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黙々・恋姫†無双  作者: TAPEt
黙々
32/54

拠点フェイズ5 桂花黙

ひたすら攻めるのが基本です。

荀彧、字は文若、真名は桂花。

……こっち見てるんじゃないわよ、妊娠するでしょ?

息もしないで聞きなさいよ。まったく……




皆が寝てる頃、私の部屋の部屋にはまだ灯りがついてあったわ。


カキカキカキ


「……」

「……」


カキカキカキ


「……」

「……」


カキカキカキ


「……」

「……」

「一応は聞いてあげるわ。あんた、何故ここにいるの?」

「……」『寝かせてください』

「私は今日仕事がありすぎて徹夜するって言ったよね」

『一緒に徹夜させてください』

「あんた…何考えてるのよ。馬鹿なこと言ってないで華琳さまか秋蘭にでも行きなさいよ」

「……(うるうる)」『どっちもヤー』

「いや、泣いて言われても…」


一体何があったのよ。


「…だ、だったら自分の部屋で寝なさいよ。最近はよくそうしたでしょう?」

『……部屋に行っても襲われる<<カタカタブルブル>>』


何に!?何で!?


<pf>


「はあ…わかったわよ。私は今日徹夜するのだから灯りは消さないけど、それでもここで寝るのだったら私の布団で寝なさい」

「……(こk…)!」

「な、何よ」

「……」『ボク桂花お姉ちゃんの布団で寝るのって初めて』


それを言う北郷の顔は赤くなっていたわ。

って、何赤くしてるのよ!


「だ、だから何よ?私だってあなたを私のベットに入らせたくないわよ!後で布団と枕丸っきり交換しておくから」

『もうだったら床で寝なさい!とか言わないんだね』

「なっ!」

「……(にぱぁ)」


何なのよこの子は!


「もう、そんなに床がよかったら床で寝たらいいじゃない!」


そしたら北郷はは逃げるように私の布団に潜り込んでしまいました。

どうして私がこんな目にあわなきゃならないのよ……


<pf>



文句言っていても仕事は進まないし、もう無視しましょう。

今日は机の前で寝るので決定ね。


もぞもぞ


「……」


もぞもぞ


「……っ」


もぞもぞ


ああ、もう!


「先からもぞもぞうるっさいわよ!何やってるのよ!」


私がキレて布団の方を見たら布団を体に丸く巻いたあいつと目があった。


「……何してるのよ」

「……」


そう言われたあいつは巻いていた布団を解いて大人しく寝る「ふり」をしたわ。


「私忙しいんだから、邪魔しないで頂戴」

「……」


返事はなく、ただわざとらしい寝息が聞こえるだけ。

まったく、中に入らせるんじゃなかったわよ。余計に気になるだけじゃない。

何が襲われるよ。


……

……


で、あの子本当に先何やってたのよ。


私は行って奴が寝ている布団を開いてみたわ。

そしたら、


「……?」

「…あんた、なんで寝る姿勢はそうなのよ。寝起きわるいわよ」

「……」


あいつは広い布団の中なのにまるで狭いところに自分をくちゃくちゃにして詰め込むように両膝を抱いて頭を伏せたかっこをしていた。


「……」

「いいから体ちゃんとして寝なさい。あとで肩凝るわよ?」

「……」


そういわれてちゃんと姿勢を直して横になったけど、何か視線は私に向いてる。


無視して仕事続けよう。



<pf>



カキカキ


「……」


カキカキ


「……」

「……っ」


見てる。絶対見てる。視線を感じる。

後ろ向いたらあいつ絶対こっち見てる。

何これ、いじめなの?私にどうしろっていうのよ。

静かに寝ていれば済む話でしょう?


「あんた、灯りあると眠れないの?」


仕方なく振り向いて聞く。


「(ふるふる)」

「じゃあ、早く寝なさいよ」

「……」


ちょっと、寝なさいって言ったのに何でおきてこっち来るのよ。

布団引きずって来るんじゃないわよ。


「なっ!ちょっとあんた何やってるのよ!」

「……」


何をするのかって思ったら、布団を引きずって私が座っている椅子に頭をもたれて、布団はまるで山で遭難した人みたいにくるくる巻いて目を閉じようとした。


「ちょっと、何で私が布団譲ったと思うのよ!しかもこっちくるんじゃないわよ。仕事に邪魔よ!邪魔!」

「……」


そしたら、北郷は分かったかのように布団を持って帰るのかと思ったら、布団だけおいといてまた来て同じ姿勢に……


「誰が布団が邪魔だと言ってるの!?あんたがそこで寝るのが邪魔だって言ってるのよ!しかもそんなに寝たら風邪引くじゃないの!ばかなの?死ぬの?」

「………」『仕事いつ終わる?』

「あんたが邪魔しなければもうとっくに終わってるわよ!」

「……」『じゃあ、邪魔しないから終わったら一緒に寝て』

「っ……何なのよあんた」


実は、後一刻はしないとならないのに、この子、それまで待つとでも言うの?


「……」『横に誰かいないと不安なの』

「何が不安なのよ。あんた最近は一人でも寝るでしょう?」

『それは……』


北郷はそこで何が話しにくいのかしばらく何も書かずに黙ってこっちを見ていた。

そしてしばらく何もしないのかと思ったら……


「ぅ……ぅぇ」

「ええ!?」


ちょっと、何泣いてるんだよ!


「ちょっと、泣かないでよ!泣きたいのはこっちの方なのよ!」

「ふぇぇ………」

「ああ、もう!」


私にどうしろって言うのよ!


・・・


・・




<pf>



「……落ち着いた?」

「……(こくっ)」

「…じゃあ、私仕事に戻るわよ」

「…!(ふるふる)<<ぎゅーー>>」


布団から出ようとしたら、あいつは絶対ダメっていいたそうに私の腕を抱いて放してくれなかった。


「あなた、華琳さまや秋蘭のところでもいつもこんなに我儘言うの?」

「……(ふるふる)」

「じゃあ、何で私にだけこうするのよ」

「……(うるうる)<<ぎゅう>>」


何なのよ、もう……


仕事は諦めて明日やるしかなさそうね。急ぎのものだけど、華琳さまにはこいつを盾に出せばなんとかなるでしょうし。


「わかったわよ。灯り消してくるからちょっと放しなさい」

「……(ふるふる)」


どうしろっていうのよ。


「使いもしない灯りなんとついておくほど私は贅沢じゃないんだけど?」

「……」


そしたら、もぞもぞとしながら、私の腕は掴んだまま一緒に布団から出てくる北郷。

絶対腕だけは放さないつもりらしい。


・・・


・・



「ちょっと、あまり近づかないでよ」

「…」


布団の中でちょっと近づきるんじゃないかって思うぐらいこっちに向いてくるから一言言った。

そしたら少し放れる。手は掴んだまま。


「……」


両手で私の手を掴んで顔に近づける。

ああして犬みたいにがぶっとするんじゃないかってちょっと怖い。


「……すー」


だけど、そんなことはなく、北郷は私の手をぎゅって掴んだまま眠ってしまった。

こっそり手を放そうなんてできそうもない。諦めて側で寝るしかない。


「……ねえ、あんたは何で私にだけはこう無理矢理してくるのよ」

「……すー……すー」

「…ああ、もう知らないわよ、私も」


もう寝ちゃおう。仕事もパーになっちゃったし、こんな夜に起きてるなんて損しかないわ。


・・・


・・





<pf>




……あぁ……


…はぁ………


かずと……ちゃん……だいじょうぶかな


僕のこといなくて…心配してるかな……


…あ゛あ゛ぁぁ……

痛い……いたい……イタイよ……


かずとちゃん……僕も頑張るから、一刀ちゃんも………待っていて……



――あら、あら、お困りのようで。


!!

あなたは………!

……あぁ!!


――うふふっ、いけませんわよ。入魂死者之体の術を使っている時には雑な考えは禁物です。


……はぁ……僕を、どうするつもり?


――いやですわ。わたくしめがあなたにわるいことをしたことがありましたか?


それは……あなたのほうがよくしってるで、くはぁぁ!


――あらあら、だからいけないと言っていますのに……相変わらずいけない子ですわね。


……はぁぁ゛ぁ゛……勝手にほざけてろ…僕は……あなたが嫌い。


――それは残念、わたくしはあなたのことをこんなに愛してますのに……ずいぶんと美しい体になりましたこと


ふざけるな。あなたに見えないはずがない。この体の主の苦しさが、悲しみが……僕は今骨にしびれるほど感じてるけど、あなたの目はそれを見抜く。あなたが好きでも嫌でも…


――かわいそうな人ですこと。そうですわ。あなたがいない間、私が「あの子」の面倒を見てあげましょうか?


あの子に何をするつもりだ……!


――そう警戒なさらなくてもよろしいですのに…わたくしめは悲しいですわ。


……(ぶるぶる)さっさと消えろ……


――……よろしいでしょう。あなたのお望み通り、ここは大人しく退いてあげますわ。だけど、本当にそれがあの子のためだと思います?


何を……


――泣いていますわ


!?


――わたくしめには見えます。あなたから見捨てられたと思い、心の中から泣いているあの子の姿が……ああ、なんと残酷な人ですこと。


……かずとちゃん……


――だけど、わたくしめはそんなあなたこそ好きですわ。残酷で、冷酷な姿ことはあなたの真のすがた……


失せろおおお!!!!!!!!!


――うふふふふっ………











一刀ちゃん……今泣いてる?


僕が……僕のせいなの?


僕が間違っているの……?


……いたい……いたい……


体が…心が………痛くて……死にたいぐらい痛い……


これが……生きてるってこと?


あなたも……いつもこんな感覚を感じながら…それでもあんなに笑っているの?


……かずと…ちゃん……

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