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フェリシアの魔法の物語  作者: はる
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教会で勉強

 春です。

 教会に、にーにとねーねと勉強に行きます。


 やっとだよ!やっと文字の勉強が出来る!


 午前中、にーにとねーねと手を繋いで、うきうきと教会に行く。楽しみで手を無意識に振ってしまう。


「フェリ、落ち着いて。教会は逃げないよ」


「にーに、楽しみなの!」


「ふーちゃんは勉強が好きなの?」


「勉強して知らない事を知るのが嬉しいんだよ!」


「ふーん、凄いねフェリは」


「凄い!?」


 褒められた?嬉しいな!


 息がはふはふしてきたら教会に着いた。教会の中に入ると、スキルを貰った時の場所に小さな机や椅子がたくさん置いてあった。ここで勉強するのかぁ。


「先生、今日もよろしくお願いします」

「「よろしくお願いします」」


「はい、おはよう。今日は1人多いね。5歳の子かな?」


「はい!5歳になりました!」


「元気でよろしい。頑張って勉強するんだよ」


「はい!」


 スキルを貰った時の中年の男の人だ。先生ってにーにが言ってたから、この人から教えてもらうのかな?


 机の上に四角い薄い入れ物に土が入っている。字を練習する為の物かな?鉛筆みたいな木の棒もあるし。


 にーには2階で本を読むらしい。ここでお別れ。いつか本も読んでやるんだ!


 ねーねの隣に座って待つと、子供達がいっぱい来た。みんなそれぞれの椅子に座る。木造りだからちょっとお尻が痛いな。そのうち慣れるかなぁ。うちの家の椅子は柔らかいからなぁ。うちってちょっと贅沢なのかな?


「はいはい、みんな集まったね!教師をするウインドだ!先生と呼んでくれ!ボランティアの人達も来ているから、分からない所があれば大人にすぐに聞いてくれ!それでは文字の勉強を始める!」


 先生が足元に置いてある羊皮紙かな?それに大きい字が書いてある。


「これは『あ』だ!足のあ!砂板に書いて練習しなさい!書き方はこうだ!」


 木の棒を持って砂に字を書く。おお!書けた!あ、ね。足のあ。覚えた。


 先生が掲げてくれる羊皮紙に書かれた文字と教えられた書き方で砂板にどんどん文字の練習をする。


 書く場所が無くなったら、ねーねが砂を平らに慣らしてくれた。

 ねーねはお手紙の書き方をボランティアの人に教えてもらっている。結構本格的だな。


 私も早く文字を覚えるんだ!


 文字ばかりだと子供達が飽きるからか、途中で計算の勉強になった。数字を覚えて、1+0から。

 0の概念があるって事は結構、計算は進んでいるのかもしれない。数字は10進法だよ。


 数字さえ覚えれば簡単な算数だ。数字を忘れないようにざりざりと砂に書いていく。


 先生は小道具を出したりして、子供達が飽きないように勉強を進めてくれる。良い先生だ。こういうユーモアがある人が先生なら楽しく勉強出来るかもしれない。


 勉強が分からない子にはボランティアの爺婆が教えてくれる。いい環境だね。


 カンカンっと何かを叩く音がしたら、勉強は終わり。どうやって午前中の時間が分かるんだろ?


 先生にお礼を言ってから、にーにとねーねと家に帰る。


「フェリ、初めての勉強はどうだった?」


「楽しかったよ!先生が面白い!」


「ふーちゃん、頑張ってたよ」


「そうか、偉いな」


 頭をにーにに撫でられた。嬉しい!褒められたい系女子ですから!


「むふー!」


「むふーって」


「ふーちゃんかわいい!」


「かわいい?私かわいい?」


「ふーちゃんはかわいいよ!」


「リーヌもかわいいよ」


「ねーねもかわいい!」


「えへっ」


 ねーね照れてる。女子だねぇ。そうか、私は可愛いのか。良かった。


 勉強も楽しいし続けられそう!



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