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第52話 雅side 朝陽
眩しさを感じて目を開けると、隣で朝陽君が寝ていた。
ボーッとする頭で朝陽君の顔を見つめた。
寝てる顔もかっこいいな……。
昨日の夜の顔とはまた違う。
好きな人と繋がるのって、こんなに──。
カーテンの隙間から、細い光が差し込んでいた。
胸がゆっくりと上下する。
……生きてる。
当たり前のことなのに、少し前の私には、それがどれだけ遠いものだったか分かる。
怖いものがなくなったわけじゃない。
ふとした瞬間に、全部思い出しそうになる。
今でも、怖い。
……でも。
それでもいい。
私は、目を逸らさない。
逃げない。
隣から、規則正しい呼吸が聞こえる。
あなたに出会わなければ、こんな朝は来なかった。
ほんの少しだけ、朝陽君の手に触れた。
温かい。
朝陽君は私にとっての──。
カーテンの隙間から差し込む光が、少しだけ強くなる。
夜が、ほどけていく。
私はもう一度、朝陽君の顔を見た。
自然と顔が綻ぶ。
「……おはよう、朝陽」




