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CHERRY─彼女が狩人になった理由─  作者: 彩心
第二章 二学期

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25/25

第25話 同じ空気

 「え……何で日坂?」


 「湊が誘ったんじゃねーの? 『今日久しぶりに会える』って俺に言ってきたぞ」


 要は湊にそう言うが、湊は俺を見ながら首を振っていた。


 「俺が誘うわけないじゃん。朝陽と日坂の事知ってるのに」


 「あ、そうか! 日坂って朝陽の元カノか! すっかり忘れてたわ」


 そう言ってハハハと笑う要。


 要は本当に他人にあんまり興味ないよな。


 俺は要を呆れた目で見た。


 「そんな目で見るなよ。俺に聞かれても分かんねーよ」


 「だよな……」


 「日坂の事は本当に誘ってないよ! 確かに要の学校の子、何人かは誘ったけどさ」


 「じゃ、日坂が誰かと変わってもらったんじゃね?」


 要は何て事がないように言うが、それが確信をついている気がする。


 「それが一番ありえるな……」


 「まぁまぁまぁ、今日は結局集まり無くなったんだから良かったじゃん。ね?」


 「あぁ、俺は別に朝陽に会いたかったから会に参加しただけで、別に女紹介して欲しかったわけじゃねーし。俺としては丁度良かったかもな」


 「要は昔から女に困ってなさそうだもんな」


 「ん? でも俺、彼女いた事ねーよ」


 「()()はな! やる事やっといてよく言うよ……」


 「ハハハ」


 「笑っても誤魔化せてないからな」


 「え、要ってそうなの?」


 全然知らなかった……まぁ、確かに昔から要はモテてたけど、彼女いるなんて話聞いた事なかった。


 喧嘩にしか興味がないと思っていた。


 「あ、そういえば朝陽とはそんな話した事なかったかもな」


 「うん、要の話は大体喧嘩か食べ物かゲームの話だろ」


 「まー大体そうだな。湊は何でか勝手に気付くんだよ」


 「確かに。湊は何でか気付かれたくない事によく気付く」


 「だろ? 湊にだけは隠し事できねーよ」


 2人でうんうんうなずいていると湊が「お前ら褒めすぎ」と照れていた。


 「「いや、褒めてない」」


 「褒めろよ!」


 ハハハと要と俺は笑って、湊はねている。


 久しぶりに3人がそろったっていうのに、昔と同じ空気感に俺は安心した。


 「それにしても朝陽、お前随分変わったな」


 物珍しそうに要は俺の顔をマジマジと見てきた。


 「昔のキラキラオーラはどこ行った? なんか根暗そうになったっていうか……」


 「別にキラキラオーラなんて今も昔もねーよ。それにお前もだろ? 変わりすぎて一瞬誰か分かんなかったし」


 「あ、 俺? 今髪伸ばしてんだよ。喧嘩する時に髪縛った方がカッコいいだろ? 気合い入ってる感じで」


 「髪の長さ所じゃないけどな……」


 「要、喧嘩する時のカッコいい理論はまた漫画の影響でも受けたのか?」


 「おう、湊よく分かったな。ダチに借りた漫画の主人公が喧嘩する時それで気合い入れてて、俺もやりてぇって思ったんだ!」


 「見た目は変わっても、要は要だったな」

 

 「要の謎理論な。昔から何言ってんのか分かんねー」


 「分かれよ! かっけぇーだろうが!」


 「うんうん、かっこいいかっこいい」


 湊はパチパチと手を叩き、棒読みで要を褒めた。


 「チッ、もういいよ。バイク買っても湊はぜってぇー乗せてやらねー」


 「え、要バイク買うの?」


 「おう! 中古だけどな。もうすぐ金貯まるから、来月辺りに買えるんじゃね?」


 「凄いな。バイトしてたのか?」


 「もちろん。16になったら即効中型の免許とってバイク買うって決めてたからな。高校入ってすぐに始めた」


 「高校入ってから要がずっと忙しくて会えなかったもんな」


 「バイトってのもあるし、なんか毎日喧嘩売られるしで俺も大変だったんだよ」


 それはヤンチャな高校行ったからだと思うが、要が気付いてないので言うのはやめた。


 要が気付いたら後が面倒そうだ。


 学校ごとしめるとかアホな事を言いだしそう……。


 そんな事を思っていると「なー朝陽、頭のソレ縫ったのか?」と要は俺の頭のガーゼを指さして言った。


 「ん? あぁ、3針縫った」


 「って事はそこ剃られてハゲてるんじゃね?」


 「あの朝陽が……」とか言いながら要は笑い転げた。


 「少しだけだよ! ハゲてねぇー」


 もぉー笑ってて聞いちゃいない。


 「おい、湊も静かに笑うな」


 「あ、バレてた?」


 はぁー何だよもー。


 誰も怪我の心配なんてしちゃいない。


 ま、そりゃそうか。


 昔は要の喧嘩に巻き込まれて、よく怪我してたもんなと俺が呆れていると「朝陽ー、学校から電話ー!」と母さんが俺を呼ぶ声が聞こえた。


「早瀬湊の日常」で中学時代の3人の話が読めます。

そちらもぜひ読んでみて下さい(^^)



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