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フェリシアの魔法の物語  作者: はる
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フェリシア5歳 スキルを貰う

 ふっふっふっ。やってきました!年末年始!そう!私が5歳になる日!スキルを神様からもらう日よ!


 それはもう浮かれている。


「フェリシア。落ち着きなさい。怪我しちゃうわよ」


「フェリシア、明日にはスキルが貰えるからな。今日は大人しくしなさい」


「でも〜ぱぱ〜まま〜気持ちがうきうきして〜!」


「でもじゃありません。一緒に寝てあげるから、早く寝ましょう?」


「おっ、じゃあ俺も子供達と寝ようかな?」


 家族みんなで寝ることになった。ねーねの『子守り』発動!


 すやぁ。


「リーヌありがとうね。さぁ寝ましょう」


「おやすみ、パパ、ママ」


「おやすみリーヌ良い夢を」

「おやすみ」





 起きました!すこやかな朝です!私、5歳!爆誕!


 ポーズをビシィっと決めてたらパパンに見られてた。恥ずかしくて布団に戻る。


「フェーリ、フェリシア。5歳おめでとう。可愛かったよ。起きなよ」


 パパが私を布団の上から抱え込んでくる。愛情が嬉しい。


「パパ、おはよう。ありがとう」


「フェリ、おはよう」


 顔にちゅっとキスされた。うふっ!でれっとしちゃう。パパンかっこいいよ!


 朝の準備をしたら、椅子に座って朝食を待つ。みんなも起きてきた。


「みんな、おはよう」

「おはよう」

「おはよう」

「おはよう」

「はよ」


「さあ、ごはんを食べましょう!」

「「「「「神に感謝を」」」」」


 ママンのごはん、美味しいなぁ。アンリも頑張って自分で食べてる。可愛い。


「朝食を食べたら、みんなで教会に行こうか」


「うん!」


 わあ!楽しみだなぁ!


 朝食が終わったら、冬だから、みんなもこもこに服を着てアンリはパパンに抱っこされて、後のみんなは歩いて行く。

 今日はママンと手を繋ぐ。雪の中ザクザクと進んでいく。息が白い。

 途中で教会に行くだろう人達と合流して歩く。


 にーにが知り合いでも居たのか仲良く歩いている。


 息が荒くなってきた頃にやっと教会に着いた。


「フェリはずいぶんと静かになっちゃって。大丈夫?」


「ママ、疲れた」


「あらあら、ママにもたれていなさい」


 ママンがしゃがんでくれて、もたれかかる。ふぅ、疲れた。雪の中でもぽっぽと温かい。


 息が落ち着いてきた頃に教会の扉が開いた。


「フェリ、落ち着いていってらっしゃい」


「うん!」


 教会の入り口に向かって歩く。同じ歳の子達と一緒に教会の中に入る。


 教会の中は蝋燭に火がついていてほんのりと明るい。


 子供達が団子になっていると、白い服を着た中年の男の人とまだ若い青年、少女が前にやって来た。


「5歳になった少年、少女よ!おめでとう!スキルを神様からいただく時がやって来た!皆、神に祈ってください!どのようなスキルが欲しいか心の中で思ってください!神の御心は貴方達に応えてくれるでしょう!さぁ!祈りましょう!」


 前に居た3人が膝をついて祈りのポーズをした。前にいる子供から順番に真似していく。


 私も祈りのポーズをする。神様、魔法が使いたいです!強い魔法!生活に役立つ魔法!神様!魔法を使わせてください!


 みんな静かに祈っている。その時、鐘の音が頭の中で聞こえた。ゴーンゴーンゴーンと3回重い音がした。


 子供達が騒ぎだす。


「音が聞こえた」

「神様の音?」

「スキルをくれたの?」

「ゴーンてしたね」


「静かに!1人ずつ前に来なさい。並んでね!」


 列の中程に並んだ。スキルを紙に書いてくれているようだ。みんなまだ字が読めないし、自分のスキルも見れないしね。


 待っていると順番が来た。


「お嬢ちゃん、この玉に手を当ててごらん。痛くないからね」


 ペタリと触る。中年の男の人が「おお!」と声をあげた。紙にインクで文字を書いている。


 紙を貰う時に声をかけられた。


「お嬢ちゃん、神様から良いスキルを貰ったね。大事にするんだよ」


「はい!」


 良いスキルらしい!嬉しい!胸がどきどきする。神様ありがとう!


 字は読めないけど、スキルを見ようと思えば見える。でも、家族みんなで知りたい!教会の扉が早く開かないか足踏みしちゃう。


 全員終わったみたいで、教会の扉が開く。


 パパ、ママ、にーに、ねーね、アンリ!どこ?


 子供達がみんな飛び出して行く!


 パパ!大きいからすぐ見つかった!


「パパ、ママ!良いスキル貰えたって教えてくれたよ!」


 はいっと、パパに紙を渡す。パパはすぐにポケットに入れて「帰ろうか」とみんなを促す。

 家に帰ってからのお楽しみだね!


 ママと手を繋いで、家族みんなで帰る。嬉しくてほっぺがぽっぽっとする。


 家が近くなると、家の奥の森が光って見えた。何だろう?綺麗な光だ。


「ママ、森が、光ってる」


「あら、何かしら?ごめんね、フェリ、ママには見えないわ」


 ママには見えないらしい。家に近づくにつれてあんなに光ってるのに!


 家に着いた。森が光ってる。春になったら見に行こうかな?


 全員、重ね着した服を脱いでダイニングに集まる。


「フェリシアのスキルを発表するぞ!おお、これは凄い!まずは、鑑定、生活魔法、それから難しい結界魔法と時空間魔法だ。フェリは教会でよく学んで来ること」


「パパ、難しいの?」


「パパは使ったことが無いけど『難しいと言われている』だな。大丈夫さ。スキルは身体が覚えるものだ。フェリにもすぐ出来るさ」


「まぁ、エリック。無責任なことは言っちゃ駄目よ。フェリ、教会でお勉強をしっかりとしないとね。頑張るのよ」


「はーい」


 結構良いんじゃない?生活魔法もあるし、結界魔法が有れば、さっきの森も結界で身体を覆えば危なくなく行ける。時空間魔法なんてどんな魔法かな?楽しみが増えた!


 早く魔法を使いたいな!



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