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黙々・恋姫†無双  作者: TAPEt
黙々
42/54

十五黙

突然ですが、次回で最終回となります。

『管理者』がいくら善なる意図を持って接近しても、『外史』が拒否することがある

『外史』とは『生物』であり、『管理者』は元々その一部じゃないため、下手をすると『外史』は『管理者』の我々を『病原』と判断し、自分の中から消してしまう。

『管理者』に本来『死』という概念はないのだが、この場合だけは違う。

以下の例は、決して犯してはならないことの中でもとても危険な行動に入る。


――外史の存在を殺すことを許さず

――固定されている外史に直接的に関わり、それを変えることを許さず(ここで固定されているとは、天の御使いとされた存在のみ関わることを許された『外史の分かれ道』で規定する)


上の項目に反した場合、『管理者』は外史から『排除』されるだけでなく、輪生から外され存在ごと『削除』され、存在したことすら誰もの『記憶』から消し去られる。

今までどれだけ多くの『管理者』が『削除』されたか我々には分からない。


彼らの存在は、もはや我々の『記憶』の中には存在しないからである。


(管理者規則中)



<pf>



汜水関を落とした後、連合軍は直ぐに虎牢関へ向いました。

だけど、そこで彼女らを待っていたのは……


「ふーむ…」

「おかしいですね。中に人が居る様子がまったくありません」

「何かの罠なちゃう?安心させてドバーッとか」

「どうするの、隊長」

「そう…ですね……囮に沙和君の部隊を近づけてみましょうか」

「へぇええー!?」


冗談で言ったつもりなのに、凄い嫌だって感じに叫んでます。可愛いですね。


「ふふふっ、冗談です。取りあえず、戻って報告しましょうか。凪君一緒に来てください」

「はい」

「真桜君と沙和君はここに残ってください。何か異変があったら直ぐに反応できる人が必要ですから」

「りょーかい」

「わかったの」

「参りましょう、凪君」

「はい」


そして僕と凪君は華琳さまがいらっしゃる本陣へ向いました。


・・・


・・



「関に誰もいない?」

「ええ、恐らくは……関を守る兵が見つからず、まったく人の気配が感じられない様子から見ると、どうやら虎牢関から撤収したのではないかと思われます」


本陣に帰った僕は、華琳さまと皆さんに報告をしました。


「でもそんなのはおかしいでしょ?虎牢関は絶対的な防壁として悪名高い場所よ。そんなところ捨てて、一体どうするというのよ」

「そこまでは流石に……」

「とにかく、今は慎重に動くことにしましょう。敵の策なのかもしれないわ」


「隊長、只今戻りました」


その時、お使いにだした凪君が戻ってきました。


「あら、凪君、ご苦労さま」

「凪に何をさせたの?」


華琳さまが聞きました。


「大したことではありません。ちょっと袁紹さんに、虎牢関が空になっていることを伝えておきなさいってお願いしただけです」

「………」

「………」


華琳さまと桂花さん二人が唖然としているうちに、

沙和君は入ってきました。



「たいちょー!大変なの!後ろから袁紹軍が虎牢関に突撃して、虎牢関を抜けて先へ行っちゃったのー!」

「あら、教えに来てくださってありがとうございます、沙和君」

「……紗江、あんたね」

「何でしょう、桂花さん」

「…鬼よ」

「ええ、鬼ね」

「まあ、そんな酷いことを仰るだなんて、傷ついちゃいます。ぐすん」

「あんたね……」


桂花さんが呆れたようにため息をつきます。

って、華琳さまも?

割りと本気で傷ついてちゃいますよ、僕。



<pf>



華琳さまの胸に抱かれて『管理者』としての全てを崩してしまった僕は、いつもより自由な感情に包まれていました。

これなら、後で一刀ちゃんに会っても、もっと穏やかな微笑みを見せれるだろうと、僕自身にそう話かけながら、早く一刀ちゃんに会いたい感情を抑えつつあります。


「うん?ちょっと待ってください」


どうして僕は一刀ちゃんと離れたままこうしているのでしょうか?

会いにいけない理由もありません。

会いに行く術もあります。

だったら、こうして焦りながら待っている必要なんてないじゃありませんか。


「うん!そう決めたら早速行って見ましょうか」


そう思った僕は進軍中を止めて休んでいる補給部隊の馬車の中に隠れました。

ここなら当分はばれることもありません。


――我、今ここで風になる。誰にも止められない、誰にも見えない、風になる。


コン


僕は離れて空になった司馬懿の体の頭がが馬車の柱にぶつかる音でした。



・・・


・・




一刀ちゃーーん!!

僕ですよ~~!

さっちゃんが来ましたよーー!


どこに……うん?


「にゃはは~、こっちなのだー!」

「(ワタワタ)(あわあわ)~~~~~~ (/TДT;)/ 【まってぇー!】

「にゃはは~~」

「\(TДT;\)~~~~~」【まっててばーー】


……え?


「にゃは~」


張飛ちゃんが持っているのは一刀ちゃんの竹簡。

それを取り替えそうとあっちこっち逃げ回る張飛ちゃんを追いかけてる一刀ちゃん。

でも猪みたいな勢いの張飛ちゃんを現代っこの一刀ちゃんが捕まえるはずもなく、


って何してんだ、オラァ!


ゴーーン!!


「いったーいのだー!」

「何をしているのだ、お前は!」


そうだ、そうだ!もっと言ってくださいよ、関羽さん!


「ほら、一刀殿、取り返したぞ」

「……ふぅ」『ありがとう、関羽お姉ちゃん』

「な、何、大したことではない」



「なにやら騒がしいと思ってきてみれば、愛紗が鈴々を泣かしているではないか」

「そういうお主は、また戦地で酒に酔っているのか?」

「酔ってなどおらん。そういう愛紗は、一人だけでも口五月蝿いというのに、二人になりおって…これでは二人分の説教を聴くはめになるではないか」

「おお、そうか。お主がそんなに望むのならば、二人分でなく二十人分でも説教をしてあげよう」


「一刀ちゃーん!桃香お姉ちゃんとあそぼーねー」

「(コクッ)」

「あ!お姉ちゃんが一刀を取っていくのだ」

「なんだと!?」

「お待ちなされ、桃香殿。今日こそはこの趙子竜、北郷を肴に酒を……」

「お前はもう酔いつぶれてもいいから黙ってろ!」

「あのー、皆さんお菓子できましたよ」

「お茶もありますから、これ食べて落ち着いてください」

「「「「はーい!」」」」

「……」



ここ、戦場ですよね?


<pf>



「<<モグモグ>>」

「はぅ~~ん♡」

「うむ?愛紗、よもや今変な喘ぎ声を出さなかったか?」

「なっ!?わ、私は知らんぞ?しゅ、朱里ではないのか?」

「はわわ!?なんですか?私は別に、心の底からかわいいと思ってはいたものの、桃香さまみたいに声にだした覚えは…?」

「朱里ちゃんひどっ!!私何も言ってないよ?」

「はぐ…はぐ……はぅむ…っぐ!けほ!けほ!」

「あわわ、大丈夫?鈴々ちゃん?」

「……<<トントン>>」

「は…はぁ…ありがとうなのだ」

「……<<にこっ>>」

「愛紗」

「今度は何も言ってないだろ!」

「先のは自分だと認めるんだな」

「うぬぬ…」


とても戦場で見せてもいいような場面ではないわけで……

というか入るタイミングをちょびっと忘れていたり……


「……!」


あ、こっち見た。

とりあえず手でも振りましょう。


「……」


うん?なんで突然親指を上げるのです?


「……!」


そして親指をおもいっきり下に向けた!

殺す!?僕殺されるのですか?!

許してください、お願いします!



<pf>



後で劉備軍で用意されてあった一刀ちゃんの天幕に行きました。


一刀ちゃん、ゆるしてくださひぃ(涙目土下座)


「……」


……


「……」【さっちゃん】


はい


【ボクにできることって、何?】


…はい?


【結局、ボクはこの戦いを止めることもできない。皆が傷つけ合うことができない。そんなものだったら天の御使いというのは結局、何?】


突然なんでどうしてそんなことを……

いや、聞くまでもありませんか。それが一刀ちゃんが出した新しく抱いだ疑問なのですね。


【変わったことは何もない。結局、ボクには何もできないということがわかってだけ】


それでいいのですよ。人一人でできることなんてないのです。

だけど、一刀ちゃんでも出来ることがきっとある。

一刀ちゃんだからこそできることがある。

僕はそう信じていますわ。


【さっちゃん】


…おっと


「?」【どうしたの?】


僕の体近くに誰か来ているみたいです。

バレたら色々面倒なのでこの度はこれで帰ります。


【ねぇ、ボクいつまでここにいたらいいの?】


え?一刀ちゃんここにいるの嫌いなのですか?随分と懐いていると思ったのですが。


【ここのお姉ちゃんたちも優しいけど…やっぱり華琳お姉ちゃんや秋蘭お姉ちゃんたちがいい】


…そうですか。


【あ、後、さっちゃんもいないし】


ああん、言い直すがかわいいです。噛みちぎってあげたいです。


じゃあ、僕はこれで失礼…


「!」【あ、さっちゃん、ちょっと話が…】


なんですか?早くお願いします。


【…春蘭お姉ちゃんだけど、大丈夫?】


……

大丈夫ですよ?

どうしました、何かあったのですか?


【……ううん、大丈夫ならいいよ。あのね、敵のところに、張遼って人いるじゃない?】


…ええ……いますね…


【その人と春蘭お姉ちゃん、戦わないようにして】


どうしてですか?

丁度華琳さま、春蘭さんにあの人捕まえてきなさいって言ったところですけれど


【ダメ、絶対駄目!】


まぁ、落ち着いてください。

わかりました。一応言っておきますから…それじゃあ、僕は急がなければ……






【……】


<pf>



「…ちょう……たい……たいちょう、隊長」

「うん……あら、凪君。探しに来てくれたのですか?」


起きてみたら、馬車で眠ったように倒れている僕を凪君が揺さぶっていました。


「華琳さまがお探しです。あっちこっち探してもどこにもいなくて…こんなところでおられたなんて」

「ごめんなさいね。ちょっと日差しに弱いもので、ちょっと休むつもりで入ったのが眠ってしまいました。心配しました?」

「はい」

「そうですが、ごめんなさいね」

「……」


なんだか凪君がすごく怒りっぽいですけれど、今はまず華琳さまのところに行ってみましょう。


「では、参りましょうか」

「はい」


・・・


・・



「遅くなりました」

「遅いわよ!皆待ってるのに何していたのよ!」


桂花さんが怒鳴るのはいつものことですね。


「ごめんなさい、少し疲れていたようで…」

「大丈夫なのか?」

「ええ、もう大丈夫です。心配してくれてありがとうございます、秋蘭さん」

「ふん、貴様など特に何もしていないだろ」

「姉者」

「うむ……」


春蘭さんは人にまず嫌な話言うのは改めるべきだと思います。

気にしませんけど、慣れてますから。


「無理しているのではないでしょうね。あなたが倒れたりすると、一刀を見る面目がないわ」


華琳さままで心配なさってますし、結構心配かけてしまったようですね。


「大丈夫です。それより、全員集まりましたし、早く始めましょう」

「そうね。桂花、現在の情報を皆を教えて頂戴」

「はっ」


場面がまとまったところで桂花さんが、これから向かう洛陽についての情報を皆に話し始めました。


「皆知っている通り、董卓軍は虎牢関を放棄し洛陽に篭っているわ。そのため、現在予測される董卓軍の軍勢約15万が、すべて洛陽で篭城を準備している筈よ」

「流石に今回は挑発に乗って出てきたりしないでしょうね」


春蘭さんじゃありませんし。


「ええ、春蘭でもそんなことはしないでしょうね」

「何、ちょっと待て。どうしてそこで私の名前がでてくるのだ?」

「姉者、今は黙っていてくれ」

「しゅうらん……」


ついムッとなった春蘭さんですが、秋蘭さんの「鎮静」コマンドを食らって憤怒ケージが下がりました。


「しかし、それだと連合軍とほぼ同じ軍勢だな。大丈夫なのか?」

「正直、厳しいわね。総大将があれだし」

「しかも麗羽の軍勢はこの連合軍の半分近くを示しているわ。それを省けば、ほぼ二倍の数で篭城している相手を相手することになるでしょうよ」

「省けるのですね……」

「ええ」


僕が呆れていうから華琳さまは爽やかに頷きました。

省けてしまうのですか、そうですか…。気持ちはわからなくもないです。


「それに、こちらの兵は連勝しているといっても長く行軍してきて兵たちが疲弊しているわ。それにくらべて、董卓軍はここで負けたら最後。残った力を全部ぶつけて守るはずよ」

「長期戦に持ち込むわけにもいけませんしね。難しいところです」

「あなたは何かないの?」

「そうですわね……」


珍しく桂花さんが僕に意見を聞きますね。それほど難しいということでしょうけど。

ここは一応、外史の道から大きく離れないところに手を打っておきましょう。


「籠城戦になると、やはりこちらが不利なのは目にみえています。でしたら、なんとしても相手が城から出てきざるを得ないようにすればいいかと思います」

「それはそうだけれど、何か策はあるの?」

「攻城の際に24時間、敵に休む時間がなく攻め続けるのです。そうなると、敵は焦って城からでてくるはずです」

「お前はバカ?そんなことをしたら、我らの軍も疲れるに決まっているだろ」


春蘭さんが変なところで突っ込みました。


「あら、春蘭さんはそんなこともできないのですか?みっともないですね…」

「なんだと!?私がそのようなことができないわけがなかろう!1日じゃなくて一週間続けてでも戦ってやる」

「春蘭さま、さすがにそれは無理だと思いますけど……」


季衣ちゃんまで突っ込みました、春蘭さんオワタ。


「なるほど、こっちが連合軍である点を活かして、各軍が順番を決めて昼も夜も城を攻め続ける。そしたら、相手も城から出て勝負を付けるしかなくなる、そういうことね」

「はい、ですが、袁紹が話に乗ってくれるかどうか…」

「確かに、あの麗羽がこの作戦の意味を理解できるとは思わないわね。春蘭みたいな話をしても大したものだわ」

「か、華琳さま、どうして私を比べ物になさるのですか?」


あっちこっち比べ物にされて、春蘭さんも忙しいですね。


「あの、秋蘭さま。つまり、連合軍をいくつに分けて、順番を決めて城を攻め続けるってことですか?」

「ああ、ただ、そういう戦い方は連合軍を組んでいる我らだからこそできることだが、逆にだから難しくもある」

「どういうことですか?」


深いところで詰まっている流琉ちゃんのために付加説明をしましょう。


「例えば流琉ちゃん、例えば、我が軍の番になって戦っていたときに、敵が我慢できず総勢で連合軍と分かれている我らを攻撃しようとします。そしたら他の連合軍が助けに来てくれる前に、我が軍は大きな被害を受けるはめになるのですよ」

「ああ……なるほど」

「もしいきなり呂布でも出てきたら貧乏くじもその上ないからね。危険性が高い手だわ」

「ですが、これ以外の手も見つかりません。全力で叩いて駄目なら、意地汚く疲れるまで叩き続けるしかありません」

「そうね。とりあえず、最初の何日だけは黙って見てみましょう。どうせ麗羽のことだから、今回もろくな策なんてないでしょうし、皆が焦っているうちに話すのが一番効きがいいでしょうよ」

「わかりました」


「総大将袁紹さまからの伝令です。全軍」

「全軍洛陽城に向かって雄々しく勇ましく華麗に突撃ですね。わかりましたからお帰りください」

「は、はぁ……」


最後に伝令の言葉を華麗にキャンセルして、会議を閉めました。



<pf>



「華琳さま」

「?紗江、どうしたの?」


会議の後、僕は華琳さまの部屋に行きました。

一刀ちゃんが言っていた話を告げるためです。


「どうしたの?とりあえず座り…」

「いいえ、そんなに長い話じゃありません。さらっと言う話ですので」

「…そう」


お茶を用意しようとする手を止めた華琳さまは、政務中に使う椅子に座ったままこっちを向きました。


「じゃあ、話って何?」

「……春蘭さんに張遼を……っ!!」


目眩が……


ガシッ


「大丈夫なの?!」


その場に倒れそうになった僕を、華琳さまがギリギリのところで支えてくれました。

やはり、「固定」されている外史を変えるには言葉だけでも厳しいですね。


「座りなさい。最近なにやら疲れがたまってるようだったし、凪たちも心配していたわよ」

「僕のことは大丈夫です。それより、話の続きですが……」


椅子に座りました。

話そうと考えるだけでも息が詰まってきますね。

これが外史の『削除』という感覚……


「張遼ですが、諦めたほうが宜しいかと」

「…どういうこと?」

「張遼が確かな良将です。春蘭さんも確かに猛者で強い武将ですが、張遼に叶うものではありません。下手をすると、二つを狙って両方とも見失うはめになりかねません。ですから、張遼のことは諦めてください」


「待て、貴様!それは、それは私が張遼に勝てないということか!?」



後ろを振り向けば、春蘭さんが立っていました。


「答えろ!私が、華琳さまの一番の武将であるこの私が、呂布でもない張遼などに遅れを取ると言っているのか!?」

「春蘭、落ち着きなさい!」


華琳さまが春蘭さんを落ち着かせようとしますが、丁度いいです。

ここで彼女に釘をつけておけば……


「ええ、そうです。あなたでは、春蘭さんでは張遼に勝てません」

「紗江!」

「貴様ぁ!」


武将としてのプライドを傷つけた私に向かって、春蘭さんは頭に血が登ったのか華琳さまの御前だということにもかかわらず、大剣を僕に歯向けました。


けど、


ガラン!


「何!」


向かってくる大剣を手で振り切る僕を見て、春蘭さんも華琳さまも驚いた様子です。


「もう一度言います。春蘭さんは張遼に勝てません。だから張遼と戦ってはなりません」

「紗江、あなたに春蘭に命令する権利はないわ」

「そういう問題ではありません!」


ドクン!


「っ!!!」


もう、もう駄目……


「紗江、…ちょっと、紗江、しっかりしなさい!紗江!紗江!さ……さ…え……」


<pf>


「!」

「ん?一刀ちゃん、どうしたの?」

「……」『なんか、寒気がした』

「そろそろ日が暮れるからね。そろそろ風が冷たくなるよ。桃香さまももう今日はもう中に入られたほうが良いかと」

「うん、わかったよ、朱里ちゃん。一刀ちゃん、今日はお姉ちゃんと一緒に寝よう?」

「……(こくっ)」



・・・


・・























次回



「みなさん、雄々しく勇ましく華麗に進軍ですわー!お(ry」


反董卓連合、最後の戦い。


「弱いヤツは、死ね」


飛将軍呂布


「阿呆!てめぇは今度突っ込んだらマジ許さんからな!」


知将神速の張遼


「私は武人だ!城に篭っているのは性に合わん!」


……出るの?


「見つけたぞ、張遼!」

「あっちゃー、こんな時にこんな猪武将に会うなんて……」


決められていた戦い。


『喋れないことが死ぬほど嫌だった時があったよ。好き人に大好きって言いたかった。この声で伝えたかった。(クルッ)ボク、ボクが知ってる人たちがボクみたいになるのはヤだ』


運命を変えようとする者。


「もう遅いですわ。外史の未来を変えることは不可能です」

「警告はこれで最後よ、次はないわん」


それをただ見つめる者。


「たった目一つにあなたのすべてを賭けるというの?」

「たった目一つじゃない!これがあの子の未来よ!」


ただ見てはいられなかった者。


『ボクに出来ることなんて何もなかった』

『人を殺すのも、殺されるのも止められないなら、せめて好きな人の幸せだけは守ってあげたい』


迷った口無き子供がたどり着いた結論。


「じゃあ、撃って」

「うわぁぁああああああ!!!」


人が選ぶ道に正解なんてない。

あるのは誤った答えしかないのだから。


サシューッ!!






【……さっちゃん、ごめんね】

「…なんで謝るのです?おかしい一刀ちゃん」

【ごめん……】

「後悔しないって、約束しましたね」

【うん…後悔しない。でも…ごめん】

「じゃあ、いいのです。許してあげますから……だから………そんなに泣かないでください…最後に、一刀ちゃんのにっこりと笑う顔がみたいのです。さっちゃん、一生のお願い、ここで使っちゃいます」

【うん……うん…………】








「楽しかったですわ。あなたは覚えてくれないでしょうけれど」







黙々・恋姫無双最終回


あなたは、覚えていてくれますか?



(前略)そんな犠牲を最小限にするため、我々はこの『外史』という生物の中の『第三の存在』を有効に利用する必要がある。

『天の御使い』と呼ばれしこの存在は、『管理者』とは違い、外史の『削除』からある程度の耐性を持っており、『削除』され忘れられる『管理者』とは違い、記憶に残ることができる。

『天の御使い』がどうやって『外史』の自己防御から生き残るかは未だ分からない。

が、『管理者』がこの独特な能力を有効に使えば、『外史』をうまく成長させるという我々の目的をもっと易く達成することができるだろう。


(管理者規則中)


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