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フェリシアの魔法の物語  作者: はる
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盗賊からの襲撃

 私は盗賊を人だと考え無いようにした。私達を殺しに来た魔物だ。


 刃物を持った少年が私に突っ込んでくる。結界に刃物が弾かれた。驚く少年。

 私も驚いた。こんな少年が盗賊なんて。


 せめて苦しめないように殺す。


 女性を担いで去っていく盗賊。奴隷にするってパパが言ってた。たすけないと。


 結界を女性を担いだ盗賊に張って、それ以上進めないようにする。

 怒ったように結界を叩く盗賊。女性を落とした。結界を消して、男の首を次元斬で飛ばす。女性が足元で震えている。


 助けるのは後だ。殺さなきゃ。村を守らなきゃ。


 私は飛んで、空から俯瞰する。次元斬を発動して、村の入り口方面に進んでいく。


 私には村人の顔が分からない。まだ小さいから、行動範囲が狭かったから、村の奥に住んでたから、知り合いが少ない。


 明らかな敵だけ首を刎ねて行く。あとはにーにとパパに任せる。


 この村ってこんなに大きかったんだ。追いかけられる村人を助けて、飛んで行く。


 井戸の周りは道具が錯乱している。やっぱり計画的に襲われたんだ。遠くで馬車が出発した。


 出発?今?襲っているのに?嫌な予感がした。


 でも、目の前の敵を倒さないと。馬車の出発した方向だけ覚えておく。



 多分、100人くらいは殺した。でもまだいる。何でこんな集団が見つかってなかったのか。


 作業のように首を飛ばす。次元斬、便利。


 私に気がついて矢が飛んでくる。明らかな敵対行為だ。首を次元斬で飛ばしていく。


 普通なら、こんな武力集団が来たら負けていた。この村は大きな危機だったのだ。


 だって、増やしたはずの警備隊が殺されている。容赦無くズタズタだ。


 盗賊があらかたいなくなったら、地面に降りて息のある警備隊を探していく。


 みんな息が無い。生きてる人はいないの?


(知識の泉、どうしたらいい?)


『死んだ村人に【蘇生】を掛けることを推奨します』


 蘇生魔法。使えるかな?


 まだ青年の警備隊の側にしゃがんで、身体に魔力を巡らせて、神聖魔法・蘇生を使う。


 黄金の光に青年が包まれる。


「ぐふっ」


 青年が血を吐いた。治癒魔法に切り替える。流れた血は戻らないが治癒魔法で造血もイメージする。


 みるみる傷が塞がった。


 次の警備隊の元に行く。


 蘇生を試して、蘇生が出来たら治癒魔法をかける。


 頭が潰れている人はダメだった。先に治癒魔法を試してみても傷が治らない。助けられない。


 繰り返し、蘇生を試しているとパパが来た。


「フェリーー!良かった!無事だったか。よくやったな。先に家に帰るぞ」


 パパ。


「パパ」


「何だ?フェリ?」


 無傷のパパ。いつものパパ。良かった。結界を張り直す。


 パパに抱きつく。温かい。頑張ってここまで来てくれたんだ。

 涙がぽろりと落ちた。


「パパ、パパ、パパ!パパー!あ〜ん!!」


 子供のように泣いた。そういや子供だった私。


 泣いてないで村人に蘇生をしないと。でも萎縮した私には、心が痛い私にはパパが必要だった。


 ボロ泣きする私にパパは抱きしめてくれた。


 いつのまにかにーにもいて、一緒に泣いていた。


 敵はいなくなっていた。逃げたのかな?


 村は静かだ。



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