第4話「ハウトマン(S)」
(何を書こう・・・!)
あ、どうも作者です。相変わらずヒマしてます。
ところで皆さん知っていましたか?ユニクロのCMの、ヒートテックの奴はだいぶ無理してらっしゃるそうですよ
それ単体にダウンだけじゃ寒いんでしょうね・・・
――やらなきゃ良かったと、後悔することは誰にだってあると思う。
今回だってそうだ。雰囲気に呑まれてアホと一緒に修行を受けようなんて、
考えた私がバカだったんだ。
あぁホント・・・面倒臭い。
「まだまだ!あと10セット!」
「・・・は、はい。」
4話を読んでハウトマンさんに"その気"があるのを知った読者さんはおわかりだろう。
"修行"はかなりきつかった。
「ふむ・・・だいぶ様になってきたね」
「2日目でもう、ヘトヘトですよ・・・」
食事と休憩と睡眠の時以外、息は切れっぱなしだ。
「そうかい?宏は順調にこなしてるけど・・・」
俺は屋久島の方に目をやる。
「ワッショイ!ワッショイ!」
なんだか場違いな言葉を発し、見るからに重たそうなダンベルを持ち上げてる。
あいつの体力は異常だと思ってたけど、まさかここまでとは・・・
筋肉バカめ
「でも、ハウトマンさん・・・やっぱりこれ、きつい、ですよ・・・」
「あと4セットだよ、頑張りなさい」
クソ・・・大体なんで私も修行しなきゃいけないんだ。
全然話が違うじゃないか・・・私の利益は一体なんなんだろう
ドサッ、と私は倒れこんだ。
呼吸が苦しくて、体が言うことを聞いてくれない。
もう無理だよ・・・これ以上は、面倒臭い・・・
「どうしたんだい?あと1セットだよ」
「もう、無理、です」
「ふむ・・・楓ちゃん。きついかい」
この人は・・・ホントにサディストなのか?
私を苦しめて何が楽しい。あんなに親切にしてくれてたのに、
スイッチが入ればこうも苦しいものなのか
「それは違うよ楓ちゃん。」
自分の呼吸で周りの音も聞こえない状況だった。
それでも、その状況でも、あの嫌に真剣な声が私の頭を射抜いた。
「これは楓ちゃん用のメニューだ。もちろん宏にもそれなりをさせてる。」
「だから、アイツは、体力・・・
「違うよ」
低い・・・声。
「"楓ちゃんの体力を考慮して作成した"メニューなんだ。」
つまりは、私は情けないことに自分に負けたのだ。
そんなんだから、いつまでたっても私は・・・守られる側なんだ・・・
考えさえ及ばない程疲れてても、あの低い声が私を冷静にさせる。
「でもね、楓ちゃん。まだ終わったわけじゃない。」
私は・・・
「修行も、君の不本意な旅も、君自身との勝負だって。」
私は・・・もう、
「だからね、頑張って。頑張って終わらせてしまおう。」
もう、これ以上・・・屋久島に迷惑をかけたくない。
起きあがった私を見て、ハウトマンさんは優しく言ってくれた。
「うん、いい子だ」
飴と鞭にも程がある。もっとも鞭が90%ほどだろう。
――「お、宏はシミの量が4倍くらいになったね。アリスより上だ。」
アリスさんは輝いている。
屋久島の強さに惚れなおしたのだろう・・・世の中って広い。
「さぁ、次は楓ちゃんだ。」
ん・・・
力を込める。この5日間を無駄にすべく、全身の力を込める。
「ふむ・・・アリスと同じくらいか。合格だよ」
「ホント・・・ですか!?」
「良かったな、楓」
「素晴らしくてよ!楓」
私は、はじめてこの旅で利益を得たような気がした。
・・・それも特大の。
と・・・いうわけで、作者も実践してみました。
先刻の気温はマイナス2度。ヒートテックを来てダウンを羽織って外に出ました・・・が、
寒いというか、寂しいというか、心もとないというか。
全然あったかくないです・・・
上に何かきればあったかいんですけどね