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フェリシアの魔法の物語  作者: はる
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フェリシア6歳!

 年末年始だ!


 みんなでいつもより豪華な食事を食べる。


 私は普通に食べ物が食べれるようになったからママンの美味しい食事を食べる。


 小さい頃は見ているだけだったけど、豪華な食事、おいしいよ〜!


 ママンとアンリ以外は、がっついて食べる。いつもおいしいけど、今日はさらに特別!


「おお、今の時期にポイサが食べれるなんて、嬉しいな!」


「フェリの作ってくれた魔法の袋のおかげよ。時間停止だから季節関係なく食品が新鮮なまま食べれるわ」


 ポイサは熱を通すと甘くなる葉野菜。甘味が貴重なこの世界では庶民の味方だ。


 甘味を味わえる冬の芋は今は畑に埋まっている。その名も甘芋。うん、そのままだね。冬の時期の楽しみなんだ。さつまいもみたいに甘い。離乳食に出てきてから、そのおいしさにハマっている。


 今日は甘芋も調理されている!嬉しい!口の中が幸せ。


 もちろん甘くない食事もあるけど、子供舌だからどうしても甘くて食べやすいものに目が行きがち。


 仕方ない、仕方ない。


 みんなでいつもより豪華な食事を食べて、満足のうちに眠りについた。




 翌日、みんな1歳ずつ歳を重ねて、私は6歳になりました!いぇーい!


 アンリも4歳で言葉の発育が素晴らしい!ちょっと年齢からすれば言葉が遅れていたから安心。


「ねーね、だっこしてー」


「ごめんねアンリ。ねーね小さいからアンリのこと抱っこ出来ないんだ。パーパー!アンリが抱っこしてって言ってるよー!」


「おー!すぐ行くー!」


 冬の我が家は平和です。



 子供部屋の片隅に座って、知識の泉に聞く。


(知識の泉、家にお風呂を作りたいんだけど、どうすればいい?教えて)


『家の増築を村の大工に頼むか、貴方自身が作る方法がありますがどちらにしますか?』


 私が作れるのか。魔法か錬金釜で作るのだろうか?


(私が作るなら、どうしたらいい?)


『クリエイト魔法と時空間魔法で作れます。クリエイト魔法で作る場合は魔力で作るのですが、魔力が足りない場合には材料がいります。時空間魔法で家の空間を広げて、そこにクリエイト魔法で風呂を作れば良いでしょう』


 なんか難しそうな魔法が出てきたぞ。私に出来るかな?


『出来ます。まずは時空間魔法の空間拡張を覚えてください。次にクリエイト魔法で小さな物を作って練習してください。クリエイト魔法でいきなり大きな物を作るのは現実的ではありません。練習あるのみです』


 おお、練習を勧められた。知識の泉が人間らしくなってきたかも。


 外に雪が積もってるから、クリエイト魔法の練習で雪の像とか作ったら楽しそう。


 外に出かける準備をして、外に遊びに……いやいや、魔法の練習をしに行こう!


「ママー、外で遊んでくるー!」


「暖かい格好したー?」


「したよー!いってきまーす!」


 家から飛び出して、家の横に積もった雪で練習する。


 身体に魔力を巡らせて、何作ろう?雪だから雪兎を作ろう!


「クリエイト魔法、雪兎!」


 雪が固まって、形を作る。


 なんか、ダンゴムシみたいな雪兎が出来た。残念。努力は1日にしてならず!雪兎のイメージもすぐには作れず!妄想するのだ!フェリシア!かわいい雪兎を!


「クリエイト魔法、雪兎!」


 さっきよりマシ。


「クリエイト魔法、雪兎!」


 だんだんよくなってきた!


「クリエイト魔法、雪兎!クリエイト魔法、雪兎!」






 ふぅ〜。魔力が切れた。眠い。久しぶりに魔力を使い切ったな。家の中で寝よう。



 家の中で健やかにお昼寝しているとママ様の叫び声がして、ぼけぼけしていた頭がシャキン!と起き上がった。


「ママ!」「リーザ!どうした!」「ママ!」


「あ、貴方達。来てくれたのね。ありがとう。いやね、家から出たらカタモンが雪で沢山作ってあって驚いたのよ」


(知識の泉、カタモンて何?)


『退化した羽を持つ地を這う魔物です』


 イメージ画像も頭に送られてきたけど、雪兎と全然似てない。


「あっ!これ作ったのはフェリシアね!何でこんな物作ったの!こんなに沢山作ったら気持ち悪いじゃない!」


「えっ!酷いよママ!私、雪兎を作ったのに!」


「え!?雪兎?雪兎はもっとこう、ふっくらとした毛皮を持っていてね雪の中で可愛いのよ?」


「確かにカタモンだな」


「パパまで酷い!頑張ったのに!」


「あー、ごめんごめん。でもな、カタモンにしか見えないんだ。ご近所さんが通ってびっくりして怪我したら駄目だろう?全部壊そうな。シャルル手伝ってくれ」


「え〜、そんなぁ〜。頑張って作ったのに〜」


 ママが私を抱き寄せてくれる。


「フェリが、頑張って作ったのは分かったわ。でも、もうちょっとまともなのを作りましょうね」


 えー!何気にママ酷い!私がまともじゃないの作ったみたいに!あっ!パパとにーにの剣で雪兎達が潰されていく!ひどいー!


 潰されていくのを見ながら私はべそかいた。


ブックマーク、ありがとうございます!

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