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フェリシアの魔法の物語  作者: はる
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雪合戦!

 私は3歳になったし、お姉ちゃんになったのだ!アンリの見本になれるように頑張らなくては!


 冬に逆立ちの練習を頑張ってしたら出来るようになった。


 今までの敗因は、大きな頭と短い手だ。3歳になって身体がのびのびとしてきたぞ!


 相変わらずアンリは可愛い。私より小さくて、たまにふにゃりと笑う。天使だ。髪色はママンより薄いベージュ色で短くてふよふよしてる。目の色はにーにに似てるかも。この子はじーじに似たかもしれない。優しい顔をしてるから。

 身体を撫でると一生懸命、何かを伝えようと「あーうきゃー」とか優しい声を出す。


 小さくても、この世界の数え年で1歳になる。まだ乳児だけど1歳。同じ歳の子より成長が遅いだろうぶん助けてあげないと。



 にーにのクリーンは上手くいってないみたい。「クリーンが使えるとトイレが楽になるから頑張りなさい」とパパンに言われている。


 トイレは藁みたいな物で拭いているから、ちょっと痛い。

 私、トイレも1人で行けるようになりました!穴が怖いけど。落ちないように慎重にしてる。


 ママンは出産の事後は良いようだ。安心。





 3歳になったし、身体も丈夫になっただろうとねーねを誘って、雪遊びをしにもこもこと服を着込んで雪の積もる外に出た!にーにも身体を動かしたかったのかついてきた。


 私は雪合戦の説明をにーにとねーねにする。

 2人はとりあえず投げられた雪玉に当たらなければいいと解釈したようだ。


 三角形の頂点に3人がいるように離れて雪合戦を開始する。


 まずはにーにだ!身体も1番大きいし体力もある。消耗させねば!


 雪玉を作り、えいっ!と投げれば、あさっての方向に雪玉が飛んでいってしまった!

 私は今世で初めて『投げる』と言う動作をしたのだ!忘れていた!ノーコンだ!なら、慣れるまで防御をしなくてはいけない!


 ボスっと顔に雪玉が当たった。子供の手で握ったから余り痛くなかったが驚いた!慌てて雪を手で払う。

 ねーねが「やった!」とはしゃいでいる。にーにはそんなねーねに雪玉を投げて胴体に当てた!ねーねは忘れてた!とばかりに雪玉を作り、にーにに投げる!だが、にーには年長さんでパパンに剣術も教えてもらっているし、8歳で身体も動かしやすくなってくる年齢だ。ひょいっと避けてしまい、また、ねーねに投げる。ねーねはしゃがんで雪玉を回避した!


 私はその間、せっせと雪玉を何個も作り逆襲の準備をした。正しいフォームで投げれば当たるんだ。身体に覚え込ませてやる!


 ねーねに向かって何個も投げ続ける!だんだん方向が定まってきた!記憶に身体が追いついてきたのがわかるが、いかんせん、この身体、力が無い。遠くまで雪玉を飛ばせないのだ!ねーねにじりじりと近づいていく。


 にーにとねーねの雪合戦は私にはちょっと過激かもしれないが負けてられない!


 私の小さな雪玉が、ぽすっとねーねに当たった!


 私の小さな喜びはねーねが投げた雪玉に当たって、あっさり砕けた。ねーねとの距離が近すぎて避ける間もなかった。

 ぬぅ!3歳差の壁よ!今は憎い!


 にーにの雪玉が私に飛んで来た!にーにの性格のように素直な雪玉だ。これなら避けれる。ひょいと雪玉が当たらない軌道に逃げた。


 にーには1番年長の自分が負けられないとばかりに私とねーねに投げてくる。ねーねは何個か被弾したが、私は全て避けた。身体が小さい分、当たる面積が小さいし、家の中でしていた訓練が生きた。

 だが、私が投げられない。仕方ない、避ける事に集中しよう。身体もぽかぽかしてきたし、ちょうどいい。


 にーにがムキになったように連続で投げて来た!私はすいすいと避けるが、ねーねを忘れていた。ねーねは近い私に雪玉を当ててきた!喜んでいる!くそぅ!2人がかりなんてズルいぞぅ!2人より年下の妹をいじめて楽しいか!スポーツマンシップに欠けるぞ!


 この年頃の子供は自分が勝てれば楽しいものだ。私も余りかわいい妹をしてなかったからな。


 雪まみれになった私は惨敗だ。トボトボと雪を払って家の中に入る。

 にーにとねーねは冬にいい運動が出来たとご機嫌だ。


 ママンが雪まみれの私達を見て、みんなの服を脱がしていた。

 特に私は汗もかいていたので、お湯で身体を拭いてくれた。気持ちいい。


 服を着たら、程よく疲れた私はアンリの横でお昼寝した。




 起きたら熱が出ていた。


 またか。ママンが「フェリは身体が弱いのかしら」と不安そうにしている。


 ママン安心して。子供は熱を出したり風邪をすぐひいてしまうのです。多分。



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