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CHERRY─彼女が狩人になった理由─  作者: 彩心
第二章 二学期

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18/22

第18話 最悪な想像

 俺は「はぁー」とため息を吐いて落ち着くと、壁際に寄り、そのまま校舎の壁にもたれて座り込んだ。


 いきなり色々言われすぎたせいで、頭がまだ混乱している。

 予鈴が鳴っているが、そんなのは無視だ。

 このまま授業を受けた所でどうせ頭に入る訳がない。

 それより一旦1人で頭の中を整理したい。


 俺は気になった音瀬の言動を思い出していく。


 まず佐藤とはしたけど、付き合ってはいない……。

 

 自分で考えといてなんだが、やっぱりこの事実はしんどい……ほ、他! 他を考えよう!


 俺の事は優しくてカッコいいと思っているけど、自分とは釣り合わないからごめんなさい……か。

 どっちかというと、俺が音瀬に釣り合ってない気がするが、なぜ音瀬はそう思ったんだろう?

 

 ただ告白を断るためだけにそう言った可能性もあるが、じゃー何で音瀬が泣いたのかって話だ。

 何かあるはずなんだ。

 良く思い出せ……。


 『こんな汚い私じゃ、朝陽君には釣り合わないから』


 そうだ!

 音瀬はそう言って、俺がカッとなったんだった。

 音瀬はその理由は言わずに謝るだけだった。


 『汚い』ってなんだ?

 別に音瀬を汚いって思った事ないし、どっちかというといつもいい香りがする……って何考えてんだ俺!

 これじゃ、変態みたいじゃないか!


 汚い、きたない、キタナイ……。

 うーん、何が?


 俺はスマホを取り出し、検索してみた。


 『自分が汚いと思う』と入れると『自分が汚いと思う心理』と出てきた。

 

 これだ! と思い、それを検索した。


 上から「不潔恐怖」「強迫観念」「間接的な汚染」「自己嫌悪」と出てきた。


 最初の2つはよく手を洗ったり、体を洗ったりするみたいなので、これは違うと思った。


 「間接的な汚染」も触れた物や空間まで汚いと思うと書いてあるので、これも違う。


 最後の「自己嫌悪」に目を通す。


 過去の経験から自己嫌悪に陥り、「自分は汚い存在だ」と感じる心理状態と結びつくこともある。


 これか。

 きっとこれだ。

 

 過去の出来事は俺の憶測にしかすぎないが、きっと絢斗先輩との出来事があったから、音瀬は自分の事をそう思ってるに違いない。


 理由が言えないから、泣いて謝るだけしかできなかったんだ。


 そんな音瀬に俺はまたカッとなって、言いたい事言っちゃったよ……。

 音瀬の話はちゃんと聞くって決めてたのにな。

 

 でも、こんなに言葉が足りないんじゃ分かんねーよ。

 スマホで検索してやっと分かったっていうのに……いや、言えないか。

 フッた相手にそんな事わざわざ言わねーよな。


 童貞狩りの話だって、俺に幻滅してほしくて言ったぽいし……でも、1人でも多くの人の記憶に残りたいってなんだ?


 まるで死ぬみたいじゃないか。


 『毎日生きてるのが辛いの』

 『ただ死ぬのは嫌』


 俺は何て返せばいいのか分からなくて、何も答えられなかったけど、これってただ死にたいって言ってるわけじゃない。


 音瀬は死ぬ準備をしている……のか?


 その考えに辿り着いた時、俺の背筋がゾワリとした。


 そんな……まさかな。

 きっと俺の考えすぎだろう。


 フラれたから気分が落ち込んで、暗い想像をしてるだけだ。


 俺が気分を切り替えようとしていると、ワイワイとした声が近づいて来ている事に気付いた。


 まだ考えたい事があるので、違う場所にでも移動しようと腰を上げると、見知った人物と目が合った。


 「よぉー根暗君、久しぶりだな」


 そう言って声をかけて来たのは絢斗先輩だった。


 俺は丁度良いと思った。

 分からない事は当事者に聞くのが一番手っ取り早い。


 「久しぶりですね。腕は大丈夫でしたか?」


 聞きたい事があるので、俺は下手にでる事にした。


 「あぁん? お前舐めてんのか?」


 下手に声をかけたのに、なぜか絢斗先輩はご機嫌斜めだ。


 「お前あのアザ、コイツにやられたのかよ」

 「ダセー」


 絢斗先輩と一緒にいた男達2人に揶揄からかわれて、先輩は更に機嫌を悪くした。


 「うるせーな。油断したんだよ。でも、今日は油断しねー。この間のカリ返してやるよ!」


 そう言って絢斗先輩は急に俺に殴りかかって来た。

 

 えぇー!?

 マジかよ!?

 めんどくせー。


 ちょっと話しを聞きたかっただけなのに……。

 




話聞きたかっただけなのに……(´・ω・`)

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