桜さんの秘密
「はじめまして。和川高校から来ました。桜真実です。趣味は...」
【うぅ、めっちゃ緊張する!!】
私の名前は桜真実。東京都立和川高等学校から今日転校してきた。
お父さんの仕事関係で家族全員で神奈川県に引っ越してきた
【それにしても転校していった子たちの気持ちがやっとわかったわ...この入学したてのときの自己紹介のような、『転校生だ!』とクラスから期待されているような、こんな感じだったんだね。】
私は自分で言うのも何だけど頭の中の声がすごっいうるさい。人と話すときは緊張して口数が少なくなってしまうが...
【せっかく1年生のときに仲良くなれた子がいいたのに...ってそんなことを今更考えても仕方ないよね。心機一転頑張ろう!!】
「じゃあ席は〜〜お、ちょうど諸星の隣が空いてるな。桜さんはそこの席座って」
【私の席は一番後ろか】
先生の指差す方向に歩き始めた。クラスみんなの視線が私に集まっているのを感じる。
【そんなに見られると歩きづらいなぁ】
席につくと先生が明日からのことについて話し始めた
先生が話していると、隣の席の諸星さん?が話しかけてきた
「よ、よろしく桜さん。僕、諸星海」
【う、うぉ、私も自己紹介返さなきゃっ】
「よろしく、諸星さん」
【も〜私はなんでこんなことしか言えないのよ!もっと会話広げたりしないと!?】
私は会話を広げようと口を開けたが、言葉が出なかった
【うっ、緊張して言葉が出ない...】
諸星くんは、私がそれ以降何も話そうとしてないと考えて、前を向いて先生の話を聞き始めてしまった
私もとりあえずは前を向いて先生の話に耳を傾けるが、会話を広げられなかったことへの後悔が残る
【明日はもっと色んな人と、諸星くんと話せるように頑張ろ!】
次の日の休み時間また諸星くんが話しかけてきてくれた
「桜さんの好きな食べ物って何?」
【好きな食べ物かぁ...】
私は大体の食べ物が好きだ。特にラーメンと、たいやき。
【でも、ここでラーメンだなんて答えたら、大食いな女子だと思われてちょっと恥ずかしいな...ここは、たいやきって答えよう!】
「たいやきが好きです」
頭の中ではたくさん話しているのに口にすると言葉数が少なすぎる
【こんなに考えてるのにぃ!私の口もっと喋って!!】
緊張して目も合わすことができない
「そうなんだ!えっと、こしあん派?つぶあん派?」
諸星くんが会話を広げてくれた
「こしあんが好きです」
【私の口は主語と述語しか発しないのっ!?】
「俺もこしあん派なんだ!えっと...」
諸星くんが新たに会話を広げようと考えてるように見える。私が会話をすぐに断ち切ってしまうからだろう
【私からも何か話題を振らないとっ】
そう考えてるうちに諸星くんはお手洗いに行ってしまった
【あぁ、行ってしまった。私が会話を続けなないから...ってか男子で
『お手洗い』って言う人っているものなんだ】
男子でお手洗いって言っている人に初めてあったので、そんなくだらないことが頭の中で引掛ていた
【ってそんなことを考えている暇があるのなら、次諸星くんが来たときのために会話できる準備をしなさい】
諸星くんとの会話が終わったことを見計らって他の男子たちが私の周りにやってきた
「桜さんって彼氏いるの??」
「何部入いるつもりなの?」
いろんな人に質問攻めされて、私は一言答えるので精一杯だった
【一人と会話するのでやっとなのに、こんなに大勢に話しかけられたら答えれないよ!】
授業開始を告げるチャイムが鳴ってやっと質問攻めから解放された
授業中隣の席からチラチラと視線を感じる
【諸星くんがチラチラこっち見てる】
そんなに見られると授業に集中できない
【私の顔に変なものでもついてるのかな?】
そんなことを考えて授業が終わった
帰り際諸星くんが「さ、桜さんまた明日、じゃねあね...」といってくれた
【おっ、挨拶してくれたこれくらいならしっかり返せるっ!】
「さようなら、諸星さん」
決まった。これくらいならしっかり返せる
私がそう言い終わると、諸星くんは足早に教室から出ていってしまった
【諸星くん何部に入ってるんだろう??明日聞いてみよう!】
桜さんの方を書くのが大変でした。
次は昼休みの出来事について書こうと思います。




