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第16話 この人がいい

遅くなりました〜多分これからはこの時間くらいに投稿する事になるかもしれません…楽しみに待っていてくださる人には申し訳ないです。


それでは、今回の話もどうぞ楽しんでいってください!

グレムたちが王宮の門に向かう道を歩いていると、門の前に王女様が立っているのが見えた、そしてこっちに走ってくる。怒られるのだろうな…と思っていると、急に抱きついてきた。


「グレム様〜!!心配しましたよ!!巨大蜘蛛(デビル・スパイダー)を倒しに行ってたんですって?無事でよかったです!!」


アリア王女は涙ぐみながら言う、グレムはとりあえず遅くなったことを謝る。


「す、すみません。遅くなってしまって…。」


グレムがそう言うとアリア王女はこう返した。


「そんなことどうでもいいです!あなたとエルド王国の住民が無事であったのなら時間なんて気にしません!いえ、できません!」


アリア王女はそう言ってくれた。あれ?というか…


「そういえば何故アリア王女が巨大蜘蛛を倒しに行ったことを?」


グレムは疑問に思って聞く。


「それならもう王国中に広がってますよ?」


「え"」


「誰が流したのかは分かりませんが、『ドラゴンを倒した英雄が問題になっている巨大蜘蛛を倒しに行った』と広まってました。」


ギルドマスターにも話を通してあまり生活に支障が出ないように…とは言っていたのだがな…ここまで広がるのが早いと明日が怖い。


アリアがグレム達に言った。


「こんな所で立ち話も何でしょう、王宮内へどうぞ。今日は泊まっていただいても大丈夫なので。」


グレムはさすがに遠慮する。


「いえ、自分たちの泊まるところは自分たちで確保しますよ。大丈夫です。」


「いやいや、()()()()()()()()()()()がただの宿に泊まるなど言語道断といっても過言ではありません。それに…巨大蜘蛛を倒したその英雄談も聞きたいですし♪行きますよ。」


そういうとアリア王女は自分の胸を押し当てるようにグレムの腕を抱いて、引っ張っていく。エルはその様子をムッとした顔で見ている。違うんだエル、誤解しないでくれ。無理やりなんだ、この人。グレムはそう思いながらも王女様に引きずられて行った。




さすがは王宮と言ったところか、綺麗に掃除された床、磨かれた壁、天井には明かりとなるシャンデリア、汚れひとつないテーブルクロスが掛けられた長いテーブル、綺麗に並べられた椅子。いつかこんな宮殿に住んでみたいものだ、とグレムは感動しながら思う。


「グレム様たちのお部屋はこちらですよ。」


アリア王女は2階へ上る階段に足をかけながら案内する、広すぎて迷いそうだ。


使用人の数もかなり多い、人手には困らなそうだな。


「ここです。」


アリア王女は目的地に着いたのか急に止まり、その前にある部屋のドアを開ける。


今まで泊まっていた宿屋とは違う。明らかにふかふかなベッドそして布団、服を入れるタンス、クローゼット、靴箱まであり確かに王宮内に泊まった方がいいと確実に思えるほどの充実さがある。


だが…問題は…この部屋は1人用だということである、ベッドが1つしかない。ということはまさか…


アリア王女は笑顔で言う。


「エル様の部屋はこちらの隣の部屋ですよ。」


エルはご主人様と違う部屋が嫌なのかこっちを二度見する。だが有無を言わさずアリアはエルを部屋に押し込んだ。


「それでは、夕食になりましたらまたお呼びにきますね!」


アリア王女はそう言ってその場を去っていった。


部屋のドアを閉めてグレムは叫んだ。


「エルと同室がよかったなああああ!!!」


隣の部屋に聞こえるくらいの声で言った、聞こえていたらいいな。




翌朝、グレムはベッドから起き上がった、気のせいかいつもよりよく眠れた気がする。グレムはすぐにベッドから立って外へ出る準備を始める。


そうして準備が終わったグレムは部屋を出て、エルの部屋に入ろうとするが…あれ?こう言うシチュエーション初じゃない?相手は女性だしさすがにノックしてから入った方がいいか…。とグレムは考えノックした。


「エル?入っていいか〜?」


「はい!」


いつものエルの元気な声が聞こえる。何故か少し安心しながらもドアを開けた瞬間、エルが抱きついてきた。


「ご主人様〜寂しかったです〜!」


エルはもう依存症なのではないかと思わせるほどグレムを強く抱きしめていた。


「エル、さすがに痛い…。」


エルはその言葉で我にかえるとぱっと抱きついていた手を離して言った。


「す、すいません…。」


「いや別に謝ることではないが…俺も寂しかったし…。」


そういうと2人は互いに目を逸らして顔を赤くする。


その一連の流れを見ていたアリア王女が横から言う。


「朝食が用意できましたので呼びに来ましたら…すぐイチャイチャして…。」


アリア王女は顔を膨らませる。うわっ、どうしよう、エルほどじゃないけど可愛い。


「わ、悪かったな、それじゃあ案内してくれるか?」


少し言葉に戸惑いながらもグレムは言った。


アリア王女は言う。


「分かりましたわ、ついてきてください。」


そういうと彼女は案内を始めた、だが、その後ろ姿はどこか悲しげだった。




朝食を取る場所も凄かった。これをビュッフェというのであろう。ずらりと並べられた美味しそうな料理。そして飲み物を注ぐグラス。丸いテーブルに規則正しく置かれた4つの椅子。


王宮はやはり凄いなと感動しているとアリア王女が言った。


「グレム様たちの場所はこちらです。」


まぁまぁ端っこの方だった。料理を取りに行くには結構遠いとは思うがわがままは言ってられん。本来ならこのような待遇を受けるのもおかしいのだから。


エルは見たことのない料理と食事をする場所に来たせいかテンションが上がって耳がぴょこぴょこしている、可愛い。


「ご主人様、ご主人様!もう料理は取りに行ってもいいのでしょうか!?」


待ちきれないというようにエルは言う。アリア王女に「行っていいか」と合図を送ると、「どうぞ」と返された。グレムは言った。


「取りに行っていいってさ、存分に取ってきなさい。」


グレムがそういうとエルはものすごいスピードで料理の場所まで走っていった。速いな…俺も取りに行くかと思って席を立つと目の端にアリアが映った。またやはりどこか悲しそうにしている。後で話を聞きに行くか…とグレムは思った。




朝食を終えるとエルはとても満足した顔で言った。


「とっっっっても美味しかったです!それでも、ご主人様に最初に頂いたご飯には敵いませんが!」


「あんなのでよかったのか?もう少し高いものを食べさせてあげたかった気もあったんだが…」


グレムはそのことを思い出して少し俯く、エルはそれを見て言ってくれた。


「『ご主人様』に『初めて』頂いたから美味しかったんです!値段など関係ありません!」


「そうか…ありがとうエル。」


そう言ってエルの頭をグレムは撫でる。「えへへ」とエルは笑う。うん、ダメだ、可愛い。


そういえば、グレムはアリアに話を聞いてみないとと思いアリアを探していると、食事場のドアから秘書をしている人に連れられて出ていくのが見えた。その時の顔はさっきより悲しみに満ちているように見えた。


「エル、ごめん、少し急ぐ。」


「ご主人様?」


エルが聞き返したと同時にアリアを追いかける。


グレムが追いついたところ、アリアがなにやら一方的に秘書に言われているように見える。エルが後から追いついてきた。あんまり盗み聞きはよくないが…と思い耳を澄ます。


秘書の方が言っている。


「まだ結婚のお相手を決めていませんの!?王女様!」


アリアは黙っている、また秘書の方が口を開いた。


「早く結婚をしないとこの国のためにもなりません!早くしないとこちらで勝手に決めさせてもらいますよ!」


アリアが言った。


「それは…嫌だ、まだ顔を見てもいない相手と結婚なんて…」


「じゃあ早く決めてください!このメチル王国の王子とかはどうです!?」


半ば無理矢理にでも結婚させようとしているのか…確かに国のためには王女の結婚は大事だろう…だけど、アリア王女…いやアリアのためには…


グレムは思わず動いた、あんな悲しそうな顔をしている彼女を放ってはおけない。隠れていた壁から体を出すと、秘書が言う。


「あなたたちはなんですか!?」


「盗み聞きしていてすみません、冒険者のグレムと申します。」


「グレム…ああ、あの()()な冒険者の人ですか、そんな方がなんのようで?」


「あなたがやっていることは無理矢理です、少しアリアの気持ちも考えてあげてはどうでしょうか。」


グレムがそういうとアリアはこちらに視線を向ける。


「何を言っているんですか?これだから冒険者は…他の国の方と結婚すれば国力も良くなり経済もさらに豊かになるでしょう。それが分からないんですか?」


「そこにアリアの意思はありますか?」


グレムの言葉に少し戸惑う秘書、グレムは続ける。


「国のために国のためにとあなたは言いますが、それは本当に国のためでしょうか?無理矢理結婚させられて、幸せそうにしていない王女の顔を見たら国民は喜びますか?王女が無理矢理に結婚させられたことが分かったら、国民の不満が募り、デモが起きるかもしれません。それでも結婚させるというのですか?」


秘書は悔しそうな目でこちらを見ている、畳み掛けるようにグレムは言う。


「1番国のためになるのは、あなたの考えではなく、彼女の考えです。この国に来て分かったことがいくつもあります。別に王女が結婚してなくても国はまとまっていて、経済も悪くはないと断言出来る位です。これ以上を求めるのはさすがに過剰でしょう。こんなに安定している国を今1番崩壊させようとしているのは、あなたのその『政略結婚しろ』なのですよ。」


秘書は黙りこくって何も言わない、いや、言い返せないのであろう。その時アリアがこっちに走ってきて俺の手を抱いて言った。


「私、結婚するならこの人がいい!、いや、この人じゃないと嫌です!」


そう言って頬にキスをされたグレムはあまりの言動に驚いて、言葉を失って変な声が出た。


「……え?」

どうでしたか?


あまりストーリーとしては動いていないような感じもありますがこういう話があってもいいのかな〜と思いました。


次回はサブヒロイン登場になると思います!お楽しみに!

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