ぴかりんの恋
ぴかりんは相変わらず、中学生活を楽しんでいた。人間になったぴかりんの悩みは目が一重なこと。だって猫は一重でしょう?ぴかりんは鏡を見て、ため息をついた。とぴーるに「この一重なんとかならないかな?」とぴーるは、二重にする化粧品を出してくれた。ぴかりんは喜んで目を二重にした。わーい!ぴかりんはつりあがった猫目ではあるが、猫なんだから仕方ない。人間に変身しても、少しグリーンがかった瞳はかわらない。「ハーフなの?」と間違えられたりもした。おしゃれ大好き、化粧大好きな少女にぴかりんはなっていた。おばあさんは、「ぴかりん、中学生なんだから、学校に行くときは、絶対に化粧しないで。」と厳しく注意された。「わかってるわ」ぴかりんは、休みの日だけ化粧を楽しんでいた。ある日、タケルくんとデートの約束をした。朝からそわそわして、服や化粧に時間がかかった。窓の外から「ひかりちゃん!」大きな声がした。タケルくんだ!待ち合わせ時間よりはるかに早い。急いで支度をして出掛けると、タケルくんは照れ臭そうに、「ひかりちゃん、化粧するんだね」「うん。どうかな?」ぴかりんが聞くと、タケルくんは「僕はあんまり化粧とかしない方が好きだな」と、言った。ぴかりんは、がっかりした。二人は、手を繋いで、遊園地に遊びに行った。ぴかりんは今まで、感じたことのないような気持ちを体験した。タケルくんが大好きだと思った。タケルくんはぴかりんに、安いネックレスを買ってくれた。ぴかりんは、嬉しくて、それを大事に宝石箱にしまった。




