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フェリシアの魔法の物語  作者: はる
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村で事件!

 ママンが5日に一度ほど、牛のお乳を買ってきてくれる。


 美味しいし、子供の時に飲むと発育にも良いだろうから遠慮なく頂きます。


 パパンが生活は安定したって言ってたから、今までは不安定だったのかな?

 家のお金のこと何も知らない。


 他の家より、この家が綺麗で大きい事はわかるけど、家が金持ちかどうかなんて気にしたことなかった。パパンとママン無理してないかな?


「まま、うち、びんぼー?」


「まあ!どこでそんな言葉を覚えてきたの?家は大丈夫よ。パパの取ってきた肉が雑貨屋さんに毎日売れてるからね」


「ざっかや?」


「そうよ。村のみんなや行商人が売りに来た物を雑貨屋でまとめて売ってるの。大抵の物は雑貨屋で買えるわ」


「うち、おかねもち?」


「う〜ん、そうねぇ、普通の家よりはお金持ちかな?」


「こまってない?」


「困ってないわよ。どうしたの?誰かに何か言われた?」


「いわれてない」


「フェリは心配屋さんなのね。大丈夫よ。元気に生活してくれれば、パパもママも嬉しいわ」


「まま」


 ママンは妊娠してるからひっつくだけ。あったかいママン。好き。




 翌朝、家族で朝食を食べてると、玄関の扉がノックされた。


 パパンが声を掛けている。


「誰だ!」


「シーアだ!緊急の知らせだ!」


 パパンが扉を開けて男の人に対応している。何かあったのかな?


 パパンに話しかけていた男の人は家から出て行った。


「エリック、どうしたの?警備隊さんが朝から来るなんて」


「ガナッシュさんの雑貨屋が夜に襲撃を受けたらしい。娘さんを人質に取られて金を賊に持っていかれたそうだ。ガナッシュさんの旦那さんは怪我したけど軽症で済んだらしい。娘さんは途中で放り出されたようで軽症だ。それと警備隊の夜番が2人。1人は馬に跳ねられて腕を折って、もう1人は重症だ。剣で斬られたらしい。馬に乗っていた賊が捕まってないから注意しろだと」


「あら!大変!子供達は今日は家に居させましょう。エリックはどうする?仕事休む?」


「そうだな、今日は仕事を休んで家にいようかな。心配だし。ガナッシュさんの雑貨屋が狙われたってことは、この村の地理も知ってそうだしな」


「怖いわ。この村で強盗なんて。私が生まれる前にもあったらしいけど……」


「心配いらない。家族は俺が守る」


「エリック」


 パパンとママンがいちゃついてるけど、この村の大事件だよね。雑貨屋はママンが牛のお乳を買ってくれる所だし。そう、遠くない場所だ。


 警備隊の夜番の人が重症らしいし、楽観的ではいられない。


 でも、2歳の私には何も出来ないけど、ママンが生まれる前にも何かあったらしいし、自分達の代でまた無いとは言えないはず。

 パパンに戦い方を教えてもらおうかな?


 あらら、考え事してたら野菜がテーブルに落ちちゃった。3秒ルール、3秒ルール。


「フェリ、落ちたら汚いから野菜とバイバイしないとね?」


 ママンからずもももっと音がしそうな圧を感じる。しまった!見られた!


「まま、ないないよ」


「そうね、フェリのお腹にないないしたわね?」


「ごめんなしゃーい」


「マナーは守りましょうね」


「はーい」


 早く謝るに限る。ママンは優しいからそこまで怒らない。でも、しちゃいけないことしたら注意されるから、素直が一番。


 机、ママンが拭いてくれるから、そこまで汚いと思わないけどな。溢さないように食べないと。


 にーにとねーねは怖がって無いな。何が起きたか分からないと見た。

 今日は外に行っては駄目だと言われて素直に頷いている。にーにとねーね、いい子。


 村では事件だけど、今日はみんな家に居る。私個人としては嬉しいな。



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