あなたは私の運命の人?
2000年4月
幼馴染みのよっちゃんは、約束より早く家に迎えにきた。
今日は入学式
真新しい制服に身を包み私たちは中学生になった。
学校までは歩いて20分ほどあるが、よっちゃんのマシンガントークのお陰で退屈もせずアッという間についた。
ここの中学校には3校の小学校から人が集まる。なので約2/3の人は初対面なわけである。
クラス表を見ると7クラスあったが、奇跡的によっちゃんと同じクラスでひと安心。
人見知りな訳ではないが、あまり自分から話したりするのは得意ではないので、よっちゃんの存在は大きかった。
テンションが高いよっちゃんと共に入学式会場である体育館に入る。入学式が始まると校長の話や先輩の話があり、最後に新入生紹介があった。
280人近い新入生が1人1人名前を呼ばれ返事をするという少しめんどくさい物だ。私は二組だったので案外早く呼ばれた。
あと5クラスもあるのか〜もう疲れたなぁと思っていた時に私は冷静さを忘れる位の衝撃を受ける。ここにいるはずのない彼の名前が呼ばれたからだ。
同姓同名?!なわけがない。だって彼の名前は少し変わっていて、そんな簡単に同姓同名の人がいるとは思えない。
回りの人に悟られないように彼を探した。一目見れば本人かどうかわかると思ったから。しかし私の席からだと後ろ姿しか確認出来なくて、彼なのかどうかはわからなかった。
それでも私の胸のドキドキはなりやまず頭の中では色々な事を思いだし、きっと顔は真っ赤になっていたと思う。