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43話 再会

 緑仮面を倒してから、とりあえず白髪の商人と話しをする。


「すまなかった、操られていたとはいえ罪のない子供達を人身売買なんて……商人失格だ」


「操られていたんですから、しょうがないですよ」


 俺が白髪商人に言葉を掛けると、白髪商人は驚いたように俺を見る。


「?、何か?」


「いや、君の態度が突然変わった感じがして、それに私もああなると思っていたんでな」


 白髪商人は緑仮面の残骸を見てそう言った。

 いや、俺そんなイメージ?


「いや、操られていただけの人に、あんな事しないですよ」


「操られてないで、自分の意思だったら?」


「殺ります」


「……肝に銘じておこう」


 白髪商人は真剣に俺に返事する。


「それと、馬車を壊しちゃいましたけど……」


「構わないさ、元々荷物もあまり無いしな」


 馬車は車輪がボロボロで、直すのに時間が掛かるだろう。

 その時、周りから商人を呼ぶ声が聞こえた。


「旦那〜無事ですか〜?」


 忘れてた、護衛は土龍に巻きつかれて今も土の中だ。


「出来れば、彼らを解放してほしいのだが」


「あっはい」


 俺は白髪商人に言われ、護衛に巻きついている土龍を退かす。


「ふう〜助かった」


 護衛は助かったことに安堵しているのか、座って休憩している。


「ありがとう」


 白髪商人にお礼を言われる。


「ところで王都へはどうやって帰るんですか?」


「我々だけなら、守護獣に乗って帰れるのだが、子供達は……」


 馬車を壊してしまったので、子供達の移送手段がないようだ。

 どうしようか。


「我に考えがあるよ」


 魔王から念話が来たので、魔王の考えを聞く。

 うん、それでいこう。


「えーと、子供達は俺が魔法具で、王都まで送りますよ」


「魔法具で?」


「ええ」


「子供達、ちょっと集合」


 俺がそう言うと子供達が素早く集まる。速!ていうか、怯えてる?

 まあいいか。

 俺はスマホで子供達とヤムを館に送る。

 館には、今、セアとラズが待機していると魔王から聞いたので、子供達を任せよう。


「じゃあ、俺は先に王都へ帰ります」


「あ……ああ、分かった」


 ?

 何か反応がおかしいような?

 そうして、俺は白髪商人と別れ、駆け飛びに乗って先に王都へ向かった。



 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲



 王都に着くと、辺りはすっかり暗くなっていた。

 王都に入ってすぐに、駆け飛びを返して、人目のつかない場所で皆を館から出した。

 その後、一旦宿に戻り、セアとラズと合流する。

 何か2人の機嫌が悪い?

 皆でギルドに向かう、ギルドに着くとリス娘ちゃんや王都の兵士が待機していた。


「レム!」

「お姉ちゃん!」


 2人が互いを見つけると走り寄って、抱き合った。

 妹の名前はレムか、そういえばリス娘ちゃんの名前も知らないな。


「妹を助けてくれてありがとうございます」


 涙を流して、上目遣いで俺を見上げる。

 こうかはばつぐんだ。


「い……いや、助けるって言ったしね」


「お礼に私「気にしないで!」


 リス娘ちゃんの言おうとした台詞を言わせないように言葉を被せる。

 セアがさっきから不機嫌なのに、これ以上刺激しないでほしい。

 あの上目遣いでセアから黒いオーラが。


「他の子供達の保護者を早く見つけてほしい」


 俺がリス娘ちゃんにそう言うと、リス娘ちゃんは、


「分かりました、ギルドの力を使って捜します。兵士さん達も手伝ってくれるそうです」


 と言ったので、子供達を預けて俺達は宿に帰る。



 夕飯は館でぜひ!とセアに言われたので、部屋に入り、館へ行く。

 館では、予め用意していたように、すぐに料理をセアが持ってくる。

 これは……ご飯?

 でも、朝食べたのとは違うような?


「サエ様、どうぞ食べてみてください」


 セアに促され、ご飯を食べる。

 こ、これは……美味い!

 日本のお米と大差ない、朝のご飯とは比べ物にならない。


「どうですか?サエ様?」


「美味しい!この米どうしたの?」


「少し特殊な場所をある人に教えてもらって、買えました」


「ある人?」


「サエ様も知ってる人です。それより、そのお米は西にある国で作られている場所があるそうです」


「西?」


「ええ、西に国を2つ通過する必要があるそうですけど」


 よし、次の目的地が決まったな。

 いざ、西へ


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