女神マルクは内心「きた!!」と思い、ニヤつく。思わず表情に出そうになる、だが、我慢をして女神マルクは言った。
【グレム…魔王グレムと言います。】
「魔王グレム…分かりました!必ず世界を救ってみせます!」
【それでは、あなたに女神の加護があらん事を…。】
そう言った瞬間正人の視界は光で包まれた。その瞬間、正人はその場からその異世界へと移動した。正人が異世界へ行ったことを確認すると、女神マルクはこう言った。
【は〜だっる。勇者を召喚するのってこんなに面倒臭いのね。あ〜あ、疲れた。でもまぁこれで私の野望が叶うと思えば…問題ないわね…。さぁ、勇者様…早くあのグレムとかいうやつを殺してやって…♪】
そう言った後、女神マルクは高笑いをした。
正人は光で包まれた後、段々と周りの光が消えていって、いつの間にかある場所に立っていた。
すると、周りを杖を持った老人が囲んでいて、正面にはとても美しい可愛い女の子がいる。正直めっちゃタイプだ。ある1人の老人が言った。
「おお!!神託通りじゃ!!本当に来なさった!勇者様が!!」
「良かった…これでこの王国と世界は…救われます…。」
目の前の女の子が泣き出す。正人はどうすればいいか分からず、とりあえずその女の子に言う。
「大丈夫?」
「あっ、はい!!すみません…お見苦しいところを見せてしまい…。」
「女の子が泣いていたら放っておけないよ。それで、僕はどうすればいい?」
「はい!勇者様にはこの装備を…。」
その女の子がそう言うと、ある老人が装備一式を持ってきてくれた。頑丈そうなヘルムと鎧、そしてこの剣は…。そう思い剣を抜く、すると周りの者が驚いた。
「こ、こんな簡単に…さすが勇者様…。」
女の子が言う。正人はどうしてか聞く。
「この剣を抜くことがそんなに難しいのですか?」
そう言うとある老人が言った。
「その剣は、『聖剣 セイクリッドブレード』。本来、その剣に認められた者にしか、鞘から剣を抜くことは出来ないのです。」
「そうなのか…、それじゃあ僕にはそれだけの力があると…。」
「左様でございます、ささ、こちらへ勇者様。この国、アイギスの国王と会ってもらいたいのです。」
「分かりました、すぐに向かいます。」
そう言って正人はその老人に付いていった。
正人は内心とてもワクワクしていた。
始まるんだ…僕の…僕だけの冒険が…!一体、どんな事になるんだろう!!すごく楽しみだ!!
グレムたちはアイギス王国周辺まで馬車で来ていた。その時、グレムは何かを感知した。
「ん?」
エルが不思議そうに言う。
「どうしましたご主人様?」
「いや、なんかこの王国から物凄い力を感じてな。これは強そうだ、敵に回したら面倒くさそうだな。」
「ご主人様が強そうなんて…一体…どんな人なんだろう…。」
ルリは心配そうに言った。そんなルリを安心させるように優しくグレムは頭を撫でながら言う。
「大丈夫さ、悪い奴ではないと思うし。少なくとも、闇の力は感じないからな。」
ルリは嬉しそうにグレムの腕に擦り寄ってくる。めちゃくちゃ可愛いんだけど何それ。
「けど、少しエルも心配です…今までこんなこと無かったので…。」
「大丈夫だって、敵に回さないように立ち回ればいいんだから。心配するな。」
馬車はアイギス王国を目指して、走っていった。
どうでしたでしょうか?
これから先の主人公と選定者の勇者とがどのような行動を取っていくのか…乞うご期待ください!
それでは、また次回お会いしましょう!




