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フェリシアの魔法の物語  作者: はる
39/59

金色の森へ 3

 ん、んん?硬い。身体が痛い。喉も渇いた。ゆっくりと目を開ける。口元が冷たい。手で触ると涎が垂れていた。無意識にクリーンをかける。


 ぼけぼけと身体を起こすとにーにとねーねが両側に横になって倒れていた。


「にーに、ねーねぇ」


 私はにーにを揺さぶる。ほっぺも叩く。起きて!不安だよ。


「にーにーぃ!」


「ん、んあ、痛い、痛いよフェリ」


「にーに、起きたぁ!」


 にーにに、ガバリと抱きつく。不安だったんだよ!


 えっ、うえっ、と泣いていると、にーにが起きて抱きしめてくれた。


 あ!後はねーね!


「ねーね!」


 にーにとねーねのとこまで行ってねーねのほっぺをぺしぺしと叩く。


「ねーねぇー」

「フェリ、そんな起こし方じゃリーヌが可哀想だよ」

「う?」

「リーヌ、カトリーヌ!起きて!朝だよ!」


 朝じゃないよ。多分。


「んう?眠い〜」

「おーきーてー!」

「ねーね!」

「ぐふっ!」


 あ、ねーねのお腹に乗っちゃった。でも、そのおかげで起きた。


「みんな無事だな。フェリは泣きすぎ」


「だって、みんな、寝てたもっ!」


「不安だったんだな。よしよし。リーヌ起きれるか?」


「うん、起きる。何があったの?」


「僕達はみんな寝ていたらしい。フェリが言うにはね」


「あれ?頭の上に何かある」


「本当だ。誰か来たのかな?」


「向こうにもあるよ!何か3つ置いてある!」


『其方らに授けた。使うが良い』


「また、声が聞こえた!使っていいの?」


「そうらしいね。多分だけど、僕達は神の身元に来てしまったんじゃないかな?」


『そうだ。愛子達よ。またおいで』


「あ、ありがとうございます!」

「ありがとう、ございます」

「ありがとう、ごじゃいます」


 涙が止まって来た。神様の身元?神殿だと思ったのは間違いじゃなかった?


「ふーちゃん、これ鑑定して?」


 ねーねがなんか神々しい布を差し出して来た。鑑定で見てみる。


 ー聖布ー

 聖母神が授けし聖なる布。どんな人でもこの布を触れば安らかで悔い改める気持ちになる。防刃・防汚・防魔法。持ち主からは奪えない。不壊。  持ち主:カトリーヌ・フェルン


 ねーねに鑑定結果を教えるとびっくりして、聖母神様に祈っていた。

 ねーねが祈ると何か神々しい光がほとばしった。


「ひゃあ!」

「うわぁ!」


「えっ、どうしたの?」


「ねーねから光が出た」


「リーヌ、誰もいない所で祈ろうな」


「うん?」


 次は私の頭の上にあった物。なんか、光輝く鍋?魔女の鍋みたいだけど、横に綺麗な模様がある。鑑定!


 ー錬金釜ー

 知識と魔法の神から授けし錬金釜。神器。使い方は持ち主が分かる。不壊。  持ち主:フェリシア・フェルン


 おお〜〜!!凄いの貰っちゃった!鍋を持ち上げると棒が中に入っていた。

 使い方も頭の中に情報が刻みつけられたみたいで分かる。


 最後はにーに。綺麗なこれまた神々しい剣が置いてある。鑑定!


 ー聖剣ー

 闘神が授けし聖剣。神剣。邪なるものを切り裂く力が備わっている。持ち主以外が使っても切れない。不壊。 持ち主:シャルル・フェルン


「闘神様!ありがとうございます!大切にします!」


 私は時空間倉庫に錬金釜を入れておいた。ねーねとにーには大切そうに手で持っている。


 にーに、パパンに剣術教わっているくらい好きだもんね。


「帰ろう。にーに、ねーね」


「そうだね、帰ろうか。パパとママが驚いちゃうね」


「そうね、私達、神様に声をかけてもらったのよ」


 扉を出たら、振り返って平伏した。それから立ち上がって入り口まで歩いていく。もう、怖さは無かった。


 結界から外に出ると、もう、日暮れ近くだった。私達は途方に暮れる。

 瞬間移動で帰るしかない!


 にーにとねーねに抱き合ってもらい、空間を大きめに取って、家の裏の畑に移動させた。私も慎重に瞬間移動する。


 3人で家に入った。


「「「ただいまー!」」」



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