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黙々・恋姫†無双  作者: TAPEt
黙々
38/54

十二黙

大きく編集するか否か迷ってます。

「これより袁紹さまの陣で、反董卓連合軍の今後の方針を決める会議がある予定です。各自の大将と軍師を連れて参ってください」


陣を敷いて暫くして、次々と他の軍の人たちも集まり始まり、やっと袁紹軍から会議を開くとのお知らせが来ました。


「春蘭、秋蘭、一刀、付いてきなさい」

「はっ!」「了解です」

「?」『ボクも行くの?』

「前に言ったでしょ?天の御使いであるあなたのことをこの大陸の英傑たちの前で紹介するのよ。そして、あなたも彼女たちの中で、私たちが戦う理由を理解してもらうつもりもあるし」


まあ、僕がいない間そんな話もあったそうですね。確かに一刀ちゃんには、この世界の不条理の中の理想たちを見てもらわなければなりません。でなければ、この外史の中で成長するための前への一歩を踏み出せないのですから。

にしても、やっぱり僕は呼ばれないのですね。

こうなったら太平妖術書を使ってでも…


「あ、紗江あなたも来なさい」

「…え?僕もですか?」

「どうせ呼ばないと勝手に来るつもりでしょ?私が見れないところで何をするか心配だから、普通についてきてもらうわ」

「……まあ、いいですよ。僕もそのほうが楽ですし」

「あなた、万が一にでも華琳さまの名誉に傷つけることをしたら許さないんだからね」


急に桂花さんが威嚇(?)しています。


「そんなことはありませんよ。そういえば、桂花さんは行かないのですか?」

「私は現在連合軍に参加した諸侯たちを調査しなければならないのよ。それに、袁紹とはあまり目を合わせなくないしね」


ああ、そういえば桂花さんは華琳さまの軍に来る前に袁紹のところに居ましたね。


「そういうことよ。ここでは桂花一人だけじゃ手に余るから、あなたにも軍師の仕事をしてもらうからその覚悟でいなさい」

「分かりました」

「……(じー)」


もしかして、桂花さんって僕のこと警戒してるとかですかね?

司馬懿仲達は華琳さまが自ら尋ねるほどの才(それが智謀についてなのか美しさについてなのかはさておき)を持っていましたからね。

こっちのことでいうと、三顧の礼、みたいな?

まあ、もう昔の話なんですけどね。


「……」

「…?」

「さ、一刀、いくわよ」

「!」


暫く私を見ていた華琳さんは、一刀ちゃんの手を握って先へ進んでいきました。

……三顧の礼までして欲しかった相手が、今はこのような姿に表れて己の道に邪魔にはならないものの、地味に腹立たしいことやってるのがとてもじゃないけど嫌に見えます。


「何をぼおってしているのだ!お前もさっさと来い!」

「紗江、行くぞ!」

「あ、はい」


ふと気付けば春蘭さんと秋蘭さんがこっちを催促していました。

僕も他の二人に続いて、華琳さまの後を付いて会議の場へ向いました。



<pf>



「おっほh(ry」


これから(ryだったらあれです。一々うるさいです。


「華琳さま……あの人って」

「ほっときなさい。麗羽のあの高笑いは存在意義みたいなものだから」

「全否定したいですね。その存在意義」

「ええ、珍しく気が合ったじゃない」

「華琳さまがあの人と同門で何年も過ごしたことが凄いと思う限りです」


いや、本当に、

……うz、いや何でもありません


「そこのぺたんこのお二人、何か仰いまして?」

「ぺ、ぺたんこ!」


あなたは今全世界の貧乳を敵にしました!主に僕を!!


「……そういうあなたの胸は前見たより結構垂れてるわね」

「な、なんですってー!」


わー!華琳さま!大人の対応(?)!尊敬します。普通に尊敬いたします!


【さっちゃん、大丈夫?】

【え、ええ……大丈夫ですよ。何か、あまり大したことも言われていないのにムキになってしまいました】

「……」

【な、何ですか?何でそんな哀れな目でこっちの見るのですか?】

【大丈夫だ。ボクも頑張るからさっちゃんも頑張って】

【意味分かりません!しかもこれもう成長しないんです!一度死んで成長とか止まったんです!】


最近の一刀ちゃんの行動一つ言葉一つが胸に刺さります。


あ、ちなみに一刀ちゃんは今秋蘭さんの後ろに隠れています。他の諸侯たちにはあまり見えないので、袁紹もこっちに子供がいるって気付いていないみたいです。

といいつつも、何人か気付いてる人たちも見えますね。


「…はわ?」

「?朱里ちゃんどうしたの?」

「…い、いえ、何でも……」


「……」


諸葛孔明さんと孫伯符さんがどうやら気付いたみたいです。

後は……いないでしょうかね。


まあ、人って異常状態にそう早く反応できないのですよ。

というか、異常状態を見てもそれを脳内で理解しないまま流してしまうか、それとも自然と思わせるように己を騙す、それが人間という生物の構造なのです。


「袁本初、いいから早く会議を始めてくれ。皆待っているだろ」

「そうですよ、姫。早く会議を始めましょうよ」


そうやって怒った袁紹さんを止めるのは彼女の二枚看板の一人の顔良と、北平の太守公孫賛さんです。


「……そうですわね。各々知らない面もあるでしょうから先ずは、その辺りから自己紹介していきましょう。びりっけつに来た華琳さんは一番最後にいいですね。お(ry」

「はいはい」


どうでもいいけど、黙っていてほしいです。


「ああ、幽州の公孫賛だ。よろしくな」

「平原の相、劉備です。こちらは私の軍師の諸葛孔明です」

「よろしくお願いします」


次々と紹介していきます。後は馬騰さんの代わりに来た馬超に、袁術と張勲、そして現在袁術の客将となっている孫策。


「孫策……」

「?春蘭さんどうしました?」

「いや、何でもない……」

「……あぁ」


そういえば春蘭さんは孫策に借りがありましたね。黄巾党の討伐の時に袁術の領地に入ってしまって……

あまり重要な話じゃなかったから省けてしまいました。というか一刀ちゃんが絡まっていない話なんて構いたくありません。



「それじゃあ、最後、びりっけつの華琳さん、おねがいしますわ。何だかべたべたとつけてきたようですけれど」


そして華琳さまの番です。

…うん、ちょっと待って、今袁紹さんが僕のことを爪のアカみたいに扱ってませんでした?

ちょっとまってください。いくら僕でもそれは許しませんよ?


「典軍校尉の曹操よ。こちらは私の武将の夏侯惇、夏侯淵、軍師の司馬懿、そして、北郷」

「………はい?」


一刀ちゃん、出番ですよ。


「<<ひょこ>>」

「子供?」

「あー、かわいい!」「はわわ」

「あいつが噂の天の御使いだというのか?」

「何故チビっ子がこんなところにいるのじゃ」

「美羽さま、それは美羽さまが言っていい言葉ではありませんよ」

「……」



「……(あわあわ)」『何か凄く注目されてるんだけど』

「そこそこ噂を流していたのよ」

「僕も影で動いてましたー」

【なんてことするの!?】


まあ、とはいっても、皆さん結構反応がありますね。

劉備さんとか何の迷いもなく私的な感情がだだ漏れですし

袁術さんの場合おまえがいう(ry

孫策さんは特に反応無し。あの人は機嫌悪いときはあまり緩やかな方向には脳が回らないのが華琳さまと似ています。


「あらぁ、そのチビっ子が噂の天の御使いって奴ですの?」

「そうよ」

「お(ry。華琳さんとしては、随分と胡散臭いものに手をつけたじゃありませんか。しかもそんな子供に、何ができるというのやら」

「……」


今一刀ちゃんが引いたのが自分の無力さをして肩を竦めたとかそれとも袁紹さんの高笑いに引いたのかがちょっと不明。多分後者。

少なくとも名門という名だけあって自分はそれほど大した人徳や智謀もない上に部下たちにも仕方なく従っているような立ち回りをしている人間よりは何かできるような力を秘めているのですよ。一刀ちゃんは。

長々と話すとまどろこしいから簡潔にいいます。

袁紹市ね。



<pf>



途中に何あったかとか飛ばしました。

別に重要じゃないですし、特に袁紹が総大将になったこととかどうでもいいし、知らないほうが人生の幸福度上がりますし。

劉備さんと公孫賛のところが情報集めのために先に汜水関に進んで、他のところはひとまず待機する形になっています。


「華琳さま」

「分かってるわ。孫策ね」

「はっ!」


春蘭さんはどうやら一度孫策に会いたいみたいです。


「いいでしょう。私も一度顔を合わせたいし」

「あの、華琳さま、じゃあ、僕と一刀ちゃんは先に帰っておきます」

「あら、どうして?一刀にも会わせたほうがいいでしょうよ。あなたはどうだろうか知らないけど」

「現在の孫策は見てもあまり一刀ちゃんにいい影響はないだろうと思います。見たら分かると思いますけど」

「…どういうこと?」

「後で説明します。それじゃあ、僕たちは先に……」

「ぁ」


僕は一刀ちゃんの手を引いて先に陣へ向いました。



・・・


・・



【どうして先に帰ってきちゃったの?】


陣に帰る途中で一刀ちゃんが僕に聞きました。


「……孫策は重要な人物ですけど、危険な人物でもあるのです」

「??」

「えっと……孫策は現在その私心を外に出すような状況じゃありません。それに孫家は排他的じゃ色が強くて仲間だという認識がないと先ず警戒が深いです。故に、一刀ちゃんが行っても別にいいものはありません」

【だからと言っても、敢えて華琳お姉ちゃんたちと離れて先に行っちゃう必要もないんじゃない?】

「孫策さんは公の場では人が怖いのですよ。一刀ちゃん行くときっとへこむから敢えて見にいきませんでした」

「……」【怖い人なの?】

「少なくとも華琳さまよりは怖いです。野望とかそういう問題じゃなくて素で怖いです」

「……」【華琳お姉ちゃん、大丈夫なの?】

「大丈夫ですよ。まあ、だからといって一刀ちゃんも会わないままってわけでもないかもしれませんけどね」

【怖い思いさせといてその言い方は何!?】

「大丈夫ですよ。いざとなったら僕が孫策さんやっつけちゃいますから!」

【それダメじゃない?というダメ!】

「冗談ですよ、冗談…あははっ♪」



<pf>



「紗江、一刀は?」

「自分の幕で昼寝中です。最近ずっと進軍しっぱなしでしたし疲れてるんでしょうね」

「ふん、あれほどで疲れるなど……」

「子供は繊細なんです。どこかの猪武者とは違って」

「そうよ。あんたみたいに四六時中暴れるような奴には分からないと思うけど、『一刀』は身体弱いしまだ子供だからこんな長い旅は耐え切れないのよ」


「「「え?」」」


今の「え」は華琳さまと秋蘭さんと僕です。


「な、何ですか。どうして皆そんな目で……」

「いいえ、何でもないわ。それより桂花、敵の情報は集めたのかしら」

「あ、はい」


桂花さんの発言にちょっと驚いたものの今はちょっとおいておきましょう。


「汜水関の守将は華雄、虎牢関には呂布と張遼が待ち構えているようです」

「華雄がある汜水関ならともかく、あの飛将軍呂布と神速の張遼は、相当手厳しい相手になるでしょうね。桂花、公孫軍と劉備軍にこっちにある情報を渡しなさい。共有して損のないものは全部ね」

「はっ」


そういう話よりも、


「あの、華琳さま」

「何?」


ちょっと用があったので話をかけました。


「情報伝達の任務、僕が行っても大丈夫でしょうか」

「あなたが?」

「はい、ついでに一刀ちゃんも連れて行きたいですし」

「……なるほど。そういうことね」

「はい<<にっこり>>」


流石華琳さん、察しが早いです。


「?どういうことですか?」

「一刀ちゃんにはこれからここでの戦いを見ながら、私たちが戦う理由を理解させる。それが華琳さまの思いなんです。だから、この機会に、他の陣に訪ねてみるのも悪くないと思いましてね」

「そうか。しかし、いくらなんでも他の軍の者が行ったら、そう簡単に裏を出すとは思わないが…」


秋蘭さんの当たり前の発言。


「別に裏を探ろうとは思ってませんし…単に理想を見せる、それだけで十分です。それに、劉備軍はとてもそういうことをし易いところですから」

「うむ?それは何故だ?」

「うふふっ、僕にいい策があるのですよ」

「策?」

「ええ、策です」


期待していてくださいね。


面白いことになりそうです。



・・・


・・




「ふふっ、やっぱ楽しいな。全力で戦える相手がいるっちゅうことは。血が滾るわ」

「うむ!貴様ほどの使い手を制したとあらば、きっと華琳さまも喜んで下さるだろ」

「そうはいうがな、お前、これからどんぐらい戦えそうな?」

「ふん!貴様の倍は合数を重ねてみせるわ!そんなこと気にせず、かかってこい!」

「ふっ……ええ、ええなん、あんた、良い。良すぎるわ。なら遠慮せずにいくでー!」

「応ッ!」




「姉者!」


サシュッ!


「ぐ……っ!」

「夏侯惇!」

「姉者!」

「ぐぅっ……ぐああああああああああああ!!!!!!!!!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「!!」

「?一刀、どうしたのだ?」

「……(ふるふる)」『何でもない』

「疲れてるだろ?もうちょっと寝たほうがいいんじゃないか?」

「……」『あの、凪お姉ちゃん』

「何だ?」

『一緒に寝てもらってもいい』

「ええっ!?」

『いい?』

「あ、あの………うん//////」


・・・


・・



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