これってチート?
周りにいたモンスター(?)は一通り蹴散らした。
あれから分かったことと言えば、頭などの急所に当たると一発で死ぬってことだ。
普通に当てて2回で死ぬから単純計算で約2倍の攻撃力ってことだろうか。
あとは、モンスターはアイテムとお金をドロップするってことだ。
この犬と猫が落とすアイテムは犬なら犬耳や犬の尻尾。
猫なら猫耳と猫の尻尾。
どっちも装備できるようだ。
運営側のサービスのようだが・・・
「誰がこんなもんするかっ!」
俺がするとかキモすぎるだろ。
想像するだけで鳥肌ものですね。
とにかく、ひとまずここでやられる心配はなくなった。
攻撃も当たるようになったしな。
今のスキルのレベルは
『銃Lv4魔法適性Lv1炎魔法Lv1付加Lv5千里眼Lv1調合Lv1製造Lv1』
一日でこのくらい上がれば上出来だろう。
わからないけど。
しかし、やることが無くなったな。
どうしよう。
戦うのも疲れたしな。
一旦スキルを全部試してみるか。
調合のセットも買ってあることだし。
とにかく非戦闘区に移動するか。
†☆†☆†☆†☆
よし、じゃあやってみよう。
(...調合セット)
なんか理科の実験みたいだな。
フラスコと天秤。
たった二つだ。
じゃあ試しになんかやってみよう!
とはいったものの何もないな。
そこらにあるものでいいか。
さっき拾ったものので・・・
薬草とかそれっぽいし使ってみるか。
天秤の皿に薬草を乗せてと・・・
出来上がったのは初心者ポーション。
おお!すげえ!
銃を扱った時もそうだけど、何とも言えぬ満足感がある。
俺の持ってる初心者ポーションは今作ったものも合わせると11コ。
いま俺の持ってる薬草が18コだから9コ作れるな。
手持ちは20コになるわけだ。
さーてやりますか。
†☆†☆†☆†☆
途中までは快調でした。
途中までは。
なんか途中から勝手に、出来たポーションのビンが割れ始めたんだ。
調合した後。
たぶん調合が失敗したんだろうと思う。
それが5コ作った後から全部。
残った初心者ポーションは15コになってしまった。
苦い結果に終わったな・・・
スキルレベルはどうなったかな?
『銃Lv4魔法適性Lv1炎魔法Lv1付加Lv5千里眼Lv1調合Lv3製造Lv1』
さっきのだけでこんなに上がるものなのか・・・
じゃあ魔法とかも簡単にレベルは上がるのか?
まだ時間はあるな。
よし練習をしようか。
NTOでは杖などがなくても、魔法適性さえあれば魔法を扱うことができる。
俺は炎魔法しかスキルにいれてないが魔法使いは何種類か組み合わせるのが普通らしい。
俺は見た目的にも炎魔法かなって思って炎魔法を選んだけど。
なんで魔法を単体で組み込んだかって?
だって全人類の夢だと思うんだ魔法って、うん。
それが使えるんだぜ?
絶好の機会じゃん。
じゃあ夢への第一歩行ってみますか!
魔法はスキルレベルが上がるごとに唱えられる種類が増えていく。
最初はひとつだけと決まっている。
威力も範囲も狭いらしい。
俺が唱えられるのは・・・
『スモールフレイム』
あまりカッコいい名前ではないな。
まあやってみよう。
「スモールフレイム!」
ちょっと待て・・・
なにこれ・・・
こんなに魔法ってすごいの?
初期でもこんなに?
俺の前方に放射状になって炎が放出される。
すぐに消えたが、辺りに花の後は無く黒く焼き焦げてる。
距離はだいたい50Mってとこだ。
MPは減っていたが時間が経つと徐々に回復する仕組みらしい。
「すげえええええ!」
思わず叫んでしまった。
銃より確実に威力あるよなこれ・・・
魔法使いってこんなに強いのか。
試しに再び出現した犬と猫、計5匹に攻撃。
彼らは落とすものだけ落として一瞬で消えていきました。
なにこの攻撃力。
思わず目を疑ったわ。
せっせとドロップアイテムを取る。
魔法使いになれば良かったかも・・・
もうそろそろ日が落ちてきたしログアウトするかな。
興奮と後悔を味わいながら俺はログアウトした。
†☆†☆†☆†☆
さて、処罰の時間ですな。
「ね・え・ちゃ・ん?」
俺は自分部屋の隣の姉ちゃんの部屋に移動しながら呟く。
まだ姉ちゃんはゲーム中だ。
ポチッとな
「はいこんばんわ、処罰の時間です」
「何の話ですか?」
こいつまだ笑ってやがる。
正義の鉄槌!
俺は姉ちゃんの頭を拳を振り下ろす。
ごんっ
いい音だ。
「何するんだ弟くん!」
「自分の心に訊きなさい」
はっ、ざまあみろ。
「姉ちゃんひとつ訊きたいことがあるんだけど」
「いやだ、痛いから聴かない」
「わかった、わかった、ごめん」
「よし聴いてあげようじゃないか」
「炎魔法のことなんだけどさ、さっきスモールフレイムを撃ったらすごいおおきかったんだけどそれって普通なの?」
「どのくらい?」
「えっと前方に50Mくらいだった」
「ホントに!?そんなことはありえないよ、私だって使えるけどそんなに威力ないし」
「なんでだろうな?」
「付加とか先天とかの影響だよきっと、そういえば先天はなんだったかわかったの?」
「おう、町の鍛冶職人がお前のは危険先天の<豪炎>だって・・・」
「それだよ!弟くん」
「え?」
「豪炎って名前からも分かるけど炎になにか効果あるんじゃないのかな?だから炎魔法の威力が上がったとか!」
「そうか!」
ゲーム音痴は希望を掴んだ。
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