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ラノベで英語マスター:気流操作で楽ちんダンジョン攻略  作者: 秋野丈二


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1/5

ラノベでどうやって英語をマスターするの?

 ラノベを読んでたら英語ができるようになった――

 もしそんなことが本当に起きたら、最高だと思いませんか?


 この小説は、「英語の語順を“体で覚える”」ためのライトノベルです。


 私は「英語できたらいいなぁ」と思いながら、気づいたらもう何十年も経ってしまいました。

 おすすめされた参考書を買っては積み、また別の本を買っては積み……結局、身につきませんでした。


 でも、ある時ふと思ったんです。

「赤ちゃんだって、幼稚園を卒園する頃には話せるようになるんだ。単語も文法も知らなくても、気長に触れていれば学べるのでは?」と。


 そうして数年続けた結果――

 英語ができるようになりました。


「これをやればすぐできる!」なんていう方法は、できるようになって初めて“まやかし”だと気づけました。

 天才ならできるのかもしれませんが、普通の人には無理です。


 私が実践したのは、「英語のライトノベルをスマホで“聞き読み”し続ける」方法でした。

 詳しいやり方は、Amazon Kindleで出版中の 『ラノベで英語マスター』 にまとめています。

 よかったら覗いてみてください。

 https://www.amazon.co.jp/dp/B0DRZ582QK


 今回の作品は、それとは少し違う実験です。

「日本語が混ざった文で、英語の語順に慣れることはできるのか?」――それを試すために書いています。


 そもそも、日本人にとって英語の習得は並大抵ではありません。

(英語話者にとっての日本語も同じくとても難しいものです)


 よく言われる理由は次の2つです。

 ・語順が違う

 ・発音が違う


 特に語順、というか語順で文法的役割が決まるという仕組み。

 まぁ、語順の違いなら韓国語も同じはずなのに英語を話せる韓国人の割合は日本人より多いので、そこまで言い訳にもできないんですよね。


 韓国と比べるとし視点を加えてから考えると、本当の理由はたぶんこれです。

「社会的に必須ではなかったから」


 日本ではこれまで英語を使わなくてもなんとかなってきた。だから大人になってから英語を使う必要がある人がそんなに多くなかった。だから学生の英語を習得するという熱量も当然低いままで来た。

 そうしているうちにAIが登場し、「もう英語がなくても困らない社会」が訪れつつあります。

 多くの日本人にとっては朗報かもしれません。


 でも同時に――

「英語ができない人の群れ」に留まる選択をすれば、グローバルでは競争相手が一気に増えることを意味します。

 これからは、AIに置き換えられない“付加価値”をどう示すかが重要になる時代です。


 私はこう思っています。

 英語は“情報伝達のため”の道具というより、“人脈を広げるため” という文脈で鍵となる時代が来る、と。


 それに、インターネット上の情報の約半分は英語です。

 日本語はわずか5%。

 もちろん日本語には面白いコンテンツがたくさんあります。

 でも、英語圏にはその10倍あるんです。本を読むのが好きなのであれば、英語が楽しめれば世界がいきなり広がりますよ。


 そんなわけで、

「趣味のラノベを読む時間を少し使って、英語の感覚を育てられたらいいな」

 ――そんな気持ちで、この作品を作りました。


 さて、この物語では並び順で役割が決まる英語の特徴を、日本語で疑似体験できるようにしています。授業では味わえない「英語がそのまま理解できる感覚」を、物語と一緒に育ててください。


 本編に入る前に、語順について少し詳しく書いておきます。ここの理解が重要だと思うので。

 英語と比べて日本語は語順が違うと言われますが、実際には日本語の語順は決まってません。よく使われる語順があるだけです。


 どういうことかというと、

 My friend gave me a present.


 この英文を日本語では、

「友達が私にプレゼントを与えた」


 と訳しますが、別に英語の語順でも話はわかります。

「私の友達は与えた。私に、プレゼントを。」


 何やら強調しているような感じになりますが、意味はわかりますよね?

 対して英語では語順を入れ替えると全く意味がわからなくなってしまいます。


 これをもって、日本語という言語は柔軟だという風に思うかもしれませんが、そうではありません。英語での語順は、日本語の格助詞にあたるからです。

 なので、フェアに行けば


「友達 私 プレゼント 与える」


 とするべきです。

 こうなると一気に意味不明になって、どっちが主体でどっちに与えたのか分からなくなるますよね。

「友達に私が・・・」と「友達が私に・・・」のどちらにも読めます。


 もうすこし違った語順でも見てみましょう。

「プレゼントを私に与えたのは、友達だ」

 は格助詞があるからわかるが、

「プレゼント 私 与えた 友達」

 これもどっちが主体でどっちに与えたのかわかりませんよね。


 英語は、どこにあれば主体となる、ということが決まっています。

 だから格助詞がいらないのです。

 日本語は、後ろにくっついた文字=格助詞が役割を決める。(これを膠着語っていうらしいです)


 また語順というか話す順番では、理由など付加情報をどのタイミングで言うかも違いますね。

 まぁでもこれは比較的慣れやすいかと思います。


 つまり、英語の語順に慣れるということは、以下の2つのスキルを習得する必要があるということです。

 ・格助詞がなくても、場所で役割がつかめる

 (ここが本当に難しいんです。ですが、わからないポイントを明確にするのは、理解するためにとても助けになります)

 ・理由などの付加情報を、英語順で頭にインプットする


 さて、上記の例文を本編では以下の様に記述します。


 友だちが私にプレゼントをくれた。

( 友達 )

 ( 与えるed 私 )

   ( a プレゼント )

( My friend )

 ( gave me )

   ( a present )

 My friend gave me a present.


 最初は日本語訳を最初につけますが、すぐに無しにします。

 日本語混じりの文と英語を読んで慣れていきましょう。もしそれでも意味がわからなかったらGoogle翻訳とかしてみてください。わからない文を翻訳しながら読むというのも大変重要なスキルです。


 また、わからないからといって反省や落ち込む必要はない、ということは強調しておきたいです。

 どんな構文や単語でも、日々の中で100回出てくればそのうち覚えますよ。

 逆に、「前回やったのに、こんなこともわからなかった・・・」と凹んで英語から遠ざかることが、一番マズいです。

 外国語の力は使わないと日々減っていきます。ちょうどドラクエの毒の沼を歩いている時にHPが減る感じで。

 日々触れ続けることが大事です。


 当然、一話ずつ注意深く学んで復習もすれば、習得は早くなるでしょう。

 ですが、それができるのは一部の努力の才能がある人だけです。

 現時点で英語が読めないのであれば、私と同じ普通の人です。でも英語圏では普通の人も英語話せますよね?何も心配する必要はありませんよ。

 時間がかかるだけです。2000時間かかるんです。それだけです。

 ※この辺の心構えは、自著「ラノベで英語マスター」にも書いてます。


 英語習得という性質上、凝ったギミック、斬新なストーリーはあまりないほうが良いかな、と思ってよくある感じにしています。


 第一話はストーリー理解のためにまず日本語で書いています。

 その下に英語混じりと英語の文体で記述していますので慣れて行きましょう。

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