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小さな約束
新ジャンルに挑戦です。
拙い作品で、お目汚し失礼致します。
小指と小指を絡めて 約束をした
それは明日も一緒に遊ぼう だったり
一緒に学校に行こう だったり
時には親には内緒の話 だったり
大きくなるにつれて 約束は変わっていく
宿題を一緒にやろう になり
わからないことは教え合おう になり
一緒の部活に入ろう になった
気がつくと 約束をしなくなっていた
もう小指と小指を絡めることは しない
一緒に遊んだりも しない
それ以前に一緒に居ることは かなわない
約束という 思い出に縋りたくなかった
子供の時とは違う
君は素敵な女性になっていた
気おくれから 君と離れた
大人になった僕は 約束を果たしにいく
君は忘れているかも しれない
おぼえているかも しれない
そんなことは どうでもいい
約束の花束を 差し出す僕
君の瞳に 涙が浮かぶ
約束を覚えていてくれて ありがとう
綺麗な笑顔に 僕は答える
君こそ 約束通りに
そばに居てくれて ありがとう
小さな時にした 最初の約束は
大きくなっても 変わらなかった