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エホバの証人さんと私  作者: 温泉王子
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私の価値観・宗教観

私は「神がいる」とは信じていない。「神がいない」とも信じていない。

「いたらいいな」とも思うし、「いてたまるか」とも思う。そして、「いてもいいな」とも思う。


強烈に否定する「無神論者」は無宗教なんじゃなくて「神はいない教」だと思ってる。

神と聞くとアレルギーでも起こしたみたいに否定する言葉を吐きまくる人は、下手な宗教やってる人より怖い。


私は神頼みをする事もある。

くじで「あたれーーー!」ってのも神頼みの仲間だと思う。

だって、何に対して「あたれ」言ってるのさ?「くじ」に?

くじは、確率の問題であって、当たれと言って当たるものじゃない。ただの数学だ。

「あたれ」って事は「あたりますように」って事で、つまりは神頼みだ。


多種の宗教的なイベントも割と普通にエンジョイしてる。特に年末年始。

クリスマス→除夜の鐘→初詣のコンボは素晴らしいと思う。ちゃんと初詣したことはないけど。




小さい頃は普通に神様を信じていた。

妖精も、妖怪も、幽霊も、UFOも信じてたのと同じくらいには信じていた。


昔は怖がりだった。今でも小心者だ。

あまりに何もかもが怖いので、ある日、割り切った。

怖いものの正体が分かるまで近づいたり探し出したりするようになった。


白い顔のように見えるもの、人の影に見えるもの、人の肌に見えるもの。

いい具合に目の端に映ると「そう見えてしまう」だけの、色々な物体だった。

空と木の枝、光を反射した砂利がガラスに映ったもの、車の背もたれ、小物にうまい具合に光が当たったものetc...とにかく光の加減率がハンパなかった。

謎の音のほとんどは、空気の温度変化によって建物、時にペットボトルや缶が膨張したり凹んだ時の音だった。

まっくろくろすけのような謎の物体はでかい蜂だった。


正体不明なものなんてほとんど無く、そのほとんどは錯覚と知った。

不思議な現象や奇跡なんて、これからも目にする事はないのかもしれない。




私は割と騙されやすく、のせられやすい。自分自身が嘘をつきまくった時期もあった。

世の中に嘘が溢れている事を知ってるし、それが悪意でない場合も多い事も知ってる。


だから、私は自分が見たものと、自分がよく知ってる人が見たものしか信じない。

信じたい気持ちを持つ、信じるスタンスを持つ。けれど、それが嘘であった時の準備もしておく。


そんな視点なので、聖書は信じられる要素がない。

日本の歴史に出てくる人物だって「これが聖徳太子じゃないだってーー?」ってな事になってるわけで。

古さや知名度を理由にそんな外国生まれのファンタジック難解書物を真実と言われて、はいそうですかと受け取れたりはしない。




私は、宗教は「心の支え」だと思っている。

それで立ち上がれる人がいるなら、あったらいいと思うし、それが無くても立ち上がれるなら無くてもいいと思う。


苛められた過去がある。

田舎の狭い付き合いで、保育園で一緒になった子とは中学卒業まで一緒という閉鎖空間だった。

逃げ場は無く、あの頃は散々神に祈った。神に祈って駄目ならと悪魔にも祈った。

何も起きなかった。


具体的には、神様に救われて解決する事もなかったし、相手が呪われて怪我や病気をする事もなかった。


自分に都合のいいところで、神様がいればいいなと思う。

困ったときに助けてくれる神様だ。


でも、意味の分からない天罰を与えてくるのなら、神様がいてほしいとは思わない。


縋れる宗教が無かった私は、とりあえず、「自分に都合がいいところで、自分に都合がいい神様」を心の中ででっち上げて、苦しい、逃げ場の無い時はじっと耐えた。


いじめが始まったのは小学生にも上がらない頃だ。

上級生が保育園から小学校に上がって、一度下火になったものの、私が小学校に上がると再燃し、中学校まで続いた。


その間、苛めに立ち向かった事は何度もある。

昔はどちらかというと負けず嫌いで、熱い性格だった。

できない事なんて無いと思っていたし、努力すれば何でもできるようになると本気で思っていた。


でも、苛めの相手は上級生で体格もよく、人数も多かった。

単独でさえ叶わない相手が群れれば、もうどうしようもなかった。

圧倒的な力の差、というものを何度も味わった。


正面から立ち向かって駄目ならとあの手この手と方法を変えてみた。

とはいえ、子どもの考える事。

稚拙な手段なので、通じなかったり、却って悪い方向へ行ってしまったりした。


何度も折れて、中学生にもなるとこそこそ生きていくようになった。


自分の力ではどうしても立ち上がれなかったから、誰かに助けを求めた。


父親はそういう事に手を出さなかったし、気分で暴力を振るう人だったので頼れなかった。

母親は、先生に訴えてくれた。ヒステリックなところがあったり、「一緒に死のう」とか言って鬱ったりするので、気軽に相談する相手としては見れなかった。

先生は「苛められる方にも原因はある」と言った。


事実、私に「苛められ続ける」原因はあったと思う。

しかし「きっかけ」はほんの些細な事(親が「相手方の迷惑になるから」と遊びに行くのを控えさせた)だったし、上級生に苛められている私とマトモに付き合ってくれる友人はいなかった。

小さい頃から苛められていたせいか、人との距離感や付き合い方がさっぱり分からなかった。

外見は成長しても、中身は…善悪の区別さえ小学1~2年生のままだった。


私の狭い世界の大人は、助けにはならないし、神仏悪魔に祈っても進展は無かった。


逃げる場所も思い浮かばなかった。


追い詰められた私は、自分が救われない理由を探した。


どうして神様は助けてくれないのか?

そもそも神様は私の心の声が聞こえてるんだろうか?

もしかしたら、神様は私が思うほど万能ではないのではないか?


私は、今まで思い描いていた神様像とは違う神様像を描いてみることにしたのだ。

中二病発症である。想像力に際限はなかった。


私がでっちあげた「神様(仮)」は、万能ではない。

世界中の色んなところで、一生懸命人を救おうとして、時に失敗もしている。


例えば、世界中の人を助けようとしてるから、私が助けて欲しい時に手が届かない事もある。


例えば、食中毒で困ってる人たちを見つけて、

「豚肉には寄生虫がいるから、新鮮な肉をよく焼いて食べてね」とお告げをする。

しかし、「寄生虫」もわからず、「新鮮」や「よく焼く」もちゃんと伝わらず、病気が減らない。

「色が赤いうちは食べたらだめだよ」と言っても、変色した肉と焼けた肉との違いも分かってくれない。

仕方なく「豚肉はもう食べるな」と言ったら、豚肉を食べる事が禁止されてしまった。

とりあえず病気は減ったからそのままにしておいたけど、実は「よく焼いたら食べてもいいんだけどな」と思っている。


そんな感じ。


その「神様(仮)」は全部繋がってて、色んな宗教の神様でもあるし、そのどの神様とも違う。

所謂いいとこ取りだ。ベースがあった方が、物事は楽でやりやすいのだ。


もちろん、お告げがあったわけでもないし、自分の妄想だと分かっているので完全には信じられない。

ただ、そうであればいいなーと思ってるだけだ。

それでも、「神様がいない」よりは優しく、「神様が助けてくれない」よりは納得できる。


いい事をすれば「GJ!」してくれ、悪い事をしようとすれば咎めてくれる。

そんな存在が心の中にいれば、健全に過ごせるような気がする。


だから、信じるとすれば、そんなご都合主義の神様(仮)を信じる。


とりあえず、「万能な神様」なんてのは存在しないと思っている。

だって神様が万能なら救われない人なんて出るわけが無いし、救うつもりがあるなら勿体ぶってないでジャンジャンお告げでも何でもすればいいんだ。




何か宗教を信じれば、もしかしたら私の気持ちは救われるのかもしれないが、どの宗教も納得できないのだから仕方が無い。


エホバの証人のお姉さんは綺麗だし、優しげないい人っぽいのだが、キリスト教の神様は人を殺し過ぎていて好きではないのだ。

何かの例えならいいのにな、と思っていたが、エホバの証人さんの話を聞く限りでは普通に死んでるみたいだ。


そして「神様は万能」っていうのも気になる。


ニュアンスの違いがあるだろうから、単純に否定するのは間違っているのだろうが、それでも「万能」は「万能」だと思うから。




とにかく、価値観的にどうも合わないという事が最近になって分かってきたエホバの証人さんとのやり取りを、思い出しながら記録して行こうと思う。

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