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第5話「初仕事」

5話目5話目。完結は考えているんですが、そこまでいきつけるかどうか・・・

無駄に長くなってしまうかもしれませんが、是非・・・


「本当によく頑張ったね、楓ちゃん」


「あ、いえ・・・ハウトマンさんのおかげですよ」


正直あのまま続けなくても、あと1セットくらい良さそうなものだけど・・・


「君にはちょっと話をしておかないとね」


「話・・・ですか?」


「ああ、0時になったらリビングに来てくれ。大事な話だ」


「・・・分かりました」


なんだろう。また何か言われるのかな

あ、今回のご褒美に何かくれるのかな・・・いや、

あの人に限ってそんなことはない。もしかしなくても嫌な事なのかも

・・・なんか、あんまり行きたくないなぁ



―0時


「ここだよ、楓ちゃん」


すっかり暗くなったハウトマンさんの家。当然電気も消してあって、

リビングは一寸先は闇って感じだ

そんな状況でハウトマンさんの声が聞けたから、ちょっと安心した


「暗いですね・・・電気つけないんですか?」


「寝ているものを起こしてしまうからね」


んー・・・まぁそれはそうなんだけど、不便だと思わないのだろうか


「さてと、楓ちゃん。君は一体何だ」


「何だ、って・・・?」


"何だ"。

私は何かという質問なのだろうが・・・難しくてデイトロジーな質問だ。

私は私だ・・・なんて、そんなので通るようなら良いんだけど


「お名前は?」


これこそ何だ・・・変な質問をして、何が目的なんだ


「あの、ハウトマンさ


「お名前は?」


ハウトマンさんに会ってから、3度目の鋭い声。

いい加減なれればいいものを、その声は愛も変わらず私の頭を射抜いてしまう


「高峰・・・楓、です」


これでいいのだろうか


「利き手は?」


「・・・右利きです」


「好きな食べ物は?」


「プリンです」


何問答えただろう。どれほどの時間がたったのだろう。

どうでもいい質問がベラベラと並べたてられて、私はそれにすべて答えていった。


「それじゃぁ最後に・・・」


やっと終わりか。何だったんだ・・・?


「性別は?」


「・・・?生物学上は、女です、けど」


「そう、楓ちゃんは女の子だね。アリスと一緒だ」


・・・


「アリスは女の子だが、属性が属性だからね。後衛を任せられる。」

「でもね、楓ちゃんは見たところ、前衛タイプだ。」


それが何なんだ。覚悟云々については、最初に納得したはずではなかったのか?


「確かに、君たちに覚悟があるのは知ってるよ。でもね、」


そう言った刹那、ものすごい"何か"が、私を襲った。

もちろん物理的なものではない。精神的なものでもない。

肌で感じる・・・プレッシャーとも、殺気ともつかぬ、何か。


「前衛はそんなに簡単な事じゃないんだ。僕の知り合いにもたくさん前衛はいるが、」

「死んでいった者や、体の自由を奪われた者。果てには闇に堕ちた者までいる」


何も言えない。

言葉通り、口が開かない。雰囲気に呑まれたのとは、わけが違う


「前衛はそんなこと、"普通"に起るんだ。」


普通。

何が起きてもそれは普通。例え死んでも。不自由になっても、それは普通。


「覚悟だけじゃ足りないんだ。俺は、」


空気が変わった。

硬直していた身体も動く


「君に傷ついて欲しくない。」


私は戸惑った。口が開ければ、文句の一つでも言ってやろうと思っていたのだけど、

そんなことを言われては、何も言う気が起きないじゃないか・・・


「それでも。それでも、私は・・・」


「・・・やる?」


イエスだ。


「ふぅ・・・。動じないようだね」


「当り前ですよ。そう簡単に諦めません」


「うん、いい答えだ。それじゃぁ本題なんだけど。」


まだ続くのかよ・・・もう2時なんですが


「大丈夫、すぐ終わるから」


「・・・どうぞ」


あれだけのことを言ってからの本題だ。

相当のことがあるのだろうか。どういう心算だ


「宏は火属性だったね。つまりは水属性に有利だ。」

「弱点属性の討伐依頼などは、比較的楽なんだけど・・・」


言いたいことは大体察した。私の属性についてだ。


「察しがいいね。楓ちゃんは無属性だ、楽な仕事がないかもしれない」


「あの・・・前例がないというのは、どういう」


「ああ、無属性なんて俺も聞いたことがなくてね。多分希少か・・・それとも唯一だ。」


・・・?

喜んでいいのかな


「逆にいえば、弱点がないんだよ」


「弱点が?」


やっぱ喜ぼう。


「そう。つまり、どの仕事も普通にこなせるかもしれないんだ。」

「ついては楓ちゃんに、ある依頼をこなしてほしい。もちろん1人でだ。」


「私・・・1人で、ですか?」


「ああ、宏より先に、経験を積んでもらうよ」


屋久島は経験を積む必要がないってのか・・・

だけど、仕事ができるのは嬉しい。これで私もプリンが買える。

もちろん、屋久島にもあとでたっぷり買わせるさ


「それじゃ、話は通してあるから行っておいで。今からだ」


「・・・誰かさんの所為で寝てないのですが、今からですか」


「うん。宏から一度寝たらあまり起きないって聞いてるからね」


あの野郎・・・今度あの髪の毛むしり取ってやる


「これが地図。それと、一応の準備物だ。」

「いってらっしゃい。」


ずいぶん急だなぁ・・・


「いってきます」




久しぶりにアンパンマンを見ましたよ。

いえ、故意的にではなくてですね!たまたまです

戸田恵子さんでしたっけ。まだ続けてたんですね

もうそろそろ限界じゃ・・・おっと誰か来たようです。

では6話までさようなら

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