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黙々・恋姫†無双  作者: TAPEt
黙々
33/54

拠点フェイズ5 流琉黙

この辺りから拠点がなくなってきたので、あげる際に少しずつ追加して行くつもりでいます。


今回の拠点はこれで最後ですが…この後凄いのが待っていたはず…

こんにちは。

私は典韋って言います。真名は、流琉。


今私は、陳留にいるという友たちの手紙をもらって、その友たちを会いに陳留に来ました。

でも居る場所が分からなくて……とにかく、あるお店で働きながら友たちが来るのを待っています。

料理が得意でして、料理店でお料理を作っています。

私の料理が気に入ってくれて、毎日ここに点心を食べに来てくれてる方々も多いです。


それにしても、陳留は本当にすごいところですね。都から近いこともありますけれど、こんなに人が沢山歩いているだなんて……

まあ、私も黄巾党が討伐された後、この辺りが安全になったとしてまた商売を始めた大商団と一緒にここに来たわけですけど、ここのにぎやかさはすごいです。まるで戦乱なんてまるでなかったのような活発さです。

聞く話だと、ここの州牧の曹操さんが黄巾党の党魁がある本拠地を壊滅させたそうです。曹操さんってすごいですね。





カラーン


「いらっしゃーい!」

「……」

「はい、はい、典韋ちゃん、いつもの子供炒飯一つお願い」

「あ、はい!」


最近ここによく来る子供です。

子供炒飯という献立は実はありません。

でも、あの子はどうやら小腹のようでして、それでも最初は私が作った炒飯を全部食べたそうです。

それから三日ぐらい後にまた現れて、どこに行ってたのかと店のおじさんが聞いたらあの時食べたのが過食してずっと倒れていたそうです。


その後からは、あの子がここにお昼を食べに来ると、いつも他のより少なめに作っています。

謂わば、あの子専用の献立です。


<pf>


「子供炒飯できましたー!」

「あー、典韋ちゃん今ちょっと手がないから典韋ちゃんが持って行ってくれるか?」

「はい」


どうやら外がお忙しいみたいで、私が炒飯の皿を持って厨房の外に出ました。


「はい、子供炒飯できたよ」

「……(にこっ)」『ありがとう、お姉ちゃん』


この子はどうやら言葉は言えないみたいで、話す時はいつも字を書いてします。

字を書くのが凄くキレイで、服とかもすごくキラキラしていたなんか神秘感がある服です。

どう考えてもこんなところでご飯食べるようには見えない子なのに、どうしていつも一人でここに来るのでしょうか。


「……<<もぐもぐ>>(ぱぁー)」


後、本人に言うと失礼かも知れませんが、食べてる時にすごくかわいいです。


「おいしい?」

「(こくっこくっ)」


精一杯に頭を頷いてくれるのがまたかわいいです。



でも、やっぱり気になります。

お客さんにあまりあれこれ聞くのはよくないと思いつつも、今日はせっかく顔を会わせましたし、聞いてみようと思います。


「あのね、あなたは何でいつも一人で来るの?お母さんは一緒にじゃないの?」

「………」


あ、いけなかったみたいです。

それを聞いたその子は、直ぐに蓮華を下ろして顔を俯いて黙り込んでしまいました。


「ご、ごめんね!変なこと聞いちゃって。今のは聞かなかったことに……」

『お母さんはもういない』

「あ……」

「……」『でも大丈夫だよ、代わりに…といったらおかしいけど、お姉ちゃんたちがたくさんできたから』

「……」


本人はそう答えましたけど、私は本当に聞いちゃいけないことを聞いてしまった気がして仕方ありませんでした。



<pf>



その翌日、あの子はいつもの来る時間に来ませんでした。


「今日はあの子、来ませんね」

「まあな、あんなに長く来る方が大変よ。あまり長いと何が起こるか分からないし」

「え?何が起こるってどういうことですか?」

「うん?ああ、そういえば典韋ちゃんは知らなかったね。その子は天の御使いって言ってね。この辺りでは有名な子だよ」

「天の御使いって……じゃあ、すごく偉い人なんじゃ…」

「まあ、そうなんだけどね。いつもみたいに街にあっちこっちに歩いているのよ。一日街であの子が見当たらないと、心配した街の人たちの陳情書でお城の業務が麻痺すると

まで言うからね」


いくら天の御使いだとしても、一日街に出なかったせいで城が麻痺?!


「まさか……流石にそこまでは」

「いや、警備隊の人に聞いた話だから本当だろう」

「……」


私…なんだかとんでもないことしたんじゃないかって思ってきました。


「あの、天の御使いってことは、お城の奥の方に住んでいるんですか?」

「そうだな。曹操さまや他の武将たちと一緒に歩く時もたまたまあるし」

「曹操さまとですか?」

「ああ、曹操さまは男は側におかないことで有名だったのにな。その子にだけは側ですごく可愛がってるらしいな」

「そうなんですか……」


カラーン


「あ、お客さんが来たな。準備だ」

「あ、はい」


新しいお客さんが来て、おじさんとの雑談は終わらせて厨房に戻りました。


「いらっしゃいま……!!」

「ここが一刀が勧める店なの?」

「北郷、不味かったら容赦しないからな」

「まあ、そういうな姉者。せっかく北郷が奢るとまでしてきたのだから」

「どうせあんたは食っても何かも覚えてないでしょう」

「誰が言われたら三秒後に忘れる金魚脳みそだとー!!」

「春蘭さま、そこまで誰も言ってませんよ…」

「一刀、我々はまだ仕事が…」

「まあ、そういうなって凪」

「そーなの、こんな機会なんて滅多にいないのー」


何か、大勢でお客さんがきたみたいです。


「こ、これは……」

「この子がどうしてもここで皆で食べに来たいと言ってね。大勢に悪いけど、今日はここで点心を食べさせてもらうわ」

「は、はい!はい!光栄です!」


???


「炒飯大盛五つと麻婆豆腐五つにシュウマイ二つ、酢豚三つと青椒牛肉絲」

「はい!」


種類が多いですね。


「あ、後子供炒飯とな」

「はい!…はい?」


何で…?もしかして、あの大勢な人数って、あの子が連れてきたのかな。

とりあえず今は、料理に集中集中……


・・・


・・



<pf>


「典韋ちゃん」


たくさん来た注文の料理を出して、他の注文のものを作っていたら、おじさんが私を呼びました。


「はい」

「ちょっとこっちに来てくれるか。早く」

「はい……」


行ってみるとおじさんは何だかすごく緊張しているように見えました。


「どうしたんですか?」

「さ、先来たお客さま、いや、曹操さまが料理を作ったものに会いたいと言ってな」

「え?!曹操さま?!」


あの子が連れて来た人たちって、曹操さまたちだったんですか?!


「曹操さまはすごい美食家でな……普段はこんなところでお昼を食べるなどありえない話なんだけど……ああ、典韋ちゃん、頼むよ。俺もこの店を開けてまだ一ヶ月も経ってないんだ……」

「だ、大丈夫ですよ、おじさん……とりあえず、私が行ってきますから…ね?」


おじさんは頭を抱いて悲鳴をあげる寸前って感じになっていました。

実際、曹操さんがばったり料理店に入って、その後その店がつぶれたとかはそんなに珍しい話ではないらしいです。

評判とかが悪くなるわけではないのですが、どうやら料理師の心が折れてもう二度と料理ができなくなるとか……。


とにかく、行って見ましょう。



・・・


・・




「あ、あの………お呼びになさったと聞いて……」

「!(にこっ)」


外に出てみたら、大勢な人たちが三つの卓に分けて座っていて、その中で食べ終わっている二人用の卓がありました。一人はあの天の御使いという子と、その反対側にはクルクルな髪をしたすごく優しげな雰囲気を漂ってる人がいました。あの人が曹操さまのようです。


「ええ、あなたがこの料理を作ったの?」

「は、はい……その、何かお気に召さなかったところでもありましたか?」


先のおじさんの態度もあって、おそるおそる聞いてみます。


「そんなことはないわ。寧ろ礼を言っておきたくて呼んだのよ。すごく美味しかったわ」

「あ…」


え?

私、曹操さまに料理で褒められた?


「あ、ありがとうございます!!」

「一刀が私を連れてくるだけはあったわ。この子普段は私と一緒にお昼食べに外に行こうとなんて絶対言わないもの」

「……」『自信あったから。ここのお姉ちゃんの料理、とてもおいしいって』

「そうね、あなたがいきなり政務中の私の手を引き出した時は何があったのかと思ったけれど」


そこまで……


「……」『実はね、見せたかったんだ』


その子(天の御使いさまにその子っていっていいのかはこの際考えずに)はそう書いた竹簡を私に見えるように向けてました。


「え?」

『お姉ちゃんたち、たくさんいるって…だからボク、大丈夫』

「あ………」


あの時……

私が心配しそうだったから?



「それはそうと、せっかくだわ。美味しい料理を食べさせてくれたお礼代わりに、何か欲しいものがあったら言って見なさい」

「え?そんな……私なんかが」


あ、もしかしたら…


「遠慮することはないわ。有能な才を持つ者なら、それほどの自分の才に誇りをもってありがたく褒美をもらってもいいのよ」

「で、でしたら……実は私、ここにいる友たちの手紙をもらってきたのですけれど、その友たちの居場所が分からなくて、今しばらくここでずっといたんです」

「あら、そうなの。じゃあ、私がその子を探してあげようかしら」

「ありがとうございます!」

「それで?その子の名前は?」

「はい!名前は、許緒といいます!」


「……」

「……」


「背は私と同じぐらいで、凄く強くてえと……」


私が続けて季衣の特徴とかを説明していたら、


「え?」

「……(ふるふる)」


御使いさまが私の手首を掴んで首を左右にふりました。


「へっ?」

「もうそれ以上説明する必要がないってことよ」


曹操さまが頭に手をつけながらいいました。


「どういうことですか?」

「……季衣?」


その時、先まだ隣の席でずっと器を顔に被るようにして炒飯大盛を食べていて顔が見えなかった人の顔が見えました。


「にゃ?」

「……へ?」



・・・・・・



「「ああああああああ!!!!!!」」

「はぁ………」

「……ぁぅ…」


「何よ!何でこんなところに居るのよ!!」

「何で怒るんだよ。ちゃんと城に来なさいって書いてたじゃない!!」


季衣の、


季衣の馬鹿ーーー!!!




ドーン!!


・・・


・・




<pf>


『華琳お姉ちゃん、あれ止めなくていい?』


ドーン!


「放っておきましょう。久しぶりに会ったのだし、ちょっと騒いだところで問題はないわ」


ドーン!


『……でも、食堂が大変なことになっちゅうよ』


ドーン!


「ああ、それは考えてなかったわね。今日の奢りは一刀だから、そこのところはよろしくね」


ドーン!


『……もしかして、修理費も全部?』


ドーン!


「当たり前でしょう?原因を言うとあなたのせいだし。ちゃんと責任取りなさい」


ドーン!


『……もう華琳お姉ちゃん、ご飯誘わない』


ドーン!


「なっ!冗談に決まってるでしょ!?ほんとに拗ねないで頂戴!春蘭、秋蘭!今直ぐあの二人を止めなさい!!」


「「はっ!!」」


ドーン!!


・・・


・・








・・・




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