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むすびのおむすび

時は平成元年なんて言ってみたところで元がないから

書くこと聞くこと話すに見るなど何もないから仕方はないが

ないがないなり鳴らしてみよう耳が無くても聞くのはただで

ただだただだと場所代取られ気づくとそこはどこへゆく

ゆく場所無いけどどこえゆく

ゆっくり言こうか死出の旅

足袋がないから行けないけれど

行ってみようか熱海まで

さあ熱海まで熱海まで

やっぱり遠いやっぱり遠い

遠すぎるから野沢にしよう

しようしようそうしよう

仕方がないからそうしよう

そんなこんなで怒鳴られ殴られ

ほっぽりだされた林檎街道

街道街道北海道

やっぱり寒いや北海道

北は駄目だと結局地元

地は地元でも常盤に限る

限る限ると言っては見たが

行ってみようか良いところ

ところはないが良いところ

なにもないが良いところ

いいところいいところ

何もないから良いところ良いところ

終いに言おう良いところ


「おい先生長々と何歌ってんだい、都々逸かい」

「いやいやこれはつづり方教室もとい信州は北の栄村

地震で潰れてそれでも栄えた栄村の烏踊りなる世にも珍妙愉快な踊りなんだよ」

「それで今まで先生はよく分からない盆踊りの失敗したような奴を」

「君は失敬だね常葉トキワ君、自分で言うのもなんだが踊る人が踊ればそれは、サンバのカーニバルのように情熱的で

盆踊りのごとく詫び寂を含み

さらには即興詩人は絵にも言われぬ才能の打ち上げ花火のごとく美しく記憶にしか残らない寂しさと美しさを兼ね備えておるのじゃ」

「先生熱くなるのは分かりましたがそれがどう言うことに繋がると言うのでしょう」

「これだから最近の若者は、君は自分の可能性を見たときはあるかね」

「ええ、毎朝ベッドの横にある鏡を見る度に良い男だなーと」

「何を気色の悪い奴だな、そういうことではないお前の夢を聞いている」

「・・・私の夢ですか、、、私は特にはないですよ、良い嫁さんを頂いて

家の二、三件に晩年には別荘を構えましてそこで白い大きな犬と孫たちに囲まれて、あと妾も」

「お前の将来が心配だ、とんだ時代錯覚を見ているらしいしな」

「そんな、お褒めに与りまして恐縮次第もございません」

「誰も褒めていないぞ常葉お前は現実をその汚い眼を今から磨けば

鰯の目ほどは残るであろうからそれで見なさい」

「何を言っているんですか、先生は今し方僕の夢の発想力を褒めていただいたのでは」

「・・・君も一緒に踊るかね烏踊りを」

「嫌ですよ、そんな化け物信仰みたいの」

「何が化け物だ、さっきの私の力説をお前のその耳は聞き逃していたというのか戯け」

「それ何ですよ先生、先ほどの言葉の中にいささか不適切な言葉があったように私は拝見しましたよ」

「なっなにが不適切か言ってみなさい」

「地震で潰れた」

「ぶは」

「地震で・・」

「分かった悪かったしかし、しかしだ、もうあの大地震からいかほどがたったと思っている」

「先生地震のせいで授業がなくなったって喜・・・」

「そんなことがあるか戯け、もう二度とこの研究室の扉を跨がせんぞ」

「何が跨がせませんよですか、先生が先生の代わりにそのほとんどのレポートを私に押しつけているのが今後先生一人だけでやらなくてはならなくな・・・」

「悪かったいくらでも跨いで良いぞここはお前にはフリーダムな場所としよう、いくらでもその扉を開け放ち入って来なさい」

「・・・そう言われましても」

「何か扉を跨ぐだけでは不満か」

「いや確かに扉を跨いで楽しめるような性格は持っていませんが」

「何チンケな心の所有者だな、私なら三日三晩跨いで遊ぶぞ」

「・・・・・・」

「止めなさいその怪しげな目で私を避難するのを」

「してませんよ元からです」

「いやしている、こんなじじいがこんな歳して研究室の扉跨いで行ったり来たり行ったり来たりして(たのしーなーたのしーなー)というのはおかしいと思っている奴の目だ」

「そんなにありありとは浮かびませんし別に子供だなんて思っていませんよ、子供っぽいなんてチリッパほどにも考え及びません」

「そうかなら良いんだが・・・・って騙されるわしではないぞ

お主明らかにわしを・・・・・」

「見てませんよ、飴玉あげたら喜ぶだろうだなんて」

「ほら見ろ思っていたではないか」

「これ何の話なんですか」

「何の話って何でもない話の繋がりにどのような意味があるか調べる実に有意義な研究実験中なのだよ・・たぶん」

「・・・たぶんって何ですか先生たぶんって、そのことについて

内閣総理大臣先生に問う先生君」

「はい、ただいまの質問にお答えします」

「ガチャガチャガチャ」

「誰だいこの重要な時に扉を開ける不届き物は、すぐさま警報違反で警察に引き渡すために警備員さんの三島君を呼びなさい」

「なーにーやってーるんですかーーー」

「うむ、先生この嫌に間延びする声は」

「うむ、執務中であれセイクス中であれ何であれ現れて飯を食らうという半ば伝説とも妖怪と崇められる小菅コスゲ君ではないだろうか」

「ではないだろうではなく間違いなくこのゼミナールの研究生にして

一回も宿題レポート飴玉さえも提出しない強者まさに大業気オオワザキ 小菅コスゲですよ・・・困りましたねー」

「何が困ったか分かるがいちお聞いて置こう」

「めーしーをくれーーーろーぉぅ」

「先生始まりました」

「説明はないのかね」

「即ちはこう言うことです」

「うむどう言うことだ」

「奴は現れたところところでオムスビをあげたて奉らないと・・」

「奉らないとどうなるというのだね」

「寝ます」

「寝る・・どう言うことだ」

「どういう事って先生知らないなんて事はないでしょ」

「うむ無いがここはもう一度聞いていたいときもある」

「そこまでお言いになるなら二度手間のような気もいたしますが言いましょう話しましょう喋りましょうスピーーク」

「別に英語でさらにはそんな何個も言わなくても良いのだよ」

「駄目なんですよ奴の言霊に勝つには二重三重妖術(洋術)も使わなければなるますまいな先生様よ」

「巧いな妖と外国語で洋か、巧いと思わないか小菅君」

「先生駄目ですよ」

「何が駄目なんだ常盤君よ」

「そんなうまいうまいなんて言ったらこの研究室にあるコンビニにぎりでさえ無くなるほどの欲求を持たれてしまいますよ」

「どういうことだ」

「どういう事って彼を見れば分かります」

そこにあったものは

「おいおい大変だな常盤君、小菅君の髪の中から角のようなものが生え始め、目がどうも血走りを越えて充血もひとっとばしに飛ばして真っ赤に赤黒くなっているがこれは噂に聞くおにというものではないか」

「先生暢気に言っている場合ではありませんおにぎりとは本来

鬼に静まっていただくためとは体裁鬼をその情で切る情けで切る

それを込めて鬼に備えて切るからおにぎりと」

「そんな馬鹿な」

「そんなこと言っていると馬鹿になります

先生急いで家庭科室から先生の思いを込めた握り飯を早く小菅に」

「家庭科室なぞ有ったか」

「ええ、最近この関取三十人抜きしたほどの鬼小菅がこの大学に入って来たので急遽特質クラブとして「おにぎり部」が結成されたんです」

「そうかでは場所はどこだね」

「はい地下三階の三十番号室の右から三番目です」

「何やらけったいだが後は任せるが大丈夫なのか」

「ええ、私にはコンビニオムスビ紅ジャケと梅オカカがあります

そして」

「そして何なんだと常葉君」

「僕には先生直伝の烏踊りがあります」

「いや私はまだ教えてないが」

「大丈夫でしょうカーカーアカー鳴けばいいんでしょうから」

「そんな単純なことではないぞ」

「ええ分かっているつもりです」

「分かっているのかい」

「分かっているんでしょう」

「頼りないな」

「先生自込みです」

「そんなものは・・・・とにかく行ってくる帰るまで死ぬんじゃないぞ

常葉君」

「はい先生」

背後からぬっとした巨体

「でたな小菅今日が合ったが三年目」

「まだ二年と九ヶ月だが」

「何意識が有るのかぁこ・こすげぇーー」

「そんな意識しなくても大丈夫なんで、最近は制御ができますので」

「あっそうなの心配損しちゃったじゃないか何か買って寄越せえぇえー」

「その歌舞伎調止めてくんない常葉」

「あっここで」

「もおいいから、むすびくれ」

「ああ、別に良いけど、紅ジャケと梅オカカどっちが良い」

「両方」

「あとで金払えよ、それ先生のくすねて買ってんだから」

「うむ良きに計らって来月には必ず」

「長いねー」

「長いよー」

「おっ君達・・・あれ小菅君キミ・・」

「うっあたまがああぁあああー」

「まずいぞ常葉君」

「こう言うときは愛のおにぎりの力で早くその手にあるおにぎりを」

「うむ、これは饅頭ではなければよいが」

「わしゃ緑茶が嫌い者」

「そちは日本人かえこのえてこうがべらぼうめ」

「先生ごっちゃになってどこの階級か分からなくなっています」

「何を言うこれが本当の扉というなの階級をまたぎ跨いで三十年

調べ尽くした江戸の花文化ブンブンならす文読みに漁っていく度か見た

黄泉、行きたくないは黄泉の国生きては行けない黄泉の国」

「階級が無いって言うならランダム級ですね」

「コラ良いとこ持ってくな小菅」

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