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第27話 宝石店と動く影

これから後、また敵との対決が始まっていきます…。


今回の内容はまだ少し準備段階ですが、是非、楽しんで見ていってください!


それでは、どうぞ!

グレムたちは朝からある場所に向かっていた。エルが聞いてくる。


「ご主人様!ご主人様!今日はすぐギルドに行くんじゃないんですか?」


「ああ、ちょっと寄るところがあってな、お前らの為にもなる場所がこの王国にはあるんだ。」


エルとルリの2人はその言葉に疑問を抱きながらもグレムに着いて行った。




「ここだ。」


グレムが足を止めた先には…鍛冶屋があった。


エルがまた聞く。


「どうしてこんな場所に?」


「入れば分かる、行くぞ。」


入口のドアを開けるとガランガランとベルが鳴る。


「いらっしゃい!」


そう言って声をかけてくれたのは受付をやっているドワーフだった。ルリは言う。


「まさか…この鍛冶屋は…。」


グレムが気づいたか。と思い言う。


「そう、ここはドワーフの鍛冶屋。だから2人の装備をレベルアップしてもらおうと思ってきたんだ。」


ドワーフの鍛冶屋は、普通の人間の武具屋や鍛冶屋よりもレベルが高い商品を作ってくれることで有名である。そのためには素材を持ってこなければいけないのだが、冒険者には難しくはないだろう。


「なるほど!」


エルは少し喜びながら納得した様な声を出す、そしてグレムは受付のドワーフに言う。


「作ってもらいたいものがあるんだが…。」


「おぅ!なんだい兄ちゃん。」


竜の恵(ドラゴンズロッド)と竜の胸当てと腰当て、あと竜の牙刃(ドラゴンズダガー)を作って欲しい。」


受付のドワーフはそれを聞いて驚きながら言う。


「そりゃ驚いた、ドラゴンを倒したっていうのかい?素材、見せてもらえるか?」


グレムは収納していた竜の心臓(ドラゴンズハート)と竜の牙、そして数十枚の竜の鱗をカウンターの上に出した。


「まさか…本当とは…、しかもかなり上質だな…。兄ちゃん何者だい?」


グレムは説明するのが面倒臭いのでサッとギルドカードを見せる。


「アダムアビスッ…!!それなら納得できるな。それにあんた…噂の()()()さんかい。道理で人がいいわけだ。」


グレムは噂がここまで広まっているのか…と思いながら「ははは…」と苦笑いをする。


「分かった、承ろう。竜の恵のベースとなる杖はどうする?こっちで用意しちまってもいいが…。」


グレムはエルの方を向いて言う。


「エル、どうする?」


エルは自分から言った。


「この、『大妖精の杖』をベースにして下さい。これは、私とご主人様の思い出が詰まった大切な杖なんです、捨てたくありません。」


実にエルらしい、『俺との思い出が詰まった』か…なんとなく嬉しいな。


「分かったよ、あとは竜の胸当てと腰当て、竜の牙刃だが…ベースはどうする?」


受付のドワーフはエルからベースとする大妖精の杖を受け取りながら聞いてくると、それを聞いたルリはグレムに言った。


「ご主人様…こんなに早くレベルアップさせてもらってもいいのでしょうか…この武具にかかったお金とかも考えてしまって…。」


「気にするな、ルリには常に最強の装備で戦って欲しい。それが俺の願いでもある、それなら、ベースをその今着てる胸当てと腰当て、そしてアダムアビスの短剣にしたらどうだ?」


ルリは少し考えた後に言った。


「ご主人様が…いいなら…。」


「決まりだな、じゃあよろしく頼む。」


そう言ってルリの武具をドワーフに渡すグレム。


「あいよ。あとは…どんな風に作り上げたらいい?」


そのドワーフの質問にエルとルリは首を傾げる。グレムが説明する。


「ドワーフの鍛冶屋は凄くてな、その作る武器の硬さや重さをその人が使いやすいように調節してくれるんだ、だから、2人もなにか要望があれば言っていいぞ。」


エルはそれを聞いて言った。


「じゃ、じゃあ、頑丈だけど少し軽めでお願いします。」


続けてルリも言う。


「胸当てと腰当て、武器も全部硬めの軽めにできますか?」


「あいよ、分かった。作るまでまぁ時間がかかるから、適当に時間を潰しといてくれ…久しぶりのいい素材に腕が鳴るぜ。」


「楽しみにしてます。」


グレムたちはそう言って店を後にした。


エルがグレムに聞く。


「この後はどうします?」


グレムは数秒「う〜ん」と考えた後、思いついて言った。


「せっかく宝石の国に来たんだし、宝石店に行ってみるか!」




「凄い…綺麗…。」


エルは宝石店に並べられたり飾られたりしている宝石を一つ一つ見て感動しながら言う。


さすがは女の子、綺麗なものには目がないなとグレムは思っていると、ルリがまるで目を奪われたかのように見つめている宝石があった。


グレムはその目の先にある宝石を見る。『グラビアルス』…聞いたことの無い名前だな…だが白色で実にルリにあっているというか…素敵な石だ。グレムはそう思いながらルリに聞く。


「これが…欲しいのか?」


「いえ!ご主人様!別に私は…。」


そう言いながらもその宝石を2度見してしまうルリ。しょうがないな〜と思い、店の会計をしているお婆さんにグレムは言う。


「お婆さん、これ、いくらだい?」


「『グラビアルス』だね…2500万ギルだよ。買えるのかい?」


お婆さんは心配するように聞いてきたがまっっっっったく問題ない。むしろお金がありすぎて使い所に困るぐらいだ。エルド王国の報酬金はかなり高額だったからな。この際、プレゼントとして買ってやろう。


「買います。」


「おぉそうかい、ならブレスレットかイヤリングか指輪か…好きに身につけようと思ったところに合わせられるよ。」


とそのお婆さんが言うと、ルリは即答した。


「指輪で。」


「はいはい、指輪ね。」


確かに、指輪であれば戦闘で激しい動きをするルリでも無くさないで済みそうだ、いい判断だな。とグレムはお金を払いながら思っていると、その宝石がついた指輪を受け取ったルリがお願いしてきた。


「ご主人…様、よければ…私の左手の薬指に…この指輪をつけてくれませんか…?」


ルリは顔を赤くしながら懇願する、グレムはそういう事かと気づいた。そして指輪を持ち、左手の薬指にはめてやる。


「ありがとう…ご主人様♪えへへ…。」


ルリはとても嬉しそうに指輪をはめてもらった左手の薬指を見ている。理由はどうであれ、喜んでもらえてよかった、とグレムは思う。


そういえばエルは…と思ったらエルもある宝石に目を奪われていた。


それは、エルの目と同じどこまでも深い緑色をした、綺麗な宝石だった。名札には『イヴタリス』と書かれている。グレムは宝石に見とれているエルに言った。


「この宝石がいいのか?」


「あっ、いえっ!お気になさらず…。」


エルは遠慮してそう言うが、その後、グレムはすぐにその宝石を手に取って会計を済ませ、指輪にしてそれをルリと同じようにエルの左手の薬指にはめてあげた。


「プレゼントだ、ルリにも同じことをしたからな。それに…いつかは結婚するんだし…。」


グレムは後々になって恥ずかしくなり、最後の方は声が小さくなってしまった。エルはその様子を見て少し笑いながら言った。


「はい!ありがとうございます!ご主人様!」


クソかわ、我慢できん。グレムはエルを思いっきり抱きしめた。エルは咄嗟の出来事に顔を赤くする。


「ごめん、我慢できなかった。」


グレムはそう言うとすぐにエルを離す。気のせいか離した時、エルは少し悲しそうな表情になった。


ルリがそれを見ていたのか頬を膨らませながら言う。


「ご主人様…後で私にもそれやってね…!」


この子も可愛いな〜ほんと。理性が崩れそう。


「じゃあ、いい頃合いだし、ドワーフの店に戻って新しい武具を見に行きますか!」


2人は同時に、


『はい!』


と返事をした。そして一行はドワーフの鍛冶屋へと向かった。


後で知ったのだが、宝石にはその宝石を表す言葉、言わば花言葉のようなものと、特殊な加護がつくらしい。


例えばルリに買ったグラビアルスは純粋、清らかであることを意味していて、『状態異常に強くなる』加護がついている。


エルに買ったイヴタリスは自然、親精を意味していて、つく加護は『精霊との仲が親密になる』というものだ。日々、精霊から力をもらって魔法を使っているエルからしたら、嬉しい加護だろう。




「…来たかい。」


オーブを見ている魔術師は言う。


「あぁ、お前から呼ぶとは珍しいな。手伝ってもらいたいことがあるんだって?」


そう言って魔術師に呼ばれた男はそこにあった椅子に座る。


魔術師はその男が席に着いてから、一呼吸置いて言った。


「そうさ…最近そいつには気に入らないことを尽くされてね…直接戦闘となれば私には()()()()から強力な助っ人のあんたに来てもらったということさ…。」


「そういう事か…相手はどんな奴だ?」


「ドラゴンを三体全て倒している。いわばほぼ最強クラスのやつだ…だから私一人には『荷が重い』のさ…。」


「ドラゴンを…?相当な強さだぞ。まぁ2人がかりならなんとかなるか…。」


「手伝ってくれるかい?」


「あぁ、勿論だ。お前には色々と世話になってるからな。」


「ありがとよ…それじゃあ…作戦会議と行こうか。」


その後、魔術師とその男はかなり長い間、話し込んでいた。

どうでしたでしょうか?


これから先の話の展開を楽しみにしてくれていたらありがたいです。


それでは、また次回お会いしましょう!

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