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フェリシアの魔法の物語  作者: はる
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パパンの仕事のストーカー

 雑貨屋を襲った犯罪者はあれから見つからなかったみたいだ。

 警備隊の人は一命をとりとめたらしい。


 パパンとママンはすっきりしない感じながらも、いつもの生活を続けている。


 にーには午前中、教会で勉強だし、午後は友達と遊んでいる。ねーねも5歳になったから、午前はママンの手伝いをして午後は1人で出掛けて友達と遊んでいる。


 私は妊娠中のママンと一緒に居る。


 午前中は畑の草抜きと鑑定。お昼を食べたらMPを使い切ってお昼寝。午後はママンとお出掛けしたり、家でのんびりしてる。

 ママンはだんだん痩せてきた。家事を頑張っているからだ。



 そんな中、私は初めて行商人の商隊を見た。


 私は初めて見たけど結構大きな隊列だ。


 ママンが行商人にパパンが取ってきた毛皮や牙を売って、塩や砂糖や調味料を買う。

 雑貨屋で買うよりも行商人から買った方が安いらしい。ママン妊娠してるのに重い物を持って平気かしら?心配。2歳児は戦力外です。


 買い物してよたよた歩いているママンの後ろを歩くのが仕事の2歳児です。


 2歳児って何だろう?出来る事少ないし、お世話されるばかりで何とも頼りない。


 静かに昼寝して、積み木で遊んで、でんぐり返しで身体を鍛える幼児さんですよ。逆立ちはまだ失敗します。何故だろう?



 ある日、パパンの仕事のストーカーをしようとして失敗した。私の隠密性は低いらしい。

 出掛けたパパンに捕まえられて帰宅した。短いストーカーだった。ママンにも怒られた。


 くそぅ、外の世界を見たいんだ!知りたいんだ!だってここはきっと地球とは違う世界だ!魔法やステータスがあるんだもん!


 ママンに腰に紐?縄?を結び付けられた。犬や猫じゃ無いんだぞ!「縄の長さしか動いちゃいけません!」て?理不尽だ!断固講義する!


「まま!これとって!」


「フェリは自由にすると危ないからダメです!そのままで遊びなさい」


「だ、ん、こ、こ、う、ぎ、し、ま、す!」


「上手く話せたってダメよ。パパと決めたのだからね。大人しくしてなさい」


「まま〜!」


「泣き落としもだ〜め!大人しくするの!」


「ぷん、ぷん、まる!」


「やだなにかわいい。何か反抗してるみたいだけど駄目だからね!」


 その日、私は子供部屋で不貞寝した。ママンも一緒に寝てたけど。子供は1人で不貞腐れることも出来ないのだよ。保護者つきね。



 ママンのお腹が大きくなるたびにお姉ちゃんになる自覚が湧いてくる。まあるいママンのお腹を日々撫でるのだ。


 謎空間に居た時に蹴ったり叩いたりしたのは、きっとママンのお腹。

 ごめんね、の意味も込めて優しく撫でる。


 秋にお腹から出て来るんだもんね。お姉ちゃんですよって教えておかないと。


 ママンが育てた麦を収穫する秋。いよいよママンのお腹がぱんぱんで、パパンが代わりに収穫していた。


 ママンはよいしょ、よいしょと歩きながらパパンに指示して一緒に動いていた。

 私は心配でこっそりとママンを見ていた。


 赤ちゃんはきっともうすぐだよ。



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