最後のメール
貴方は、好きな人にちゃんと“好き”って伝えていますか・・・・・――??
後悔したって、もう遅いのに・・・・・――
君は、世界中の何処を探したって、もういないのに・・・・
涙が止まらないんだ・・・・・・・――
ごめん綾香、
ごめんな・・・・・――
+*+*+*+*+*+*
「ねぇ秋、今年も、もう終わりだね。」
「あぁ。」
俺は、いつもそうだった、“彼女”が話しかけても
【あぁ】か【そうだな】としか答えず、携帯をいじり始める
「秋アタシね・・・秋に言わなきゃいけない事がるんだ・・・・・」
深刻そうに、俺を見つめる彼女を、俺は
「忙しいから、今度ね」
という言葉で終わらせた
もう、その頃には“今度”なんて無かったのに・・・・
彼女は、いつでも自分の側にいる・・・・
それに、馴れて俺は、すっかり変わってしまった
もう彼女の名前さえ呼ばなくなって、たまに遊んだときにも、こんな状況が続いていた
馬鹿だよな・・・・俺
居なくなって初めて綾香の大切さを知るなんて・・・・・
本当大馬鹿だよな・・・・・
俺は、携帯を開く
画面の横には、1年前彼女と撮ったプリクラが貼ってある
プリクラの中で幸せそうに微笑みあう俺たち
いっぱい喧嘩や言い合いもした・・・・
励ましあったり、慰めたりもした・・・・
そして、毎日幸せな日々を送っていた・・・・
なのに・・・
なのに・・・・
それは、もう“思い出”という形でしか残っていない
俺は、アドレス帳の中から彼女の名前を探す
いつからか、メールも電話も、しなくなり綾香との距離は、離れていく一方だった
俺は、彼女に最後のメールを打つ・・・・・
手が震える・・・・
携帯のディスプレィに幾つもの水滴が落ちる
「か・・っ・・・・・・綾香ぁ・・・っ!!!!」
ついに、叫びだしてしまう俺
俺の横を通る人たちが不審な視線を送ってくる
でも、そんな事はどうでも良かった
泣き崩れながら、花束と綾香の大好きだったクマの人形を綾香の命を奪った道路の横に置く
俺があの時綾香の事を引きとめておけば綾香は、こうならなかったかもしれないのに・・・・・
『忙しいから、今度ね』
俺がそう言った後の綾香の悲しそう顔をまだ、鮮明に覚えている
綾香は、コートも着ないでいきなり12月の外へと飛び出していった
それを俺は、横目でちらりと見るとまた、携帯に目を戻した
何であの時追いかけなかったんだよ・・・・
何で話を聞いてやらなかったんだよ・・・・・
今更、後悔と情けなさが俺の胸を押しつぶす
その後綾香は、居眠りをしていたトラックの運転手によって
居なくなってしまった・・・・・
俺が綾香をその後見たのは、病院のベッドの上だった
白い紙を顔の上にのせ、あの優しい笑顔をして“眠っていた”
葬式が終わり、骨になってしまった綾香
ごめん綾香、
ごめんな・・・・・
こんな駄目駄目彼氏で・・・・・――
俺は、再び携帯も画面を見る
そして、せいいっぱいの想いをこめて
愛してる。
と書かれたメールを送る、
届くはず無いのに・・・・・――
綾香と過ごした5年間
絶対忘れない・・・・・――
そして、今神に誓います
一生綾香だけを愛し続けることを・・・・・
愛してるよ・・・・―――
綾香・・・・・・・――