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第32話 旅の始まりは問題から

第3章…スタートです!


最近少し忙しく、投稿時間が遅くなることもあるかもしれませんが、できるだけ頑張って物語を面白くしていくので、是非見ていっていただけると嬉しいです!


それでは、どうぞ!

「よっ、と」


グレムは最初に馬車から降り、次に降りてくるエルとルリの手を取って支えてあげる。


全員が降りたところでグレムは馬車乗りに言った。


「お世話になりました、ありがとうございました!」


「いいんだよ、これくらい。じゃあ、今後ともご贔屓に!英雄様!」


そう言った馬車乗りは馬に鞭を当て、その場を去っていった。その馬車の方向に大きく手を振って見送るグレム。その馬車が見えなくなるまで手を振った後、グレムは言った。


「じゃあ、行きますか!」


『はい!』


エルとルリは同時に返事をした。


グレム達はマシル王国の門へと入る。グレムはふと思い聞く。


「この王国にもダリア王国の宝石みたいになにか主となるものがあるのか?」


エルがその質問に答える。


「はい!マシル王国はフェニキア大陸最大の貿易国として有名です!色んなものが入手出来るので冒険者にはかなり人気なんですよ!」


「さすがエル、物知りだな。ありがと。」


グレムはエルの頭をポンポンと優しく叩く。エルは嬉しそうに「えへへ」と笑顔で言う。可愛い。


「だとしても最初はギルドだな、どこにあるかな。」


そう言いながら門を抜けると…なんとも洋風で人が集まりそうな町並みとなっているのが見ただけで分かる。


大通りにそって店が立ち並んでおり、まるで綺麗に整理をしたかのようだ。迷いにくそうな町である、ありがたい。


壁は大体がレンガで、とても頑丈に作られている。オレンジ色が目立って町の雰囲気もかなり明るく見える。


そして実際町中はガヤガヤとしたどこか明るい雰囲気である。その時、


「あれ?師匠じゃないですか!?師匠!!!」


「…ん?」


グレムは呼ばれた気がしてその声の方向に目をやると…なんとも懐かしいメリルがいた。


「おお、メリルじゃないか!久しぶりだな〜調子はどうだ?」


「あれから頑張ってフェニキライト目前まで来ました!次のクエストで昇格したいと思っています!」


グレムとメリルが仲が良さそうに話しているのを見て、エルは少し顔をしかめ、ルリは頭の上に?マークを出していた。


グレムはそれに気がついたようで、ルリにメリルのことを紹介する。


「この子はな、俺が冒険者になった国で出会った子なんだ。メリルって言って、剣士をしている。」


メリルはその言葉に反応してルリに挨拶をする。


「師匠の新しい仲間の子ですね!?可愛い獣人(ビースト)さんですね!私はメリルと言います、よろしくお願いします!」


メリルはハキハキと喋り、ぺこりと頭を下げる。ルリは少し対応に困った様子だったが、


「私は…新しくご主人様に買ってもらった元奴隷の…ルリといいます。こちらこそよろしく…お願いします。」


と挨拶を返した。その後メリルはグレムに言った。


「師匠は奴隷の子が好きなんですか?あぁ!いや、別に悪く言っているわけではなく…。」


メリルがそう言うとグレムはこう返した。


「あぁ…まぁそんなもんだ…ちょっとした事情があるんだけどな…。」


「そうですか…あまり深くは聞かないでおきますね!それと師匠!今からミルダとメアが待っているギルドに行こうと思うのですが一緒に来ますか?」


思ってもみない幸運だ。そう思い、グレムは返答する。


「ギルドへの道がよく分からなかったからよかったら着いていかせてくれ、すまない。」


「いえ、全然大丈夫ですよ!師匠には色々と剣術を教えてもらいましたし!その恩もあります!」


そう言ってメリルはギルドまで案内をしてくれた。あんまり恩とか貸しとかはなしにしたいんだがな…とグレムは思っていた。




「ここです!師匠!」


「お、おう?」


目の前に見えるのはギルドというよりかはかなり大きな酒場のような見た目をした建物であった。


「まぁ見た目は確かに思うところありそうですが中は普通のギルドなので安心してください師匠!」


そういってメリルはドアを開けた、グレム達は中に入る。中はかなりガヤガヤとしている。


メリルはギルド内を少し見回した後、ミルダたちを見つけたようで、声をかけるが…


「おーい!ミルダ…?」


なにやらミルダたちは大人の女性に何かを頼まれているようだ。その奇妙な状況に心配してメリルはミルダたちの元へと走った。グレムも2人に合図をし、メリルについて行った。


「お願いします!もうあなた達以外に頼める人がいないんです!お願いします!!!」


かなり危ない状況なのかその大人の女性は焦っている。メリルはミルダたちの近くに走って来て、少し息を落ち着かせながらも言った。


「2人とも…どうしたの…?」


ミルダの隣にいたメアがその質問に答える。


「なにやらこの人の娘が『ガルーダ』に連れ去られちゃったようでね。依頼を出したはいいけど一刻を争うような事態だからギルド内の冒険者のほとんどにお願いしたけど断られちゃって、で、私たちにお願いしに来たわけ…ってグレムさん!?なんでここに!?」


グレム()()?違和感を感じる。実にメアっぽくない。


だが、ガルーダの依頼に冒険者が断るのはほぼ当然と言って良いだろう。なぜならガルーダは討伐難易度星19、本来ならフェニキライトランクの中のさらに上位のパーティでないと受けようとはしない。


グレムはとりあえずメアに言った。


「グレム()()は止めろ、メアらしくない。タメ口の方がいいよ。」


メアは顔を赤くする、そしてそのままグレムはその大人の女性に言った。


「いいでしょう、私たちが受けます。」


その言葉に対してエルがすかさず言う。


「でもご主人様、難易度規制が…。」


「俺が直接ギルドマスターにお願いしてみるよ。散々()()を出してるけど人助けの為なら仕方ないだろ?」


グレムはそうエルたちに言うと、その女性に顔を向け直して言った。


「だから、安心してください。絶対にあなたの娘さんは助け出しますから。」


そう言ってグレムはその女性の手を両手で強く握った、その女性はあまりの優しさに少し涙目になる。


「一応依頼者として名前を聞いておいてもいいですか?」


グレムが聞くとその女性は涙を目に浮かべながら言った。


「マチュルド・ミラと言います、よろしくお願いします…。」




メアが言った。


「で、受けたはいいけど、どうやってギルドマスターに説明するわけ?しかも私たちにも着いてきてくれって言うし。」


グレムはすぐに返答する。


「普通に俺が直接お願いしてもいいが…君らもランク昇格したいだろ?()()()()()って知ってるか?」


3人はその言葉に衝撃を受けて一瞬言葉を失った。その後にすぐメアが言う。


「それってあれじゃない!!難易度規制を乗り越えてそのランクが受けていい難易度のクエストよりもレベルの高いクエストを受けて成功したら昇格するけど失敗したら()()するやつよ!!?」


メアは一息で言ったためその後にハァハァ…と息をつく。


「だから俺らも着いていくんじゃないか。君たちを確実に昇格させる為にな。あと、ガルーダは討伐難易度こそ高いが割と簡単に倒せるぞ、例えプラチナランクだったとしてもな。」


そう言ってカウンターまで歩いてきたグレムは受付嬢に言う。


「すみません、王国に来たらまず話を通せと言われてまして…」


そういうとその受付嬢は焦りながら言った。


「す、すぐにギルドマスターを呼んできましゅ!」


その受付嬢は緊張してるのか噛んでるし、かなりバタバタしながら奥に走っていった。奥からはゴンッ!!という音が鳴り「痛い〜。」と言う声が聞こえた。大丈夫かな…?


「何であんなに焦っているの?グレム相手に。」


メアが疑問に思い言った、まぁこいつらにも結局見せることになるだろうと思いながらギルドカードをサッと見せてからしまう。無論、他の人に見られて情報がまた広がるのを防ぐためだ。


「アダムアビ…!!!」


メアは驚きながら事情を察し口を閉じた。危なすぎる、というかもうバレてないかねこれ。


ちなみにそれを見たミルダは驚いて目を大きく見開いたまま表情を変えずにこちらを見ていて、メリルは目を輝かせて「さすが師匠!」と言わんばかりの視線を浴びせてきている。


そうしていると奥からギルドマスターがやっと出てきた。その姿にグレムとエルとルリは少し驚いた。


マシル王国のギルドマスターは、黒髪ロングの小さい少女のような見た目をした人だった。マジかよ…。とグレムが思っていると、ギルドマスターが言う。


「あなたがあの有名な()()さんですね?噂は聞いております。出来る限りこちらでもあなたの情報を流さないよう配慮します。」


見た目は少女だがなんとも大人っぽい性格をしている、ファンが結構居そうだなこれは。そしてグレムは話を切り出す。


「ギルドマスター、実は折り入って相談があります。」


「だと思いました、なにやら思い詰めるような顔をしていらっしゃったので。」


ギルドマスターはクスッと笑いながら言う。ほえぇ…可愛えぇ…


「立ち話もなんですし、その話は奥の部屋で聞きましょう、こちらへどうぞ。」


ギルドマスターはカウンターの入口を開けて中へ通してくれた。グレム達はギルドマスターに着いていく。歩きながらギルドマスターが言った。


「グレム様、私のことは()()()()()()()ではなく、()()とお呼びください。私は少しあなたとは仲良くなりたいのです。」


そうセナは言った。グレムは少し戸惑いながらも言葉を返す。


「あぁ…はい。分かりました。」


その様子をエルとルリはなんとも怖い目で見ていた。後ろからなにやらオーラが伝わってくるので分かった、思わず顔が引きつる。




「そういうことでしたか…そちらの方々が『昇格挑戦権』を使ってガルーダを倒すのにあたって、グレム様方は攫われた娘さんを救出すると…。ある意味『加勢』となってしまいますね。それに、グレム様方はアダムアビス、難易度規制でガルーダと戦うのは本来やってはいけないと…。」


「はい、ですからお願いしたいのです。」


「こんなにも"特例"を出してギルドを困らせながらも大きすぎる功績で喜ばせた人からの『お願い』とあっては断れませんね…分かりました。」


「よかった…」


グレムが言ったその時だった、セナは言う。


「ですが、ガルーダを倒すのはミルダ様方3人でのみ。グレム様方の加勢は許しません。ガルーダがその場に複数体いたとしたら許しますが、今回は1体のみです。このクエストへの参加は6人としますがミルダ様方3人は討伐、グレム様方は娘さんを救出するのみとします。」


その言葉を聞いてグレム以外は少し驚いたが、グレムはそう言われると分かっていたかのように答えた。


「ええ、それで結構です。元々最初から俺たちはガルーダ討伐には加勢するつもりではなかったので。」


そのグレムの言葉にミルダたちは絶句した。




「どういうことよ!!!」


ギルドの外に出てきたグレム達はすぐメアに言われた。


「『君たちを確実に昇格させる為にな』って言ってたじゃない!」


そのメアの言葉にミルダとメリルは俯く。メアは少し涙目になっている。


グレムはその状況に「はぁ〜」と深いため息をついてから言った。


「あのなぁ、メア、今回のクエスト目的はなんだ?」


「そんなの決まってるでしょ!娘さんの救出……」


そこでメアは気づいた、メリルとミルダもである。


「分かったろ?()()()()()()()()だけでいいんだ。つまり、俺たちが娘を救出すれば、クエストクリアなんだよ。だから俺たちがいるんだ、じゃあ行くぞ。」


そう言ってグレムとエルとルリは目的地に向かって歩き出した。


ミルダたちは今の話に驚きながらもグレム達に着いて行った。

どうでしたでしょうか?


次回は娘救出作戦となります!楽しみに待っていてください。


それではまた次回お会いしましょう!

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