表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フェリシアの魔法の物語  作者: はる
43/59

魔法の袋を作る

(身体に魔力を巡らせて、作りたい魔法の袋をイメージする。容量は大きく、何が入ってるか使用者に分かる、使用者はエリックとリーザとフェルンの血筋だけ、不壊、時間停止の空間を付与!)


 私は今【魔法の袋】を作っている。


 アンリはお昼寝で夢の中だ。集中する為に他の家族は家にいない。


 魔法の袋は半分成功した。あと残り3個だ。


 毎日、付与の練習をして、成功率100%にしたかった私には気力との勝負だった。この1カ月でほぼ成功率100%になったので、ママンが丹精込めて縫ってくれた大人の手のひらくらいの袋で魔法の袋を作っているんだ。


 よし、これも成功!


 黙々と付与し、全てに付与が済んだ。


(あーっ!緊張したー!でも、やったぞ〜!)


 達成感に包まれて、アンリの隣でゴロゴロした。


 飛行魔法も出来るようになったし、ランダム転移は怖くてしていない。


 私は、前に重症になった警備隊の人の家に尋ねて【サーチ】と【治癒】で治療を試させてもらったら成功して、ママンとねーねも寝たきりになった人や古傷を持った人を【治癒】で治せたから何があっても安心。


 こっそりと「内緒にしてね」って言ってきたけど、村で3人も元気になったから守れるかはわからない。

 お医者さんの患者さんは私達がとってはいけないし、村に医者という専門家は必要だと思う。


 あとは【蘇生】だけど、これは容易く試せるものじゃ無い。死人なんて出ない方がいいんだ。





 稲刈りと収穫祭が終わった頃。

 今日はパパンが村の集会場に行って村会議をしてくるらしい。


 行商人さんも商隊を連ねて来てるから何かあったのかな?村会議なんて初めて聞いたよ。


 お昼を過ぎて、アンリがお昼寝した頃にパパンが帰ってきた。難しい顔をしている。


「パパ、おかえり。何かあった?」


「フェリか。ただいま。ママはいるかい?」


「ううん、ねーねと、にーにと教会に行ってるよ」


「じゃあ、みんなが帰って来たら話すからな」


 頭をくしっと撫でられた。パパン、疲れてるのかな。パパが残っていた昼食を食べた後、一緒にお昼寝に誘ってみた。


 アンリとパパと川の字でお昼寝。いい気持ち〜。



 夕方にママ達3人が帰ってきた。


 魔法袋をみんなに配って回る。


「やっとできたのか!ありがとうな、フェリ!」


「やったー!ありがとう!」


「おお、ママとの合作だな。大切に使うよ」


「あのねー、使用者制限してるから他人に取られても他の人は使えないし、中に入っているものが分かるし、時間停止なんだよ!ママとの合作!」


「凄いじゃないか!パパの持ってる魔法の袋より凄いぞ!」


「えへへー」


 照れる。


「アンリの分はママが持っておくわね。フェリありがとう」


「ママがいなかったら出来てなかったよ。ママもありがとう」


 ごはん前に渡せて、にーにとねーねはさっそく神様に貰った物を魔法の袋に入れていた。何処にでも持ち運び出来るのが嬉しいらしい。



 ママが夕食を作ってくれて、食事をみんなで食べている時にパパが村会議の話の内容を教えてくれた。


「いい話と悪い話がある。いい話は、領主様がこの村は大きく立派になったから村から町にしようと計画しているらしい。ほぼ、本決まりだ。

 悪い話は、商隊の人達が運んでくれた話なんだが、どうやら盗賊が近くに出没しているらしい。警備隊での村の入り口の強化はしてくれるらしいが、各々気をつけるように、だそうだ。どうも、タチが悪いらしい」


「タチが悪いって?どういうこと?エリック?」


「……捕まえた女子供を攫って奴隷にしたり、村を機能停止にするぐらい食べ物や何もかも持って行くらしい。男はほぼ皆殺しらしい。その事から、相手の盗賊はかなりの大人数だと思われると」


「やだ、怖いわ。みんな気をつけましょうね」


「パパ、ママ、どうしたらいいの?盗賊が来たら戦えばいいの?逃げればいいの?」


「シャルル、捕まるくらいなら逃げて欲しい。シャルルはもう、小さい大人くらい身長があるから捕まるよりも殺されると思う。パパもだ。リーザやリーヌ、フェリやアンリは捕まると奴隷にされるだろうから逃げて欲しい」


「そんなに危険なの?」


「領主様が見回りをしてくれているんだが、捕まらないらしいんだ。それでも被害が出てる。どこかの村人に擬態しているのかもしれない。ここに来ないとは言えないんだ。自分の身は自分で守るしかない。いざという時は家族でも見捨てて逃げるんだ」


「パパ、ママ、怖い」


「怖いよ」


「今日はみんな一緒に寝ような。大丈夫だ。本当にいざという時の話だ。パパは強いからみんなを守るぞ!」


(知識の泉、盗賊は近くにいる?)


『かなり近くにいます』


(盗賊が来たら分かるように出来る?)


『探索魔法で【警戒】というものがあります。それを覚えればいいでしょう』


 今出来るのはそれぐらいか。


 ねーねに子守りは今日はいいと断って、子供部屋で家族全員が寝ている時に【警戒】の練習をする。夜中に使えるようになったから村の入り口に警戒の魔法を張って眠った。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ