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第20話 "元"魔王様の軍事指導!?

前回の後書きで言った通りのほのぼの回?です。


内容的にはあまり面白くないと思う方もいらっしゃるかと思いますが生暖かい目で見ていってほしいです。



それでは、どうぞ!

「あ〜よく寝た。」


いつものように王宮のベッドから起き上がりカーテンを開け、すぐに服を着替えるグレム。やはり黒いローブはしっくりくるな…。


朝食まで時間があるだろう、少し散歩でもするかと思い部屋を出ようとドアを開けると、アリアがいた。


「グレム様…。」


アリアが今にも泣き出しそうな目でグレムを見つめてきた。心配してグレムはアリアの両肩を掴み言う。


「何かあったのか!?」


「実は…実は……」


グレムはそのあとの言葉を心待ちにする。あまりの緊張感に息を飲む。


「実は!エルド王国の軍は他の国と比べてかなり弱いことが分かったんです!!」


は???グレムはとんだ拍子抜けだと思い、心配して損したと思いながら話す。


「どうしてだ?兵士のやる気がないのか?」


「違います!ただ単純に個々人があまり強いとは言えなくて……」


グレムは頭の後ろをポリポリと掻きながらアリアに言う。


「で?俺にどうしろと?」


「軍事指導を…してくださいませんか?」


「断る!!」と言いたかったがアリアのその顔を見たら言えなかった。




「2人とも本当にいいのか?ただ指示するだけだと思うから見てても楽しくないと思うぞ?」


グレムは一応事情を説明したら「着いて行く」と言ったエルとルリに言う。


「いえ、ご主人様がどのような指導をするのかが知りたくて!いつも何を考えて戦っているのかなど…参考にしたく…。」


エルはまさに興味津々って感じだ。というかあなた回復術士(ヒーラー)ですよね?別に前線についてはあまり考えなくてもよくないか?


「私は…ご主人様の他の武器を使う時の立ち回りを参考にしたくて…もしかしたら模擬戦もやってくれるかなって…。」


ルリはこちらをチラッチラッと見ながら言う。耳がぴょこぴょこしている。う〜ん可愛すぎてあざとさがあるなぁ。


「こちらですグレム様。」


アリアが兵士の訓練場へグレムたちを案内する。


あんまり動きたくないなあ〜寝たけど疲れ残ってるし。とグレムは怠そうに思う。


訓練場に到着した、アリアが言う。


「こちらが訓練場です、まずは挨拶からお願いします。」


アリアが頭を下げる、いや王女が下げちゃダメだろ。下げるにしても相手が俺だ、だから違う。グレムはアリアの顔を両手で挟み上に上げる、そして言った。


「頭を下げないでください。」


「はっ、はい。」


アリアは顔をとても赤くする。なんで?


グレムが訓練場に入ると中には「お待ちしておりました」と言わんばかりの兵士が隊列を作って待機していた。少し緊張しながらもグレムは挨拶を始める。


「アリア王女からのご指名で参りました、冒険者のグレムと申します。これから軍事指導を務めさせて頂きますのでよろしくお願いします。」


久しぶりの敬語に自分でも合ってるのかどうかわからん、と思いながら頭を下げる。


頭を上げると、兵士が1人手を挙げて質問をしてきた。


「ドラゴンを倒したって本当ですか?」


グレムは俺が言ってもしょうがないか、と思い、エルの方を見た。それに反応してエルは頷く。


「本当なのか…」


「マジかよ…そんな英雄様に指導なんて…」


兵士が少しざわつき始める、すると、もう1人、手を挙げた者がいた。


「なんだ?」


グレムは問う、するとこう言った。


「私はエルド王国の軍隊長を任されております、カイロス=ギルスと申します。是非、訓練の前に1度お手合わせ願いたく存じます。」


おぉっ!と歓声が上がる。


まぁ、実力は見てもらわないとと思ってたし、丁度いい。乗ってやるか。


「いいでしょう、武器は何にしますか?」


「勿論、剣でお願いします。」


ギルスがそう言うと、そこにいた全員で、模擬戦を行うために訓練場の広場へと向かった。




どうやらこのギルス軍隊長がこの中で1番強いらしい。手加減はどうしようかな〜と考えていると、ギルスは言った。


「手加減は…無しでお願いします。」


「ほう…承った。」


軍隊長は両手でしっかりと剣を握る、それに対してグレムは左手で剣を持ち、右腕は背中の後ろに置いている。


「では、始め!!」


開戦の合図がなる、それと同時にギルスは突っ込んできた。


「うおおおおお!!」


ブンッ!と大ぶりをするギルス、それだと背中に隙ができるぞと言おうとするとすぐに薙ぎ払いをしてきた。


ほう…どうやらちゃんと考えて動けている、後隙狩りを許さない動きをしている。そこまで弱いわけじゃなさそうだ…だが…


ビュン!!!


今度はグレムの方からギルスに近づく。


ギルスはそれに反応して剣を振るった。


「(当たった!!)」


ギルスがそう思ったその時、グレムは空中で体を捻って避けてきた。そしてグレムはそのまま突っ込んでくる。


剣で受けるしかない!とギルスは思い、剣でガードの構えをした瞬間、目の前のグレムが消えた。


一体どこに…?と見わたすと背後まで回り込まれていた、そして首元に剣を近づけられ…


「俺の勝ちだな。」


グレムがそう言って剣をしまうと、周りの兵士たちは呆然としていた、あまりの速さに目が追いつかなかったのかな?


ギルスは手を挙げ『降参』を示す。兵士たちは未だに唖然としていた。


ギルスがグレムに聞く。


「あまりの速さに追いつけませんでした…自分の敗因はなんでしょうか…。」


「剣で受けようと思ってしまった時点でアウトだ。『受ける』より『避ける』ほうが次の行動の選択肢が広がる。あと剣で一瞬でも自分の目を遮ってしまったのもダメだったな。」


「なるほど…反省します。」


グレムは他のみんなの兵士に言う。


「俺の実力はこんな感じだ…大体予想出来たか?」


兵士たちはあまりの力の差に、分からないといった感じであった。これでまだ序の口なんだが…大丈夫かな…?


アリアが言った。


「お主ら!こう見えてグレム様は魔術師だからな!決して剣使いではないぞ!これからの指導を心して聞くように!」


その言葉に驚く兵士たち、あれで…?剣士じゃない…?そんな空気が漂う。グレムはそんな中発言する。


「これから職業ごとに指導する、同じ職業同士で集まってくれ。」


見たところ…剣士5割、槍3割、弓2割といったところか…うーむ、個人的には魔法を使えるのがいてくれると助かるのだが、剣士5割を3割にして2割魔法使いを増やせるかな…。


「剣士の中で魔法を使えるものはいるか?」


兵士が手を挙げる、2割くらいの人数だ、丁度良かった。


「今から君たちには『魔法使い』になってもらう。いきなりではあるが、もし戦争になった場合、考えられる作戦がかなり広がる。その為、魔法の訓練も行うので練習しておくように。」


それから…グレムの軍事指導が始まった。




1日目


「今回は剣の訓練だ、素振り1000回…とは言わない、心配するな。実際1番経験となるのは実践だ。2人1組になってもらい模擬戦を行ってもらう。そしてその後互いの悪い所を言い合ってもらう。だが決して喧嘩を起こさぬように。」


兵士たちは返事をしてすぐに訓練を始める。


こうすることで…仲間同士の信頼が深まるとともに剣術のレベルアップが図れる。一石二鳥だ。




2日目


グレムは魔法使いとなった剣士たちを集めた。


「魔法使いのみんなに集まってもらったのはほかでもない。君たちにも互いのレベルアップを目標に訓練をしてもらう、互いに魔法を撃ち合い、その威力、また、コントロールを学んでもらう。」


ばっと魔法が数種類書かれた紙を机の上に出すグレム。


「これには基本的な魔法が書いてある。これをやるとともに応用ができるようになったらガンガンやってもらっていい、だが怪我には気をつけること…いいな?」




3日目


「槍班には陣形と突撃、弓班には遠くに用意した的の中心に矢を当てる練習をしてもらう。陣形を乱したものと矢を1日中中心に当てられなかった者には罰として飯を抜きにしてもらう。いいな。」


「ふぅ〜。」


ある程度指導が終わって一息をつくグレム、エルがピクニックセットを持ってきてくれた。


「ご主人様〜♪サンドイッチ作ってきました〜♪」


華だ…戦場に咲く華…結婚したい…。グレムはそう思いながらエルが作ってきてくれたサンドイッチを食べる。美味い!


「訓練の方…どうですか?」


「まぁ順調かな、いや、順調過ぎるくらいだ。結構早めに終われそうだな。」


「そうですか!またご主人様と冒険をしたいので心待ちにしてます!」


エルは嬉しそうな顔で言った。癒されるわ〜もう少し頑張るか、とグレムは思った。




4日目


「今日は全体で共同訓練を行う。言ってみれば模擬戦だ、2チームに別れ作戦を練り、実際に戦って見てほしい。その結果次第でこの先の訓練をどうするか決めるので真面目に行うように。」


グレムがそう言うと兵士たちはいつもより大きな声で返事をした。




Aチームは魔法主体、Bチームは弓主体と言ったところか…観客席には流れ弾が来ても大丈夫なように壁が張ってある、魔術で。ちなみにアリア王女と軍隊長、エルとルリも見ている。


エルが言う。


「ご主人様はどっちが勝つと思いますか?」


「Aチームかな〜成長が見られた人はだいたいAチームに行ってしまった。だがまぁ番狂わせが起こってもおかしくはないが…。」


ギルスが言う。


「私はBチームを応援します。かなりチームワークが取れていましたからね。」


アリア王女は黙って戦闘が始まるのを見ていた。一国の王女として、軍の強さはやはりそれなりに大事なのであろう。


そして…模擬戦が始まった。




「勝者!Aチーム!!おめでとう。」


グレムが言うとAチームのリーダーをしていた若者が嬉しそうな顔をした。


「やっぱり魔法主体がでかかったかな、よくあの作戦を思いついたな、何にしてもよく頑張った。チームにも拍手を。」


Aチームの兵士たちに拍手が贈られる。その後、グレムは言った。


「ではこれでエルド王国軍事指導を終わりとする!みんなよく頑張った!戦略も個人の強さもかなり良くなった、俺がやれることはこれだけだ。後は自分たちで成長するように。」


中には終わって泣いている者もいた、相当嬉しかったのであろう。その言葉を最後にグレムは訓練場を後にした。




アリアが自室に戻ろうとするグレムに待ってというように走りながら声をかける。


「グレム様!グレム様!」


息が上がっている、別にそこまでしなくとも…


「どうした?まだ軍に不満があったか?」


「いいえ…いいえ!本当に感謝の気持ちでいっぱいです!あんなに無理にお願いしたのに断りもせず4日間しっかりと指導してくださいました!本当にありがとうございました!」


「俺は当然のことをしただけだ、アリアの満足がいくような軍に出来て良かった…、これで王女も安心だろう。誇れるくらいにはしておいたからな。」


アリアはその言葉を聞いた後にグレムの頬にキスをした。そして言った。


「感謝の印です、本当にどうもありがとうございました。」


そう言ってアリアは顔を赤くしながら去っていった。


「いきなりだとびっくりするんだよな、正直アリアはめちゃくちゃ美人だし。」


グレムは少し笑いながら自室に戻って行った。

どうでしたでしょうか?


模擬戦のシーンはカットしてしまいましたが要望があればこんなことが起こったよって感じで書こうかなとも思いますのでそういうわけでお願いします。


それでは、また次回お会いしましょう!

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