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フェリシアの魔法の物語  作者: はる
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1歳児の日常

 にーにとねーねは午前中、ママンと畑で雑草抜きする。

 私はそこら辺を散歩したり、植えてある作物をじーっと見たら植物の情報が出てくるから退屈しない。


 にーには午後は自由時間。

 にーには1人で遊びに行ってもいいけど、ねーねはまだ1人じゃ遊びに行っては駄目なんだって。


 だから、昼食を食べたら家で遊ぶか、ママンの井戸端会議について行くか、じーじとばーばの家に行くくらいしかない。


 井戸端会議に行けば、ねーねと私と同じ歳くらいの子供達がいる。

 そこで、ねーねと私は子供達の中に放り込まれる。


 ねーねは、同じ歳くらいの女の子達と手を繋いだり、お話してる。私は何がなんやら、わからん小さい子達と一緒になる。


 子供は気に入らないと平気で人を突き飛ばしたり押し倒したりする。それは自分が痛さを知らないからだ。

 静かな子供もいるけど少数だ。みんな、やんちゃ盛りの子供達だ。


「え〜ん!いたい〜!」


 女の子の髪を引っ張っている男の子の足を後ろから膝カックンする。

 すると矛先が私に向かう。


「なんだ、おまえ!」


 私を捕まえようとする手から逃げると、追いかけっこみたいになって一緒に走る子が出てくる。何かの遊びだと思ってるんだ。

 井戸の周りをぐるぐると走ると最後尾の子に追いつく。こちとら前世持ちだ。身体の動かし方なら負けないよ!


 そうなったらみんな何で走ってるかなんて分かんなくなる。

 私はこけて泣いてる子を慰める。井戸があるから、置いてある水で足や手を洗ってあげる。


 地面にそこらで拾った枝や石で絵を描いてると、真似してくる子がいるから一緒にお絵描きする。字なんてまだ習ってないからね。

 1歳児に遊びを教えたってルールを覚えられないから、かけっこや隣の子と手遊びしたり、地面の土で遊んだりするしかない。


 耳はダンボにしてママン達の話を聞く。言葉の練習になるからね。



 じーじ達の家に行く時は、またちょっと違う。


 じーじとばーばの家はママンの実家だけど、ママンのお姉さん夫婦が一緒に住んで仕事もしてるらしい。子供も2人いるけど年上で、大体遊びに出掛けてる。私達兄妹の従兄弟になるけど悪い子達じゃないよ。なんか「小さい女の子どうしよう」って感じはする。


 じーじとばーばと叔母さん夫婦は、広い畑のお世話をしている。遊びに行くとじーじかばーばが相手をしてくれる。

 話し相手になってくれるし、可愛がってくれるから大好きだ。


 ママンは『緑の手』を持ってるから、たまにお手伝いしている。姉妹の仲は悪くなさそうだ。


 古いおもちゃを用意してくれたりするけど、普通に遊ぶのはちょっと苦痛だ。お人形を渡されてねーねは喜ぶけど、一緒に遊ぶと、ねぇ?気まずい。


 1歳児の真似も楽じゃない。1歳児だけど。


 多分、14時か15時くらいだろうけど、唐突に眠気がやってくる。まだ小さいからお昼寝が必要なんです。

 ねーねと仲良く、お昼寝。


 起きたら大体夕方。


 ねーねと遊んだり遊ばれたり、柔軟したり、コロコロ転がっている。

 小さい時に出来る身体作りをしないとね。将来の為に。


 その内にーにが帰って来る。

 私達が家に居ない時は、にーにが寂しくて泣いちゃう。そんな可愛いにーにも好き。


 にーにやねーねとコロコロしてるとパパンが帰って来る。そうしたらパパンが私達に『クリーン』を掛けてくれる。前世にお風呂に入ったほど、さっぱりはしないけど、これがお風呂がわり。郷に入れば郷に従えってね。


 乳児の頃はタライで湯浴みさせてくれたけど、幼児になったらクリーンになった。身体が大きくなったからかな?


 洗濯はママンをストーカーしたら水でちゃんと洗ってた。やっぱり水の方が綺麗になるんだよ。いつか、お風呂を作りたい。


 それから夕食。


 まだ私は小さいから食べ物が喉に詰まるといけないので、細かく具材を刻んだ手づかみ離乳食だ。コップも私に合わせて小さいよ。ちょっと持ちづらいけど。


 ママンが食事しながら、私の事を見てくれている。ママン大丈夫。ゆっくり食べるからね。


 夕食が終わったら、パパンとの時間だ。1人ずつ抱きしめてくれるのが好き。ほとんどにーにとパパンのふれあいだけど。


 その後はママンが私達を寝かしつけてくれる。

 ママンが子守唄を歌ってくれるとすぐ眠くなっちゃう。


 あ、おしめはまだ、とれてません。



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