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第41話 2国の架け橋

もうお気づきかもしれませんが第三章ももう少しでクライマックスです…。最後まで1話も逃さず見ていってください!!


それでは、どうぞ!

「そうだ!ディアボロス、せっかく召喚されたのにこのまま帰るっていうのはなんかあれだから俺と勝負しないか?1体1で。」


その言葉を聞いた瞬間、辺りは静まり返った。ディアボロスが恐る恐る言う。


「グレム様には敵いませんって言ってるじゃないですか!」


悪魔が…敬語?べラム王は不思議に思う。


「やってみなきゃ分からないだろ。それと、お前の嫁さんと娘さんへの土産話にもなるし。」


「…確かに…娘はグレム様を憧れの人と思ってますからね…。というか、結婚したこと、知ってたんですか…。」


「そりゃあ将来、立派な悪魔になると約束したお前のことを案じない訳が無いだろう。」


「グレム様…、分かりました。やりましょう、決闘。私もどれだけ成長したかをグレム様に見せたいですしね。」


ディアボロスはグレムの言葉に少し涙を目に浮かべながら言った。グレムはそれを聞いて言う。


「よし、なら移動しようか。この国内でやったらさすがにあれだし…デガル王国前へ行くか、広い平原だったしな。ダイム王、それなら問題ないですか?」


ダイム王は急に聞かれて驚きながら言う。


「あ、ああ…あの平原内なら…。」


「よし、じゃあ行くか。」


グレムがそういうとエルが言った。


「待ってください!私も見たいです!ご主人様の戦闘!」


グレムはそう言われたので一応その場にいた全員に聞く。


「この中で俺対ディアボロスを見たいものは手を挙げてくれ。」


そこにいたほぼ全員が手を挙げた。少しマジかよ…とグレムは思いながらも魔術を使う。


グレムを中心としてその場にいる全員の足元に行き渡るように紫色の魔法陣が光りながらほとばしる。そしてグレムは魔術を使った。


「<<転送(グルート)>>」


グレムたちは一瞬でデガル王国前へと移動した。


「それじゃあみんな離れてくれ、結界を張る。」


グレムがそう言うと、みんなはグレムたちからかなりの距離を取り、円状に広がった。


「<我、守るべきものを護るためにこの力を使う者なり。今、この大いなる思いを表し、絶対なる守りを発現せよ>!!」


「<<完璧なる結界(アルデント・ギルエル)>>」


白く透明な結界が辺り一帯を包み込む。


「それじゃあ…始めようか!ディアボロス!」


グレムは両拳を合わせる。ディアボロスが言う。


「悪魔、ディアボロス。参る!」


その瞬間浮いているディアボロスの真下に赤色の魔法陣が光りながらほとばしる。


「<<死の獄炎(デス・ファイア)>>」


グレムの辺り一帯が炎で包まれる。グレムはその場で仁王立ちをしている。


ディアボロスはその炎を操作してグレムを包み込ませて言った。


「<<炎竜巻(ファイアーハリケーン)>>!!」


グレムは炎に包み込まれ、何も出来ないはず…なのだが…


ドヒュン!!!


グレムを包み込んでいた炎が膨らんで弾けるように消え去った、また、辺りの炎までもが消え去る。


「さすがにこんなものはグレム様には効きませんか…。」


「あったりまえだ、次はこっちのターンだ。いくぞ?」


「<我、身も凍る氷結を使う者なり。今、その絶対零度の氷結をこの身に宿せ>!!!」


パキイィィイイン!!!


辺り一帯が凍る、そして、氷の柱にグレムが包まれる。


その氷の柱が割れ、崩れ去ると、氷を身に纏ったグレムが出てきた。


「<<絶対零度の英豪(ピキロパレス・アギム)>>」


グレムはそういった後その場からすぐに一瞬で消えた。ディアボロスはグレムの位置を探そうとするが、いつの間にか周りを氷の壁に囲まれていた。グレムがどこにいるのか全く分からない。


上か!!ディアボロスはグレムの姿を捉え拳を振るう。だが、その拳はグレムの体をすり抜けた。


「残像だよ。」


後ろから声が聞こえた、だがもう遅い。


「<<伝導する絶対零度(ピキロパレス・ザム)>>」


ドゴォン!!!


ディアボロスの後ろにあった氷の壁をグレムが殴ると、まるでそのまま拳が飛んできたように、衝撃がディアボロスの背中に走る。


「がふっ!!」


ディアボロスは口から血を吐く、そして背中が少し凍る。だが、怯んでいる場合ではない。この時間さえもあの人は動いてくる!


ディアボロスそう思い、足元に赤色の魔法陣を光りながらほとばしらせる。


「<<煉獄の炎(インフェルノファイア)>>!!」


相手が氷ならこちらは炎で!だが、なぜ氷を?私が炎属性の魔法が得意と知ってるはずなのに…。


辺りの氷を溶かすとやっと周りが見えた、だが、前方にはグレムは見当たらない。そう思っていると、横からとんでもない衝撃が走った。


「<<絶対零度の剛撃(ピキロパレス・ゴル)>>!!!」


グレムはそう言って、ディアボロスを横から思いっきり殴った。ディアボロスは吹っ飛び、結界に打ち付けられる。


「がっはっ!!」


まともに食らってしまった…油断した…。少しでも衝撃を減らさないと…。


「遅いぞ、ディアボロス。」


いつの間にか真上にいたグレムにまたディアボロスは殴られた。


ドカアァァァアン!!!


ディアボロスの巨体が地面に打ち付けられ物凄い音を響かせる。


ダメだ…速すぎる…判断が一瞬、1秒でも遅れるとボコボコにされる…!


そう思い、すぐに立ち上がって距離を取り、体勢を立て直したディアボロスはすぐに魔法を使う。


「<<煉獄の世界(インフェルノ・オール)>>!!」


結界の中全てが炎で燃え尽くされる。これでグレム様はまともに動けない筈だ…、と思った瞬間であった、


パキィン!!!!


その炎までもが全て凍った、その光景を見てディアボロスは驚く。


「残念だったな、炎でも、俺の絶対零度には敵わない。」


グレムは一瞬でディアボロスの目の前まで移動して右拳を思いっきり振りかぶり、ディアボロスの体を殴りながら言った。


「<<絶対零度の殴打(ピキロパレス・エグル)>>!!!」


ドッッゴオォォォオン!!!


ディアボロスは吹っ飛び、さっきよりも強く結界に打ち付けられた。あまりの重い一撃にディアボロスは全身から力が抜け、半分気絶状態で地面に落ちる。身動きはとれず、体は半分凍っていた。


グレムが近づいてくる。ディアボロスは言った。


「降参…です。」


「そうか…結構楽しかったぞ、ディアボロス。」


グレムは笑顔で言った。ディアボロスは言葉を返す。


「光栄…です、あと…なぜ炎属性に弱い氷属性の魔術を…?」


「その『氷は炎に弱い』っていう考えを消し去ってやろうと思ってな。」


グレムは笑いながら言った。それに対してディアボロスが言う。


「天晴れです…。」


その後すぐに歓声が巻き起こった。あまりの素晴らしい戦いに、誰もが釘付けになっていた。


「エル、ディアボロスを治してやってくれるか?俺の回復魔術より、エルの回復魔法のほうが効き目がいい。」


グレムはエルの方に来てそう言った。


「任せてください!!」


エルはそう言ってディアボロスの元へと走っていった。隣にいたルリが言う。


「ご主人様の戦闘…やっぱり凄かった…最初炎で周りを囲まれた時…何をしたの…?」


「あれは風魔術を使って炎を吹き飛ばした。だからああやって膨らんでから消え去ったんだ。」


「なるほど…風魔術であんな事が…、勉強になりました。ありがとう…ございます。」


そう言ったルリの頭をグレムは笑顔で撫でる。この前の話を思い出してルリは少し顔を赤くする。


べラム王がこちらに来た、早速話し始める。


「見事な戦いぶりであった、まさか悪魔までもを退けるとは…お主は本当に何者なのだ?」


グレムは苦笑いしながら言った。


「あまり詮索はしないでください…ちょっと事情がありまして…。」


「まぁいい、この後、デガル王国とこの間考えた条約の締結をしようと思う。それに付き添って欲しい。」


「私が…ですか?」


「お主がこのマシル王国とデガル王国を結んだ架け橋になったと言っても過言ではないからな。…頼めるか?」


「私でよければ…はい、分かりました。」


「そうか…なら良かった。」


そう言ってべラム王はその場をあとにした。


その後、すぐにデガル王国王城で条約の改善締結を行った。その際、あまりの条約の引き下げにダイム王は驚いたが、快く受け入れてくれた。


べラム王とダイム王は最後に握手をした。その場面は記事にもなるほど他種族間と人間の関係の大きな前進であった。




「あの時は…済まなかった!まさかこんなにもいい条件に変えてくれに来たとは思わないで…。」


最初デガル王国に来た時に殴ってきた男の狼が謝ってきた。グレムは言う。


「いえいえ、元々こちらの態度が悪かったのが原因ですし、あんな条件をつけられていたら恨みもしますよ。しょうがなかったんです。」


「なんと…寛大な…。」


その男の狼は泣きながらグレムの顔を見た。


「新しい条件で喜んでくれて良かったです、それでは。」


そう言って去っていこうとするともう一度声をかけられた。


「待ってくれ!あと一言だけ…本当に…ありがとう!!!」


その言葉が聞こえた後、グレムは手を振りながら去っていった。




「まさか…本当にマルクルがなあ…。」


縛り上げられたマルクルはまだ言う。


「べラム王もこんな汚らわしい獣たちと仲良くするなんて嫌ですよね?」


「たわけ。」


べラム王はマルクルの顔面に蹴りを入れた。そして言う。


「我は平和を愛しているのだ、お前のそのような考えは毛頭ない。手を取り合って生きていくのが1番だ。…そうであろう?ダイム王。」


「そうですね…それが1番です。何よりあの若者には感謝しなければ。冒険者なのに国家間で活躍し、条約の締結まで見守ってくれた、私たちの英雄です。」


「全くだ。本当に何者なのだろうな、あいつは。」


べラム王がそういうと、べラム王もダイム王も笑いだした。




グレムは花畑に横になって、夜空を見上げていた。また今日も雲ひとつない、満天の星である。べラム王に言われたことが頭をよぎる。


『マルクルとその偽マシル王国軍だが…事情聴取を行ったところ、どちらも()()()()()に所属している者だと分かった。一応お主には伝えとこうと思ってな。』


『影の騎士団でしたか…また厄介な事をしてきましたね。』


『全くだ。何が目的でやっているのか全く分からん。だから、これから先も気をつけろよ。』


そこにエルがやってきた。


「ご〜主〜人様!こんなところで何をやっているんですか、パーティはもう始まってますよ。」


「賑やかなところは苦手でね、静かな方がいいんだ。」


「それなら私もご主人様の横に失礼します。」


エルはそう言ってグレムの横に寝っ転がった。グレムがエルに聞く。


「なぁエル。」


「はい?」


「こんな俺でも…頑張ったら人間を全種族、まとめられるかな。」


「できますよ!!」


エルは起き上がって言った。


「ご主人様なら、なにがあっても絶対にできると思います!!根拠は…ありませんが…絶対できます!!」


「そうか…なら良かった。」


グレムは嬉しそうな顔で夜空に輝くいくつもの星を眺めていた。

どうでしたか?


次回はいよいよ第三章も最終回です。次の章を楽しみに待っていていただけると本当に嬉しいです!


それでは、また次回お会いしましょう!

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