表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
118/199

第117話 『神官』の国、アルクトス王国

お待たせしました!今回から第9章、開幕です!!八人の神官がグレムたちに何をもたらすのか……そして、グレムのある謎が分かる…?楽しんで読んでいただけたら嬉しいです!


それでは、第9章、開幕です!

ある男が言った。


「な〜んで俺たちはこんな所に集められたんすか?本当にめんどくさいんですけど〜。」


もう1人の男は、その言葉に返答した。


「仕方がないだろう、あの()()()様からの直々の願いだ。何があるのだろうと、私たちは集まらなければならなかったんだ。しょうがないと思え。」


そう言うと、最初に話した男が言った。


「は〜マジだりぃ〜、まぁ仕事だと割り切るしかないっすね〜。あ〜めんどくさ……、なぁお前もそう思うだろう?()()()()()っち。」


アルカイドと呼ばれた男は「はぁ…」とため息をついてから言った。


「本当に一々うるさいなお前は……大神官様に言いつけてもいいんだぞ。」


そう言うと、最初に話した男は謝りだした。


「ごめんなさい!!それだけは……それだけは許して……!!アルカイドっち!!」


そう男が謝り出すとある女性が喋りだした。


「それが()()としての態度か?改めろ、()()()()。見ているこちらが恥ずかしい……。」


その言葉に、もう1人の女性が言う。


「まぁまぁ、()()()()ちゃん、いいじゃないか。ああ見えて、あの男はやる時はやるからね〜。ね!?()()()ちゃん!!」


そう言ってその女性はメラクに抱きつく、メラクは返答する。


「わ、わ、私も!別にあのままでいいと思います!アリオトさんは、ああいう所が面白いので……わ、私は、あのアリオトさんのままが…いいです!!はい!!」


そう言っていると、また別の女性が言った。


「どうやら……来たみたいね。」


コッコッコッ……と、近づいてくる足音が聞こえる。そして、その7人の男女がいた部屋のドアが開いた。


ギィィ……


その瞬間、入ってきた人物に向かってその7人全員が膝をつき、頭を下げて言った。


『七神官、ここに、集まりました。()()()()()()()()。』


入ってきた、アウストレラスはその全員に向かって、「うん」と言った後に、言葉を続けた。


「みんな、よく集まってくれた、顔を上げていいよ。」


そう言われて、その七神官は頭を上げる。その様子を見た後に、アウストレラスはまた言葉を続けた。


「……突然の事で申し訳ないが、今日はある客人を迎え入れようと思っていてね……。」


フェクダが思わず疑問に思い、言う。


「きゃ、()()……ですか…?その者は、我ら全員が集まらないといけないほどの者なのですか…?」


アルカイドがフェクダの言葉に注意をする。


「おい、フェクダ。」


フェクダはアルカイドに言われたので己の不敬な行いに気づき、頭を下げる、だが、アウストレラスは言った。


「いいんだ、アルカイド、誰もが思う疑問だろう。……フェクダの言う通り、今回迎え入れようとしている『客人』は、君たち全員とさらに私が集まらないと()()()()()()客人なんだ。」


その言葉に、七神官は驚く。そして思わず、アリオトは聞いた。


「あ、あの〜アウストレラス様?その客人ってのは、一体誰のことで…?」


アウストレラスは、答えた。


「今回迎え入れる客人は、このフェニキア大陸のあらゆる国々で()()と讃えられるほどの者だ。そして、その名前はーーーーー」





「グレム様、もう少しで着きますよ。」


馬車乗りが声をかけてくれた、グレムはすぐに言葉を返す。


「ありがとうございます、ほら、2人とも、もうすぐだってよ。」


そうグレムが言って2人の方へ振り向くと、2人は石のように固まっていた。それを見てグレムは言う。


「どうした?2人とも…?」


エルが少し震えながら言う。


「『どうした?』って……着く場所を考えてください!!あの、()()()が何人も集まるかもしれない国ですよ!?…もしかして会うのかもしれないと思うと……緊張して……あわわ…。」


あら可愛い、特に緊張しているところが。グレムはルリにも聞く。


「ルリはこういうの大丈夫かと思っていたんだがな……どうしてそんなに固まってしまってるんだ?」


ルリも少し震えながら言う。


「ちょ…直感……だけど…物凄い力を……感じた……それも…今まで感じたことがないほどの……。」


強くなるために頑張っているルリの事だから、こういう時は逆にワクワクするのかと思ったが……流石に相手が『神官』ともなると別なのか……。


グレムがそう思っていると、馬車が進んでいる方向から、声が聞こえた。


「と、と、止まって!、止まってくださーい!!」


このままではその声を出している人を轢いてしまうので、馬車乗りは馬車を止めた。そして、その女性に注意をしようとするが…


「こら!!危ないじゃない………。」


馬車乗りの言葉がそこで止まった、グレムは気になって、一旦馬車を降りて、馬車の目の前に来た女性の元へと行く。すると……


なんとも綺麗な水色の髪とドレスをして、杖を持っている同い年くらいの背の低い美女が立っていた。その美女にグレムは少し見とれていると、向こうから声をかけられた。


「あ、あ、あなたが()()()……様…ですね!?私は……」


グレムはその美女に、()()()()()こう挨拶をした。


「お会いできて光栄です、()()()。」


その言葉に、馬車乗りと馬車内のエルとルリ、さらにその美女も驚いた、そして、その美女は上目遣いで言う。


「な、な、なぜ私が『神官』だと分かったのですか…?」


うわ、上目遣いやばい、可愛すぎる。と思いながらもグレムは返事をした。


「あなたに注意をしようとした馬車乗りの言葉が止まったのと、これから私たちが向かおうとしている場所、さらにその他には見ないほど美しい水色のドレス……もうこの条件下であれば、1発で確信出来ますよ。」


グレムは笑顔でそういうと、その『神官』の彼女は何故か顔を赤くしてモジモジし出した。グレムは話を続ける。


「で、多分あなたは私たちを迎え入れる為に出てくるように言われたんでしょう?そうでないと話が繋がりませんしね…それよりもこんな可愛い女性にお使いを任せるのは…普通男がやるものでしょう…。」


そのグレムの言葉に反応したのか、その女性は確認してくるように言った。


「わ、わ、わた、私が……か…()()()…ですか…?」


グレムは当然のように返事を返す。


「ん?ええ、はい。特に背がいい感じに小さくて可愛げがあるところや、水色の綺麗なドレスが似合いすぎているところとか…それに…口調も性格とかなり合っていて…とにかく可愛くないところなんてないくらい可愛いですよ、間違いなく。」


グレムの言葉を聞いている途中から、その女性は徐々に顔を赤くしていって、最後には顔は真っ赤になって……


「ぷしゅう…。」


と言って倒れた、グレムはすぐさま駆け寄り心配する。


「だ、大丈夫ですか!?ごめんなさい!!急な事言ったから……」


その女性は、グレムが必死に心配している顔を見て、意識が落ちる寸前になって思った。


「(私……可愛かったんだ…そう言われただけなのに……どうしてか……とっても…嬉しいな…。)」


グレムはその女性に声をかけ続けるが、彼女はあまりの嬉しさと緊張に意識を失った。





すぐ目的地の王国の近くまで来ていたので、グレムたちは、馬車乗りとそこで別れ、王国の門へと向かった。勿論、意識を失ったその女性の神官はグレムが抱えている。


門をくぐると…またしても、驚くような光景が広がっていた。思わずグレムは感嘆の声を漏らす。


「おぉ〜!!!こんなに広い国は見た事ないぞ!!見ろ!!向こう側の城壁があんなに遠くにある!!」


グレムが言うように、その国、『アルクトス王国』は、今までのどの国に比べても大きく、そして広かった。さらにそれだけではなく、しっかりと道も整備されていて、馬車などがいくつも通れるほどの道の広さを確保している。人も歩きやすそうだ。


建物は色は統一されておらず、数々の色が満遍なく使われていて、いかにも近代的な建物を思わせる。さらに、レンガでできている建物もあれば、雰囲気を楽しむためか、木材で出来ている建物もあったりと、色々と他国とは違う面が見られる。


「こんな国初めてだな〜。」


グレムは町中を歩きながら2人に言う、エルが先に言葉を返してきた。


「本当ですね……今まで見てきた国とは全く違うところがいくつもあって……あ!!あんなところに噴水も!!」


次にルリが言う。


「私も……あんまり国とかには興味無いけど……この国は凄いと思った……。ルリ……感激…。」


グレムは2人のその言葉を聞いて、少し上機嫌になっていた。そして…


「あ!!ギルドありましたよ!!ご主人様!!」


そう言ってエルが指を指した方向に、なんともお洒落な書き方で『ギルド』と書かれた看板が付いている建物があった。レンガでしっかりと作られていて、簡単には壊れなさそうな建築をされていた。グレムは言う。


「ナイス!エル!ありがとな!……じゃあ行こう!!」


グレムがそう言ってギルドへと歩いていくと、2人はご主人様に付いて行った。





ギルドのドアを早速開けると…なにやら騒々しかった。ある受付嬢が苦しそうに倒れている男の冒険者を心配して言う。


「大丈夫ですか!?意識をしっかり保ってください!!すぐに回復術士(ヒーラー)の方が来ますから!!」


隣にいたもう1人の男の冒険者が言う。


「もうダメだ!こいつは水蛇(ヒュドラ)の毒を食らっちまった!!……回復術士が来たとしても…あいつの毒を治せるやつなんてそうそういない…だからっ!……クソッ!!」


グレムはそれを聞いて、エルに言う。


「エル、水蛇の毒を治せるか…?」


エルは首を横に振ってから言った。


「回復魔法は…()()()()()()()()()()が普通です…だから……。」


グレムはそれを聞いてからこう言った。


「分かった、なら行ってくるわ。この女性の方の事、見ててあげてくれ。」


グレムは、近くにあったギルドのベンチに抱えていた彼女を寝かせて、その冒険者の元へと向かっていった、エルは思わず声をかける。


「えっ!?ちょっと!!ご主人様!?」


そのエルの声を聞いて、気絶していた彼女は起き上がった。そして、少しぼーっとしてから、周りを見渡し、場の状況を一瞬で理解して、すぐにグレムの様子を見守った。


グレムは、その毒を食らった冒険者の元へと着くと、言った。


「おいおい、こりゃあひどいな。水蛇相手に近距離戦でも持ち込んだのか…?」


そうグレムが言うと、隣の男の冒険者は怒った。


「なんだと!?お前はこいつがどれだけ勇敢に戦ったのか知らないからそんなことが…」


グレムはその冒険者の言葉を遮って言った。


「勇敢に戦ったとしても、それで死んでしまったら、その戦いは無謀だったと思われるんだ。冒険者をやるなら、生きる事だけを考えろ、例え誇りを捨ててもな。」


そうグレムが言うと、その冒険者は黙った。そして、グレムは倒れている冒険者の傷口へ向けて、魔術を唱えた。


「<<抽出(バナル)>>」


それを見て、受付嬢は言った。


「そんな…!無茶です!!魔法でも治せないものを、魔術でなんて……。」


グレムはすぐに言った。


「まぁ、落ち着いて見てろ。」


そうグレムが言った瞬間、倒れている冒険者の負った傷口から、紫色の液体が出てきて、グレムの指先に集まっていく。それを見て、ギルド内の全員は驚く。


数十秒経って、倒れている冒険者から完全に毒が抜けたと確信したグレムは、魔術を止めて、その集まった毒を、握り潰して消滅させた。すると…


「あれ…?俺…?生きてる…?」


さっきまで死ぬほど苦しそうであった冒険者がそう言って起き上がり、嘘のように元気を取り戻したのを見て、ギルド内の全員はまた驚いた。そして、さっき怒ってきた男の冒険者が涙ぐみながら言う。


「すまねぇ…俺はあんたを勘違いしていた…俺のパーティメンバーの命の恩人だ…。本当にありがとう…あんた…名前は?」


グレムはそう言われて、礼をしながらこう返した。


「グレムと申します、以後、お見知り置きを。」


その名前を聞いて、ギルド内はまた騒がしくなった。その後、グレムはエルたちの元へと戻ってきた、すぐさまエルは言う。


「ご主人様!ご主人様!今の魔術は一体なんですか!?あんな魔術があるなんて…知らなかったです!!」


グレムはこう答えた。


「あ〜あの魔術はな、『()()()()()()()()()()()()()()()()』といった感じの効果の魔術だな。ポーションとか作る時によく錬金術士とかが使ったりするな。まぁ、ああいう応用も出来るんだ。」


エルはそれを聞いてより一層目を輝かせて言った。


「流石、ご主人様です!!尊敬します!!」


グレムはエルに「それほどでもないさ」と返答し、あの気絶していた女性の元へと向かうと、彼女は、まるでグレムを待っていたかのように立っていた。そして、彼女は口を開いた。


「さ、さ、最初は少しだけ疑いましたが!!い、今はもう違います!!あなたの人となりは、間違いなくあの『グレム様』です!!はい!」


グレムは急になんだと思いながら話を聞く、彼女は続けて言った。


「と、とても遅くなりましたが、自己紹介をさせて頂きます!!私は、()()()()()()()と申します!!()()()様からの直属のご命令を受け、あなたをお迎えに上がりました!!…です!」

どうでしたでしょうか?


次回は、なんとグレムと大神官が対面!?一体何を言われるのか……楽しみにしていてください!!


それでは、また次回お会いしましょう!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ