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ニャートス  作者: ほのぼん
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ぴかりんの冒険

あたしは、この家で飼われてる三毛猫ぴかりん。おばあさんと住んでるの。おばあさんはね、病気だから、ヘルパーさんが来てお手伝いしてくれるわ。週に2回はデイサービスにも通ってる。あたしはね、そんときは、お留守番。すんごく寂しいの。その日は外にも出してもらえないし。1日中、家の中。おばあさんが帰ってきたら、おばあさんの押し車に乗ってお散歩。それにお外にも出してくれるのよ。そう言えば、最近友達ができたの。最近あたしの隣の家の猫ニャートスが、お腹が空いたから食べ物ちょうだいって来るのよ。飼い主のお母さんが太り過ぎのニャートスにご飯を少ししかくれないらしいの。こっそり、あたしのをあげてたら、その子があたちに面白いことを教えてくれたの。「ねぇ、宇宙に行ってみる気はない?」って。宇宙ってどこにあるの?あたしは分からなかったんだけど、その子が、「うちのお母さんの車、、改造したの、ふふふっ」て笑うじゃない。それからニャートスが遊びに来る度にいろんな話を聞くのが楽しみになったの。ニャートスはお母さんの車にこっそり自分で乗っていてるらしいの。「ねぇ、乗ってみない?」って言われて夜中に家を抜け出して行ってみたの。そしたら、急に車が宙に浮き上がって、車に翼が生えてきたじゃない!突然すごい勢いで車は飛行機になったの。あたち、びっくりして、しがみついてたわ。飛行機はスピードをあげて、空の上へ上へと上がっていく。おうちはすごく下にあって、怖くなったの。でもいつの間にか、そとの景色がすごく綺麗なことに気づいたの。お星様がキラキラしててお月様も近くに見えるの。「わ〰すごい!」「ね、すごいでしょ?」ニャートスは得意気な顔をしたわ。そしてね、私は地球にそっくりな星に連れて行かれたの。「ここどこ?」「あのね、ここはね、まだ人間が知らない星よ」飛行機はその星に離陸すると、走行中に車に変わったわ。車はしばらくして、ある家に着いたの。家の中から「ようこそ」と出迎えてくれる人がいるじゃない。人間なんだけど、私達の言葉が通じるの。「この星は地球じゃないんだよ。でもそっくりだろ。この星は地球よりずっと進化した星なんだ。」おじさんはそう言って、おうちの中にあたち達を入れてくれたの。おじさんは、ニコルと名乗った。家の中では大きな犬のレオがあたしを見てた。「こんにちは。」挨拶して、一緒に遊んだ。すごく楽しかった。そのうち、ニコルおじさんとニャートスは大画面に写された地球を見ていたの。そのうち、画面が変わって、男達が犬を棒で殴り付けて笑っている場面が映す出されたわ。私と犬のレオは目をふさいだ。「すぐ行こう」ニコルおじさんは私達の乗ってきた車に乗り込み、私達も全員乗ったわ。さっきより倍速のスピードですぐに現場に着いてたの。数人の男達が犬をいじめていたわ。私達はいっせいに男達にかみついた。呆然とする男達。ニャートスは瞬時に彼らを気絶させ、犬を助けたの。ニコルおじさんは、怯えきってる犬にお薬をあげたの。心が落ち着く薬よ。犬は落ち着いて、泣き出した。「あー、怖かった。ありがとう。」ブルブル震えながら「あたしは、小さい子供がいるの。助けて。」物置の陰から子犬が怯えながら出てきたの。おじさんは子犬を抱きしめて、「大丈夫だよ、僕が君達をなんとかする」おじさんはすぐに、行動に移したわ。ニコルおじさんが地球人じゃないことは、私達しか知らないけど、どこから見ても人間なんだから、誰も気づかない。子犬とお母さん犬は、ボランティア団体に預けられたの。ニャートスは、「大丈夫、僕が魔法をかけておいた。あの子達は良い家族に親子一緒にもらわれていくよ。」「良かった。」私達は、また車に乗り込むと、もときた星に戻ったわ。でもなんで、あの犬がニコルおじさんの家のテレビに映し出されてたの?不思議に思って聞くと、「あれはさ、テレビじゃないよ。あの画面で地球上で起きる全てを見ることができるんだ。いわいる、地球を監視しているようなものだね」とニコルおじさんは答えた。画面は緊急事態を映し出す。次は人間の少女だ。ビルの屋上から身を乗り出している。何をしようとしているのだろう。ニコルおじさんとニャートスは、すかさずボタンを押した。飛び降りた彼女を鳥が救い上げたのだ。それは数年前にニャートスが助けた鷲だった。少女は目を見開いて、何が起きたのかわからかい顔をしていた。ニャートスは少女に「まだ小学生なんだろ。」彼女は顔を赤くして泣き出した。お母さんがいなくなったと。ニャートスは「まってろ。お母さんを探してあげるから。」少女を乗せた車はやがて飛行機になり、その中で、ニャートスとニコルおじさんは、少女の母親の行方を探した。「うーん。これは、事情がありそうだな。」ニコルおじさんは黙って画面を見ていた。少女は母親と二人で暮らしていた。母親は毎日忙しく働き、少女に構う時間がなかった。母親は少女のために、貯金をしていた。いつか娘を大学に行かせるためだ。でも母親には悪い交際相手がいた。その男は母親に年中、金をせびっていた。ある日男は母親の通帳を見た。「1000万?」男は顔色を変えた。その日から男は、通帳のキャッシュカードの暗証番号をなんとか知ろうと、母親に暴力を振るうようになった。母親は、絶対に暗証番号を教えなかった。男はみるみる化けの皮が剥がれ、母親は男となんとか別れようとするが、金を渡すまでは逃すまいと般若のような顔で追い回す男に脅され、監禁され、とうとう暗証番号を教えてしまった。少女が修学旅行に行っている最中の出来事だった。ニャートスとニコルおじさん、少女をのせた車は、その男の愛人の家に止まった。ニコルおじさんは、今出てくるぞと合図し、ニャートスは男が出てくるなり、男の脚に噛みついた。男は、左足が不自由だった。痛てーっと大きな叫び声をあげ、倒れ込んだ隙に、キャッシュカードを奪った。そして、二度とその足が歩くことのできないようにとニャートスは魔法をかけた。助けだした母親に少女は泣きながら、飛び付いていった。安心したその時、画面から、「ぴか〰!ぴか〰!」おばあさんの大きな叫び声がした。ニャートスは「ぴかりん、おばあさんが待ってるよ。君がいなくなって、探してるんだ。」「あたし、帰らなきゃ」ニャートスがぴかりん


の背中を押した。とたんに、あたしは家に戻っていた。「ぴか!」おばあさんはぴかりんを抱きしめた。おばあさん、心配させて、ごめんね。おばあさんの膝の上で甘えて寝るとき、小さいときママに甘えた時と同じ気持ちになる。ママ、元気かな?ぴかりんの母猫は隣の町のペットショップにいる。ママ、会いたいよ、ぴかりんはおばあさんに甘えるたびに、ママを思い出して涙が出る。ある日、ママのペットショップの悪い噂を聞いた。おばあさんの友達が来て「知ってる?あそこはね、犬も猫も劣悪な環境で子供を生ませて、生めなくなったら処分するらしいわよ。」とおばあさんに耳打ちしていたのだ。ぴかりんは不安になり、ニャートスに相談した。ニャートスは「ぴかりん、ママを助けにいこう」と言い出した。ニャートスの車で、隣町のペットショップに行く。中では人間達が、「もうこの猫も年だ!子供も生めないだろう。さんざん、金儲けさせてもらったが、もう用はない」そう言って、ママを保健所に連れていく手配をしている。「ニャートスどうしたらいいの」ぴかりんは泣き出した。ニャートスは、「大丈夫。」一言いうと、ペットショップの動物達に話しかけた。「出てきて。助けに来たよ❗」皆明るい顔になり、檻は壊れ、いっせいに外に出てきてた。人間達は驚き、制止しようとしたが、勢いは止まらない。ニャートスは、フッと息を吹きかけ、人間達を橋の下に投げ込んだ❗助けてくれー!彼らは川の流れの早さに飲み込まれていった。「ママ!」ぴかりんはママを呼んだ。ママは弱っていた。すぐに病院に連れていかなくちゃ。ニャートスは、友達のフックおじさんの動物病院にママを連れて行ってくれた。ママは目を閉じたままだ。点滴をし、輸血もした。あとは、ママが目を覚ましてくれるだけだ。フックおじさんは、逃げ出したペットショップの子たちを預かると言ってくれた。綺麗なシェルターで、そこにはたくさんの犬や猫がいた。何人もの従業員達がシェルターで働いていて、新しい里親探しをしていた。「ここは、いろんな町から保護された動物達がくるんだ。そして、新しい家族を見つけるんだよ。でもずっとここにいても大丈夫さ。ここには、たくさんの動物好きが毎日100人は来るからね。動物園みたいなものさ。」フックおじさんは、ママの意識が戻るまで、ここで休んでいきなさいと言ってくれた。ニャートスとぴかりんは、シェルターのふかふかのベットで疲れきって眠った。次の日目を覚ますと、もうママは意識を取り戻していた。ぴかりんは大喜びで「ママー」と抱きついた。すると、ママは「ごめんね、私はたくさんの子供達を生まされては取り上げられてきて、もう何匹産んだかわからかいくらいなの。」ママはぴかりんを覚えていなかったのだ。ぴかりんはショックを受けて、涙が溢れて溢れて止まらなかった。その涙は川になった。ニャートスは、「ぴかりん、おばあさんのところに帰ろう」ぴかりんは笑顔を取り戻した。おばあさんはぴかりんがうちに帰ってこないから、夜も寝られずに待っていた。「おばあさーん」ぴかりんはおばあさんに飛び付いて、抱きしめてもらった。あたしのママはおばあさんだ!ずっと面倒見てくれたのはおばあさんだ!ぴかりんは、ママが二人いるんだと思いました。ある日、大問題が起きた。おばあさんの娘が、おばあさんを施設に入れようと言うのだ。足が悪くて、家事が大変なおばあさんに施設なら安心して暮らせると。おばあさんは、ぴかりんはどうなるの?と聞くと、娘はぴかりんは仕方ないから私が捨ててくるわと。ぴかりんはびっくりしてニャートスに相談しました。おばあさんは足が悪くて、掃除も料理も大変だ。するとニャートスは「家を建て直せばいい。」と言う。その言葉と共に、今まで住んでた家がみるみる生まれ変わり始めた。家は移動式タイプで、掃除も自動的にしてくれる。家が生きているのだ。掃除機は必要なくゴミたちは、すっと中央の穴に吸い寄せられる。レンジには材料を入れるだけで、料理を作り上げてくれるのだ。これなら、おばあさんの足が悪くても大丈夫。洗濯機は洗濯、乾燥、そして、たたむことまでしてくれる。出来上がると、自動的にタンスに入るシステムだ。家は生きていて、泥棒が入ったら、すごい勢いで追い出す。ぴかりんは家に話しかけた。「お願いね。おばあさんを守ってあげて。」家は「わかってるよ」と答え、ありとあらゆることに対応してくれるのだった。ニャートスは、「こんな家はあの星では当たり前なんだよ。僕達の地球は遅れているからね。」と話した。事件は毎日のように、どこかで起こり、ニャートスとニコルおじさんは、それを関知し、瞬時に解決するのだった

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