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フェリシアの魔法の物語  作者: はる
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ハイハイが出来た!

 生後8ヶ月。とうとう、ハイハイが出来るようになった。


 移動スピードの速さよ!素晴らしい!全身に筋肉がついてきた証拠だね!


 ちょっと大きくなったから、ママンが私を抱っこやおんぶするのが大変そう。私、良い子にして騒がないからね。安心してママン。


 私が動くからか、柵みたいなのが私の周辺に立てられた。体当たりすると動くけど、良い子はママンに逆らわないのです。柵の中で動き回ります。


 にーにが私に興味津々なのよ。少し加減を覚えてくれたけど、まだまだにーにも子供。

 たまに泣かされるけど、仲は悪くないよ。にーには良い子。


 お昼ごはんを食べたらにーには家に居なくなるから村の子供達と遊んでいるのかもしれない。ねーねはまだ小さいからママンと一緒にいる。


 ねーねは私の事を人形か何かだと思っているみたいで、よく抱きしめてくる。心地いいからそのままでもいいかな?


 あ、おもらししちゃった。ママーン!


「まーま!まーま!」


「はいはい、フェリ。どうしたの?」


「まーまー」


 呼びながらお尻をぽんぽんとする。


「あらー、おしめね。持ってくるからね」


 簡単な言葉なら分かるようになってきた。赤ちゃんの脳は柔らかいな。


 ママンにおしめを変えてもらう。スッキリ!


 私の生活は変わらない。寝て、おっぱい飲んで、垂れ流す。う〜ん、トイレくらいは事前に察知してママンに連れて行ってもらいたいけど、まだ我慢が出来んとです。あっ、と思ったら出ちゃう。トイレトレーニングはまだ早いか。


 あ、ママンが散歩に連れていってくれるみたい!ねーねも一緒!


 おんぶされて外に出る。ねーねはママンと手を繋いでいる。


 色が分かると景色を見るだけでワクワクする。ここちょっと文明が遅れているみたいなんだよね。でも空気が良い。


 なんだか秋っぽいかな?一時期よりママンの背中が熱くない。作物の収穫の時期じゃないかな?


 麦の畑が黄色に輝いて綺麗だ。ママン1人で収穫出来るかなぁ?心配。


 あ、井戸端会議。ここではママン、ちょっと私じゃ聞き取れない早さでお話しする。ママンも若いしね。子供の世話と畑の世話だけじゃストレスも溜まるよね。


 ねーねは他の小さい子供と居る。結構大きい村なのかも。気温がちょうどよくて眠くなってきた。あくびをして寝る。寝る子は育つのですよ。



 お腹が空いて目が覚めた。ママンは何処?ここ知らない場所だ。ママンを呼ぶ。


「まーまー!」


 ばたたっと音がしてママンと初めてみる大人がいる。


「ぱい、ぱい」


「おっぱいね。ちょっと待ってねー」


 ママンがおっぱいを出して抱っこしてくれる。私は迷わず吸い付く。ごくごくと飲む。知らない大人の人がじーっと見てくる。珍しいかな?


 お腹がいっぱいになったら、ママンにげっぷさせてもらう。


 知らない大人が話しかけてきた。


「sdjwばーば、ばーば」


 何?意味がわからないけど、私に言って欲しいのかな?


「ばーば、ばーば」


「ばーば?」


「!vajxtxvaばーば!」


 何かすごい嬉しそう。ママンと喜んでるから悪い人じゃ無さそう。

 よく見たらママンにちょっと似てる。親族かな?あ、抱っこされた。にこにこと私を見てくるから、ちょっと笑って愛想を振りまく。喜んでくれた。


 ママンとばーばさん?が話しをしていると、中年の男の人が入ってきた。なんか優しそうな顔。


 ばーばさんが私を男の人に渡すと、男の人は抱っこしてくれた。じーっと見てると何か話しかけてくれたので、にぱっと笑っておく。男の人も笑ってくれた。


 私は帰るまで男の人に抱っこされていた。途中で漏らしてごめんよ。


 ねーねは、ばーばさんがママンと2人で相手していた。


 帰り道は夕焼け空で綺麗だった。


 家に帰るとにーにが居て、1人でべそかいていた。ママンがすかさず慰める。

 にーに1人で寂しかったんだね。可愛い。


 子供部屋?に、にーにとねーねと放り込まれて、にーにに構われる。


「にーにー」


「フェリはぼくがわかるのか。えらいぞー」


「ねーねー」


 ねーねも呼ぶと近づいてきて、3人で引っ付いて遊んだ。というか、遊ばれた。私、生け贄よ。泣かないだけ進歩なんだからね!



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