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犠牲者の会

 僕、由元忍ゆうげん しのぶ15歳はどこにでもいる女子高校生だ。違うといえば外見で白髪に赤茶色の瞳くらいだ。

 生まれつきの色なのだけど、周りからは綺麗だねとか気持ち悪いとか色々昔から言われてきた。

 いい意見もあれば、悪い意見もある。

 僕は外見ではなく、内面を見てくれる人と仲良くなりたい。


 僕はいつも学校の休みの日長い髪の毛を帽子の中に入れ、ロングパーカーのフードを被り、前は夏なので暑いから開け七分のズボンとサンダルを履いている。


 いつも通りに運動不足にならないように、街中を歩き、コンビニでアイスを買い、公園のベンチでアイスをのんびり食べる。

 メロンソーダー味のアイスバーをこぼれないように食べていると、ゆっくりと年配のおじさんが近づいてきた。



「昼間コンビニでアイス買ってた子だよね?」


「あ、はい」


「綺麗だよね」


「あ、ありがとうございます」


「ずっと綺麗なままがいいよね?」


「ええ、まぁ」



 僕は返答しながらでも、このおじさんが気持ち悪いと思ってしまう。



「じゃあ、オジサンが綺麗なまま、保存してあげるよ」




 おじさんが僕の体にぶつかってきたと思えば衝撃でアイスを落とす。



「え?」


 腹部に痛みが驚きの後に来ておじさんを押しのければ、ナイフが抜け血があふれ出してくる。

 僕はベンチから崩れ落ち地面で傷口を抑えるが、内部が傷ついているようで、一行に血が止まる気配がない。


「長い髪の毛も綺麗だね。おじさんのコレクションにしてあげるよ」



 こんなおじさんに殺されるの?こんなところで死ぬの?嫌だ、嫌だ、嫌だ。


「どんなお洋服きせてあげよう、悩んじゃう、がはっ」



 体が動かなくなっていく感覚がだんだんなくなっていったと思えば、傷口も綺麗に治っている。

 その代わり、おじさんが僕と同じ状況で倒れていて、僕とそっくりの人物が笑顔で僕の方に歩いてきた。


 危機感を覚えながらも立ち上がりゆっくり、相手の次の行動を見る。



「おはよう、死んだ感覚はどんな感じだった?いきなり言われて困ってるかもしれないし、これから言うことを聞いて動揺するかもしれないけど聞いて、君は一回死んで『犠牲者の会』という死人の集まりのグループに参加できました。おめでとう。『犠牲者の会』の務めは他殺の現場をいち早く見つけ、殺された相手と殺人者の運命を入れ替えて、自分の階級を上げていくこと。ただ例外もあって『犠牲者の会』同士が鉢合わせしたときは殺し合いも可能だよ。同じ死者同士だからね。なんでそんなことをしないといけないかって、死んでるから現世に残るのにエネルギーが必要なんだ。それを集めるのに階級を上げていくことが必須になってくる。階級が上がると配下を作ることもできるし、魂に蓄積できるエネルギー、魂気こんきの量も上がるからね。何か聞きたいこと他にあるかな?」


「家に帰っても大丈夫なんですか?」


「大丈夫だけど、死んでるから寿命は止まってるし、何年たっても年を取らないのは不自然だとおもうよ。オススメは魂気を集めて異界のお金としても使えるから、それで現世じゃありえない、商品を購入して生活することかな」


「貴方の名前は?」


「ただの案内人さ、それじゃあ、いい旅を」


 それだけ言うと案内人は霧のように消えていった。

 静けさだけが公園に残っている。

 僕はこの日『死者』になった。

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